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私の好きなティム・バートンの映画2選

ティム・バートンという映画監督をご存知でしょうか。

「チャーリーとチョコレート工場」「スウィーニー・トッド」「アリス・イン・ワンダーランド」などの有名作品を手がけた世界的な映画監督です。

今回は、私がおすすめしたい2つのティム・バートン映画の魅力について、ネタバレなしで綴らせてください。こむずかしい考察は書いていません。
ティム・バートンのファンタジー的な映画に興味がある人はご覧ください。

シザーハンズ

タイトル通り、ハサミの手をもつ男の話です。
主人公であるエドワードをジョニー・デップ、同居する高校生キムをウィノナ・ライダーが演じています。

なんといっても若いジョニー・デップがエドワード役にぴったりなのです。ジョニー・デップはカメレオン俳優でいろんな役を演じますが、若い頃は色気があって素敵でした(もちろん今もかっこいいのですが)
しかし、この作品でのジョニー・デップは、ワイルド感もカッコよさもゼロ!人間の街に初めてやってきたエドワードはおどおどしながら、沢山のミスを犯すのです。
そもそも両手がハサミなので、日常生活に不自由します。ナイフとフォークも上手に使えないし、ウォーターベッドは触れるだけで破ってしまう始末・・

ティム・バートンらしい凝ったビジュアルも随所で楽しめます。
カラフルな家、噂好きの中年の主婦たち、美しくデザインカットされたさまざまな形の植木、そして個性的な髪型・・
非現実的な世界だけれど、観ると日常を忘れられるはずです。

ただ、監督の皮肉も随所に感じます。純真なエドワードをだます人がチラホラいるのです。まるで弱い者いじめのように。
キムのボーイフレンドは、自分の犯した罪をエドワードになすりつけます。また、エドワードを誘惑して拒絶されると、手の平を返すように態度を変える人も。

エドワードを勝手に街に連れてきたのは人間です。それなのに、都合が悪くなるとエドワードを忌み嫌うゴシップ好きの人間たち。
人間の身勝手さ、愚かさを皮肉しているように私は感じました。

結末まで楽しんで観てほしいです。私はこの作品を初めて観たとき、ラストシーンで涙しました。
ところで、アメリカの高校生の映画には、素敵な女の子がワルなダメ男と付き合っているパターンが多いように感じます。もったいない。


ビッグフィッシュ

20年くらい前に公開されたとき、とても話題になった映画です。私は最近、初めて観賞しました。
ユアン・マクレガー主演。
フランスの有名俳優であるマリオン・コティヤールも出演しています。マリオンはいつもの憂いを帯びた雰囲気でなく、穏やかで優しい女性を演じていました。
ナチュラルメイクで美しさが際立つ、若き日のヘレナ・ボナム・カーター(ティム・バートン作品の常連かつ元パートナー)も一人二役で出演。

ガラスの目をもつ魔女、大男、人魚のような女性、浦島太郎状態の詩人、怪しげな森、桃源郷のような不思議な集落、サーカス団、黄色い花畑・・

ユーモアあふれる設定と、美しい映像、そしてどんな結末に向かうのか気になりながら、あっという間に観終わりました。
外国映画は子どもに見せられないシーンがちょこちょこあります。ですが、この映画は「浮気」というワードが出てくるくらいで、安心して家族で観られる映画だと思います。
序盤の赤ちゃんが生まれるシーンは、声を出して笑いました。

主人公は、子どもの頃から聞かされていた父・エドワードのホラ話にうんざりしていました。彼は、父親が経験した事実が聞きたかったのです。

しかし、父の病気が悪化して、死期が近づきます。
物語の終盤には、父の話は虚だったのか、真実だったのか、観る人も主人公もわかるのです。

監督が、いろんなメッセージを詰め込んだ作品だと思います。
「シザーハンズ」よりも複雑でありながら、難しいわけでなく、もう一度観たくなる素敵な作品です。
温かい気持ちになれる映画だと思います。


最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
また、別の記事でおすすめ映画を紹介したいと思います。

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