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くまちゃん人形劇 & SUNsライブ
16時到着予定だったバスは繁華街の中を通って行ったために予定時刻よりもずいぶんと押して、夕刻の頃に現地に到着しました。
こどものくにに入って右手に入ると、そこはまるでおとぎの国の森の中。
空に向かって伸びる木々の逞しさと、青空をのこす秋の空。
風に乗って聞こえてくるのは、すぐそこに海があるのだとわかる波のざわめき。
寄せては返す余韻をのこして、また寄せてくる自然の刻むリズムがはやる心をおちつかせてくれます。
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はじめてここに下見に来た日、中央の板張り通路に落ちる木漏れ日を見た時。
ステージは絶対にここだって即決でした。
そのステージの両側に生えた大木は、演者をやさしく包みこむようにステージを彩り、まるで左右に設られた緞帳のよう。
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バスツアーには参加できなかったけどステージを楽しみにしてきました!
というお客様もぼちぼち集まってきて、みなさん思い思いの場所にシートやチェアを広げ、今か今かと出番を待っています。
すこしずつ暮れゆく空に、枝の間からまたたく電球がだんだんと映えてきてが増してきました。
日の出も日の入りも必ず毎日繰り返されている。
だけど薄暮の時間をこんなにも意識して堪能したことがあったでしょうか。
目に眩しかった青空はいつのまにか温かみのあるグレーの雲が増え、青の色が薄く薄くうつろいゆく。
さわさわと木の葉がさわりあいかき鳴らす音とともに、またふと意識を向けると耳に入ってくる波の音。
みんなの笑い声やあいさつが飛び交う。
カメラや音響をセットする音に、こどもたちのはしゃぐ声。
いろんな要素がたくさん入っているからか、普段の光景なのになんだか非日常のように感じてしまう。
「今日は鉄男さんでいくよ、いいかい」と、聞いてきてくれたくまちゃん。
じつは鉄男さんもゴンちゃんも、どちらも宮崎に来てくれていました。
どちらも出番があるかもしれないし、どちらかだけしか見られないかもしれないなとは思っていたけど、今日は鉄男さんがくまちゃんと舞台に立つのだということでした。
ライオンの山本鉄男さんはバーテンダー。
元々人間だったんだけど、かっこいいライオンになりたくて願っているうちにふっさふさのたてがみが風になびくライオンになっちゃったのです。
鉄男さんは対話を得意としています。
もともとバーテンダーという職種ゆえ人とお話しするのが得意で、その現地での対話の中からその場にいちばん適したトピックを選び、客席とインタラクティブな舞台をすすめていくのです。
「パペットカウンセリングシアター」
台本なしで、その場に集まったお客様のお悩みを解決するスタイルのこの人形劇。
他に類をみないこの形はくまちゃんの完全オリジナルです。
質問をすることによって、会話の中でしか生まれない奇跡が起こります。
そうすることでこれから先の、その会話をした人の人生が楽しくなってくるのです。
私が最初に鉄男さんを見たのは5月の新富hitohiガーデンでのセミナー。
その翌日にも緑がまぶしい綾の空の下、鉄男さんを見ました。
その後にまた鉄男さんを見る機会は幾度かあったけど、5月以外はすべて屋内でした。
また外で鉄男さんとお客さんの会話が見られる!
私の心の目ではすでに、今日のライブが終わったあとのお客様のさらに明るい顔が見えています。
しかも今回は宮崎開催。
私の知り合いとの会話が繰り広げられる可能性もあるのです。
これが楽しくなくってなんだというのでしょう!
「としくん、よろしく頼むね。もう当てておく」
と、くまちゃんは先に私のお友達でもあるピザ屋のとしくんをあらかじめ指名していました。
台本もないしお客様がだれがくるかもわからないこの舞台。
どんな話が展開されるか誰も知らないはずなのに、くまちゃんだけは何が起こるか知ってるかのようです。
としくんはめっちゃくちゃおいしいナポリピザを出してくれる高鍋のピザ屋さんです。
実はこの日は子供達のためにデザートを作ろうかなと言ってくれてたのだけどライブ会場の状況が難しそうだったので断念し、お店を閉めて鉄男さんとSUNsの舞台を見にきてくれたのでした。
くまちゃんはとしくんのお店に行ったことはありません。
でも綾のイベントをしたときに、小さい子供たちに楽しげにピザ作りを教えるとしくんをじっと観察して、お店での雰囲気やお客様との会話を難なく想像していたのでしょうね。
まるで地域の常連さんのようにとしくんお店の雰囲気をぴたりと言い当てていました。
そしてとしくんのお店がはやるのは、じつはとしくんがお店でパペットカウンセリングと同じことをやっているから、と言います。
🦁「なんでとしくんのお店ははやるの?」
🍕「みんなを楽しませてるから?」
🦁「そこよね〜!
