筋膜リリースをする人はこれ知らないとヤバイですよ
筋膜リリースという言葉はかなり一般化しつつありますね。
リハビリ職種やトレーナー以外の一般の人でも言葉は聞いたことがあるという人が増えてきているように感じます。
ただぶっちゃけた話、特殊な手技がいるんじゃないのか?とか
思っている方も多いと思います。
今回はそんな筋膜リリース系の手技について、
私がオススメする概念・手技についての紹介です。
一般的に言われている「筋膜リリース」とは少し違うかもしれませんが、最後まで読んでいいただけたらともいます。
これを知っているだけで、筋膜リリースの質が一気に上がります!
トリガーポイントを覚えることで筋膜リリースが超簡単になる!?
結論からお伝えします。
筋膜リリースを簡単にかつ、効果的に行うためには「トリガーポイント」の知識が必要不可欠であると思っています。
筋膜リリースという言葉は、今ではセラピストだけでなく、一般の方にも馴染みのある言葉になってきています。
しかし、言葉だけが一人歩きして実際に何をしているのかわからない!?と思っている方も多いようです。
トリガーポイントの概念を知っているだけで、難しい筋膜リリースをするときに、どこに何をするべきなのかがとても明確になります。
筋膜リリースって実際難しいの?
筋膜リリースに限った話ではありませんが、効果的なアプローチを行うためには
患者さんやクライアントさんの評価が絶対必要です。
そして評価をするためには、解剖学や運動学的など様々な観点から色々と検証して行く必要があります。
ときには症状には心理的な要素なども含まれていくため、より複雑な状態になっていると言えます。
でもそれって実際すごく大変じゃないですか?
評価することはもちろん大切です。
しかし評価するだけで、なかなか結果に結びつかないということもあり、評価するだけで実際の行動(アプローチ)まで出来ていないことも多いです。
特に新人セラピストの方では、
「評価したものの一体どうして進めていけばいいのかわからない」
私が考える良いアプローチとは仮説−検証を繰り返すことだと思います。
評価(=仮説)は十分しているが、検証(=アプローチ)を疎かにしてしまい、自分のアプローチに自信が持てていないのだと思います。
トリガーポイントは
「どう評価すれば良いのか」
「どうアプローチすれば良いのか」
これらをセラピストの経験に頼ることなく、誰でも簡単に良いアプローチができるように助けてくれるツールだと思います。
トリガーポイントとは?
書籍にはトリガーポイントについて、以下のように説明されています。
TravellとSimonsが提唱した定義では
「押すと鋭い痛みを感じる過敏になった限局性のスポットで、筋組織の触診可能な索状硬結上の結節の中に存在する。」
引用:誰でもできるトリガーポイントの探し方・治し方 筋の基礎からセルフトリートメントまで
筋膜系の手技に分類されています。トリガーポイントとは手技ではありますが、概念でもあります。
そのためトリガーポイントにアプローチする方法は書籍によって様々あります。
主にはダイレクトストレッチなどの虚血性圧迫を利用した方法やポジショナルリリースなど関節や軟部組織のポジションを変えることで血流を変化させることでリリースする方法などがあります。
トリガーポイントの臨床応用
私がトリガーポイントを実際に学んだときに感じた事は、意外にも理論的な背景がしっかりされており、トリガーポイントの応用の幅が広い事にビックリしました。
例を挙げると、
・アナトミートレインのような筋膜の繋がり
・姿勢分析、動作分析と組み合わせたり
・東洋医学
などを組み合わせている人もいます。
トリガーポイントの利点
私が思うトリガーポイント最大の利点は評価結果と自覚症状が共有しやすい点だと思います。
トリガーポイントにアプローチする場合、
関連痛という患者様が訴えている場所に疼痛が再現される場合があります。
そのため、
相手側にも少なからず痛みを伴います。
痛みと言っても痛気持ちいいレベルの事が多いですが、
そのトリガーポイントの過敏性やセラピストの腕によってはかなり痛みを伴います。(感覚的な話ですが、セラピストの腕によるところは多い気がします)
ちなみに痛気持ちいいというレベルは10段階のペインスケールで言うと7程度の痛みだそうです。
元々海外で生まれた概念なので、この辺りの程度は日本、特に高齢者では加減が異なる場合があると思われます。相手や自分自身の感覚を大切にするとことも重要です。
ただ痛みが必ずしも悪だとは思っていません。
もちろん不必要な痛みを起こすことはよくありませんが
この痛みを伴うという事が1つポイントになっていると思っていて、
痛みを再現することによって、どこの部位の具合が悪いのかを相手側と共有する事ができます。
臨床においてセラピストと患者さん・クライアントさんが情報を共有する事はとても重要な事だと思います。
セラピストの腕にもよると思いますが、相手に実体験として経験してもらうことで、その後の説明にも説得力が増しますし、納得してくれることが多いです。
また最初の方に少し触れましたが、
痛みには心理面・情動面の関わりが強く影響しているとされています。
痛む原因がわからない事で、
「何で痛みが出るのだろう、、、」
「この痛みは本当に治るのだろうか、、、」
と不安になってしまい、それだけで痛みが強くなったりする場合があります。
そのためトリガーポイントからアプローチを行い、
痛みの原因の場所を相手と共有することができることで、相手の不安を取り除くという意味でも有効であると思います。
「楽に動けるきっかけ作り」としてのトリガーポイント
「楽に動ける」ということは動作の再獲得や日常生活においてもとても重要であると思います。
そのためには、動作の練習や筋力の向上も必要ですが、
その前に痛みそのものが軽減する事は必要であると考えています。
症状の軽減をトリガーポイントの観点から言えばトリガーポイントが沈静化、もしくは消失すれば良いということになります。
トリガーポイントのリリース方法は先にも触れましたが、
方法は様々あり運動やストレッチなども効果的です。
そこはセラピストの好みや相手の特性によって変えていけば良いと思います。
最近では徒手的な介入に対して否定的な意見を持つ方もいますが、個人的には徒手的な介入はとても必要なことであると思います。
それは相手の努力に関係なく介入ができるからです。
痛みのある方は、それだけで意欲が下がってしまう場合も多く、動くことで痛みが強くなるかもしれないなど、精神的なストレスが痛みに関連することもあります。徒手による介入で、動く前に痛みが軽減できれば、その後の運動指導も効率よく進める事ができると思います。
最後に
トリガーポイントの話はこれからもして行きたいと思っています。
セラピストは自身のスキルアップや臨床推論を「楽」にするために、
一般の方は自分自身が身体の痛みから「楽」にするために、
トリガーポイントを学んでみましょう!
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