ウェルビーイング綾当日 開場前
6:30
私は普段はお化粧品を販売することを生業としているんですが、お泊まりに行くのにその大事な化粧品をまるっとわすれてしまうという大失態。
当日朝のお肌コンディションが近年まれに見る最悪な事態に。
とりあえずだれかに綾に持ってきてもらって、顔を洗って、そこからお化粧をするか…
ノーメイクで居直って、とりあえず眉だけ描いて、残りはあとで〜にして朝食をめいっぱい食べる。
まさか私思ってなかったよ。
この1日ずっとノーメイクで過ごすことになるなんて。。。
まあでもそのノーメイクがあとから考えたらそれでよかったねってことにはなるんですけどね。
ともあれグズり眠り不機嫌マックスで丸まった虫のように見える娘を車に押し込み、西都からから綾へと移動する。
ふだん宮崎から綾へ行く道はいつも見慣れた道。
若い頃に習い事をしていて毎週通っていたから宮崎から40分ほどのドライブはいつも単調に感じるのだけど西都から綾へ行く道は、まったくのいなか道!
これには朝からびっくりしちゃったな〜。
宮崎にいるのに宮崎でないみたい。
ほんとうにつくのか…?とすら思えるほど新鮮な感覚で緑の道を綾へと走る。
8:10
7時半には行くねって言ってたのに、なぜ8時をすぎてしまったのだろうか。
それもこれもあののどかないなか道のせいにしてしまおう。
すでにスタッフと出店者さんたちはだいたい来ている。
わいわいとみんなが働いて、つぎつぎに場ができあがってゆく。
これつくっておくね!
あれもっていくね!
と運営スタッフが言ってくれていたものを実際に手に取ってみてびっくり。
ほんとうに細かくて、しかも丁寧!
さぁやちゃんは楽器もできるし統率もできるし、こんな細かいことまでできるんや!
すげ!!
だいたいこういうのをやる時に自分は「私がやるで!」とでばっていたのだけど、さすがにやること多すぎてそんなことはする余裕はなく私が作ります!というさぁやちゃんによろしく〜て言っておいただけでした。
ワークショップどうやって管理する!?と投げかけといて勝手に進むけんさんとさぁやちゃんのzoomの会話をポケ〜と眺め「あ、それいい天才」と相槌を打っていた1週間前を思い出した(なにそれ)
正直あんまりよくわかっていなかったんだよね…(改めて、なにそれ)
でもくまちゃんも前日にお話ししていた時、そういうことを言ってくれていた。
助けを求めないと、ひとは助けられないんだよ〜って。
できなーいって言うことで他の人のできるが輝くんだよと。
これはなかなか深い言葉で、怠慢とか諦めとか努力不足とか、そういうこととは全く違う。
私なんかはなんでかしらないけど「できない」を言うのが嫌でいつも「できるもん」を言っていた。
だけど今回うまく行った要因は「できない」「むり」「たすけて」を思った時にすなおに言えたからに他ならないと思う。
そういうことを言葉に出しながら、このイベントでは関わる人たちとお話をしてきた。
会える人には趣旨を直接聞いてもらってLINEグループに入ってもらい、会えない人はzoomでお話。
そもそも私よくわかっちゃいないんだよねって正直に話したら、私がやるよりとっても上手にみんながそれぞれを表現をしてくれた。
全然わからないからせめて何を思って願っているのだけでも聞きたくてお話をしてみたら、みんなほんとうにすごいことを考えていて、いつも教えてもらうのは私の方ばっかりだった。
私が代表だから!みんなをまとめないといけない!!
こう思ってるんだ!どう思うんだ!意見を出せやい!!
なんで意見が出ないんだ!考えてないのか!!まじめに考えろ!!
って10年前はやっていたな。
そりゃあまあ、ダメだよね。
本当に柄にもないことをやっていたもんだ。
そこを経験してからこその今があるのかもしれないけど、やっぱり私にトップダウン社長は向いてない。
そうこうしているうちに、みなさん使い勝手の良いようにどんどんお店を作ってゆく。
コーヒー屋さんのアヤさんが屋内のカウンターにつぎつぎとコーヒー豆を並べてゆき、甘い香ばしい香りのフレーバーがたのしく鼻をくすぐる。
やっぱりこの横に欲しいのは、スイーツだよね。
ということで、ピラ☆キラさんと並んでもらったらさっそくもうティータイムしたい。
女子がにこにこ並んでめちゃかわいい。
素朴な木の箱にキュッと詰まって並べられたかわいいスコーンたち。
製菓道具のバットにマッキー書きの最高にわかりやすいメニュー!
その後ろであやしい動きのアヤさんのご主人。
「今のうちじゃないとほら、ね!」
右手にビール!朝からいい笑顔。
こういうのをたのしんでもらえるのがまた嬉しいのよね〜!
それを満面の笑みで眺めるピザ屋のとしくん。
楽しくてうれしくてたまらない様子。
早く子供達にピザを焼いてもらいたいんだってうきうきを全身で表現しながら話してくれる。
机を並べてテーブルクロスをかけてくれる子どもたち、に見慣れない大人。誰かな…?
よくみたらクラリネットのなっちゃんの旦那様!
え!スタッフとして働いてくれている🥹🥹🥹しかも頼りになる!!
たぶんこの方は入場券を買うんだろう。それなのに率先して仕事をしてくれて。
なんとまあ尊いことでしょう🙏
駐車場の案内とキャッシャーは無謀にもひとり配置だったのに、文句も言わずにやるケンさん。
それどころか流れを確認したらオリジナルな形を決めていつの間にか始めてくれてた。
正直仕事ができすぎるから打ち合わせすることもなにもない。
好きなようにやってもらうことで一番円滑に仕事が進む。
けんさんにこの場をお願いしようって思いついてスケジュールおさえたの、3週間くらい前なんだよね。
概要を話したのなんて1週間前だし。
つい私たちはなにかするとき「時間がない」「もうだめだ」って口癖のようにいってしまうけど、正直そんなの全部気のせいだったな。
今日のこの場が最高に幸せな時間になるってだけ決めていたら、そんな人がやってきてあれよあれよという間に場ができている。
限界の枠を決めているのは結局自分自身で、ほんとうは限界なんてないんだよっていうことをこの優しい人たちとのやり取りの中で教えられている。
「よろしくぅ!」
全身全霊の信頼とともにその場を離れ、マイクをつけて、準備万端。
みなさんに集合してもらって、今日の流れと趣旨を説明。
たどたどしいながらもチケットのことやタイムテーブルのことも説明。
みんなにこにこきらきら、ぴかぴかの笑顔。
ああ、こんなふうに出迎えられたらお客様はとっても安心だろうなって思ったら、今日の成功は間違いないなって自信がでました。
スタッフではなくお客様であるはずのくまちゃん応援団のみなさんとなっちゃんの旦那さんと昨日のひとひでくまちゃんのファンになって早めにきた人の顔も見える。
あとはくまちゃんが一番まじめに話きいてる。(おそらくほぼ全て初耳のことだらけでした)
スタッフとか、お客様とか、あんまりそんなの関係ないかも。
みんなが楽しめますようにと考えたイベントが、自分が思っていたよりも数段上のレベルの感動につながるとは。
みなさん準備を終えて、各配置について、演奏がはじまって。
「ウェルビーイング綾、スタートです!」
みんなの記憶に残る最高の1日が、私のかけ声とともにスタートしたのでした。
つづく