味だけじゃなくて、みんなが美味しいと思うものと楽しいって思うこと
あとここにきてよかったっていう安心感。
それをとしくんは演出してるのね。
どういう演出をしてるの?」
🍕「お客さまそれぞれからいろんな言葉のヒントがでたときに
ズカっと入っていくんじゃなくてゆっくりはいっていって心を開いていく…」
🦁「まるでカウンセリングのようにお客様を対応しているんですね
ということはお客様は嫌な気持ちをせず、押し付けられたって感じじゃなく、
あ、安心だわ!ここに食べにくると心もほっこりするわ。
また来たいな、となって人気が出るわけですね」
そう、それこそが流行る理由。
あの人に会いたい!と思ってみんながとしくんに会いにやってくるんですね。
くまちゃんも、くまちゃんに会いた〜い!といってやってくるお客様ばかり。
しかも私なんぞは足元に及ばないほどの長年の猛者もいるのです。
くまちゃんもとしくんも、どちらもお客様との会話を大切にしています。
それが愛されて、大事にされる秘訣なのでしょう。
そのとしくんのお店はほんとうにおいしくって、常連さんがたくさんで予約がなかなかとれない大人気店。
お昼の時間だけでなく最近では夜になる前に生地が売り切れることもしばしば。
その噂がまた噂を呼び、いつでも大繁盛の大人気。
そしてピザは予約の日を待つ甲斐があるわとおもうほどにすこぶる美味しい。
あんまり大々的にメニューに書いてないパスタもほんと最高で、毎回何のパスタか予想するけど当たったためしは全くありません。
私がとしくんのパスタ好きすぎるので「じゃあなんか適当に用意しとくね」といいつつも、いっつも私の想像のはるか上空をいくパスタを出してくれるんです。
こんなお店が流行らないわけはない。
ただし宮崎市内の繁華街にあるわけではなくて、中心部から車で1時間くらいかかるところ。
私も友人も車に乗って足繁く通うのは、やはりそこではたのしくて美味しい時間が確実に約束されているからなんですね。
それを知ってか知らずか、くまちゃんは真っ先にとしくんに質問して人に向き合うということの答えを言わせちゃってました。
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ただお話をしているように見えるけど、商売においてものすごく初歩的だけどとても大切なことをついているこの会話。
この日の後としくんのお店は繁盛の勢いを増し、今では連日ピザ売り切れの看板が出てるほどのさらなる超大人気店になってます。
自分でそこはかとなく気づいていることなのだけど改めて自分で言葉にして思いを世界にリリースし、それを自分の耳で聞きながら「あれ、自分けっこう素敵なこと言ってるやん」と認めること。
そしてそうすることで自分にしっかりと集中してエネルギーを注げるようになるということ。
これこそがパペットカウンセリングの真髄なのではないかと私は思うのです。
なので会場で当てられた人は本当にラッキー。
ぶぶー不正解!なんてことは絶対にないですし、人生においてとてもすてきな宝物を持って帰れる可能性があるのです。
だからこそ私はくまちゃんの人形劇を見に来てねと、山本鉄男さんのパペットカウンセリングシアターに参加してねと、しつこくアツく言い続けているのです。
宮崎で私の大切なお友達といっしょに山本鉄男さんを見られて本当によかった。
にこにこ顔で鉄男さんとの会話を楽しむお客様を見ながらしみじみと思うのでした。
SUNs ライブ
くまちゃんのパペットカウンセリングシアターがおわったら、つぎはSUNsの出番です。
音楽といえば普段からレゲエとR&Bしか聞かない私。
いじめ・自殺やめようを掲げて全国をまわっていた3兄妹バンド「一途」の想いを、ひょんなことから受け継ぐ形ではじまったSUNs。
そのマネージャーを私がすることになったのは5月のことです。
一途は知っているけどSUNsって何ね?という方はこちらをどうぞ。
SUNsについて1
SUNsについて2
いつも思うけど、メインはパペットカウンセリングでくまちゃんなのよね…
だから順番としてはトリがくまちゃんで、その前がSUNsではないのだろうか?
それでも客席で「わーい」と拍手をしながらにこにこウキウキでお歌を待っているくまちゃんを見ていると、まあこれでいいのかな…という気にはなります。
これまでくまちゃんとはデータのやり取りをして曲ができたよ!というご報告をしてきましたが、実際に生演奏で、しかも彼らのテイストでアレンジした曲を聴いてもらうのははじめてです。
りさ、さぁや、たかを。の3人も実はどっきどきの緊張と楽しませようという喜びでいっぱいのはず。
ちょうどいい具合に陽も傾いて、薄暮の空がとってもきれい。
毎日夕方の時間に空を見上げ、この時間には何曲目かというのを思う数週間でした。
ライトがあったとして、この時間まではいけるとおもうけど…どうなのだろう?
