何者にもなりたくない
私はここ最近まで何者かになりたかった人間です。
私は介護の仕事をしながら、妻、母として毎日を過ごしていました。しかし、同じような毎日の繰り返しに、どこかで物足りなさを感じていたのだと思います。
このままの自分ではいけないと、焦りとともに強く感じていました。
その時からいろいろなことに挑戦し始めました。
最初はブログで文章を書いて、それがお金になればいいな、という軽い気持ちで始めました。そしてオンラインサロンに入ったり、動画を作ったり。そこから一歩ずつ私の世界が広がっていきました。
パソコンのスキルだけではなく、今まで生きてきた世界だけでは知ることのなかった、いろいろな人の考え方を学びました。そうした学びが、自分の中で新しい挑戦への意欲をかき立てていきました。
何かになろうと必死で生きてきたこの3~4年間、私は「自分を変えなければ」「何者かにならなければ」と追い立てられるように行動していました。それが生きるための目的であり、そうすることが自分にとっての「正解」だと思っていたからです。
しかし、今振り返ると、そうやって何かに執着している自分が、だんだん苦しくなってきたことに気づきました。何かにならなければいけないというプレッシャーが重くのしかかり、追い詰められるような感覚を抱くようになったのです。
そして、ふと気づいたんです。
それは一つにこだわるよりも、むしろ多くのことに取り組むことが、私は自分らしくいることができ楽しいのだと。
以前の私は、一つの目標にこだわり続けていました。「これにならなければ」「あれを達成しなければ」と、自分を縛っていたのです。でも、今は違います。色んなことをやってみること自体が楽しいと感じられるようになりました。
何かになろうと必死だった時期も大事だったけれど、今は「何者かにならなくてもいい」という気持ちに変わっています。むしろ、何者にもならないことで得られる自由や楽しさに気づいたのです。
結局、私は「何者かになる」ことにとらわれすぎていたんだと思います。そして、そこから解放されることで、今は心から自分の人生を楽しんでいる。
それこそが、私の求めていた「幸せ」なのかもしれません。だから今の私は、「何者にもなりたくない」と思っています。
それで十分だし、むしろそれが私にとって一番自然な生き方だなと思っています。