やっぱりなにかしらのライトをレンタルするべきなのかしら。
それでもギラギラとライトが灯るより薄暮の空を楽しんでもらえるくらいの光量がいいのだけど。
あれやこれやと考えても、専門家じゃないし正直そんなにわかりませんでした。
だけど実際は会場が用意してくれたライトに浮かび上がる3人のステージはとっても幻想的で。
ほんとうにそれぞれの太陽が自ら輝き周りを照らしているような、そんな風景だったのです。
1曲目 「みんな生きている」
2曲目 「ここにおいで」
3曲目 「ラブレター」
4曲目 「せのび」(SUNsオリジナル楽曲)
5曲目 「虹色プラン」
今回はじめてSUNsの曲を聴いたよというお客様たちは、りさちゃんののびやかで力強い歌声に心をつかまれたようでした。
youtube やインスタライブで曲をチェックしてくれていた方ももちろんいらっしゃったのですが、やはり生歌のすばらしさにはかないません。
途中のりさちゃんのMCでSUNs発足の詳細を知って「そんなことあるんですね!?」とびっくりしている人もいました。
たしかにそんなことあるんだっていうすごい不思議な展開なのは、私も同感なのでわかります。
くまちゃんはというと、鉄男さんといっしょにとっても喜んでくれていた様子。
それをみて私もほっと安心の一息をつきました。
ライブ後にSUNsを讃えてくまちゃんが感想を伝えていました。
「生演奏でやるって、ほんとうにすごいよ!演奏もそうだし、歌もそう。僕なんてレコーディングして歌っていたから口パクのこともあったし〜」
ちょ待ってw
そんなわけあるかい🖐️😂!!
おもわず強めにツッコミ入れてしまいました。
だけどあとから語ってくれました。
こんなに嬉しいことはないんだと。
また新しい形で歌が広がって、みんなで楽しめる。
本当に時間がない中で新しいものを作って、練習して、聞かせてくれて。
感動して嬉しかったって言ってもらえました。
テレビに出たよ!
「人との会話は繰り返し。
あいさつもそうです。
あ、おはようって言える子と
ふん、私絶対言わないもんねって決めている子
どっちが幸せになりますか
だったらひとこと、おはようって言ってみるといいかもしれません」
こうお話をするくまちゃんと鉄男さんのやりとりを皮切りに、夕方のテレビニュースの報道枠で私のこのウェルビーイングの活動を紹介していただきました。
僭越ながら私自身もお話させていただき、思いを言葉にしつつ当日の様子がわかるような映像をご覧いただけます。
自殺やいじめ、虐待といった子供にとって悲しいできごとが減りますようにという祈り。
それが一人でも多くの方に届くといいなという願い。
私の思いに共感した先ほどのピザ屋のとしくんが人とのご縁を繋いでくれて。
それに共感したディレクターさんがまた最高に素敵な映像に仕上げてくれて。
そしてそれをテレビで見た方がそのへんにあったメモをつかみ殴り書きして残した情報から、私のインスタへつながってそこから実際に私を訪問してくれるというミラクルも起きました。
人生は、本当に何が起こるかわからない。
もしかしたら今は闇の中にいるように思えるかもしれないけど、一寸先はきっと光。
そんな光の瞬間をたくさん見てきた私からすると、これからもおもしろいことどんどんしていくつもりだから今は死んでる場合じゃないよって伝えたいのです。
おはようという機械的な言葉がけにも、弾けるような笑顔で挨拶を返してくれるご近所さん。
ひとりだと思って振り向いたら、しっかりクラウチングスタートの姿勢をとっている数人の仲間。
遠くにいるようで、じつは身近な距離に近づいては心配そうに様子を伺って慌てたりほっとしたりする友人。
そういう世界があることを見てしまったら、おいそれとは死ねません。
でもきっとだれにでもあるのです、そんなやさしい世界は。
だから少しの勇気を出して、ちょっとだけ内から出ていってそのやさしい世界を見てほしい。
そのやさしい世界へとそっと背中を押してくれるのが、くまちゃんが長年かけて考案した人形劇でありANiMiのぬいぐるみをつかったパペットカウンセリングシアターだと思うのです。
くまちゃんが宮崎に来てくれたのも、ご縁の奇跡が重なったから。
近い将来、悲しむ人が一人でも減りますように。
そんな願いをこめてくまちゃんとSUNsのライブをまたやろうと誓う私なのでした。
つづく