このクソみたいな空の下で
ある日、突如地球上空に無数のUFOが襲来。宣告なく地球の主要都市を破壊しはじめた。
破壊軍と呼ばれるようになった彼らに交渉や降伏は無意味だった。彼らの目的は地球の全生命を根絶することだからだ。圧倒的な科学力の前に地球の軍事力は歯が立たず、人類の滅亡は秒読み段階となっていた。
廃墟と化した市街地を2人の宇宙人が歩いてゆく。
「停止、不審ナ音ガスル」「コチラモ確認。直接確認ニ行ク」
破壊軍兵は音の発生地へ向かう。
ズゾゾゾ!ズズズッ!
そこには……人類の食料品『カップラーメン』を啜る男がいた。
破壊軍兵は男にレーザー光銃を向けた。
「…地球生命反応ナシ…別ノ惑星ノ者カ…?」
「ゴクッ!プハーッ!…失礼、俺は地球に観光に来ていた者だ。この姿は地球でのカモフラージュ」
「宇宙連邦加盟国ノ者…宇宙人権アリ…」「今現在コノ星ハワガ連合軍ニヨル攻撃地トナッテイル。スグニコノ星ヲタチサルベシ」
「ハハハ!そりゃおっかないな!ところでこのカップラーメンなんだがよ。なかなかウメーのよ。オタクらもどうだい?」
「不要。生命活動保持に『味』は必要ナシ」
「お堅いねぇ…地球もなかなか悪くないとこだったんだがな。おもしれーもんもいっぱいあるんだが…しゃーねーな」
男は腰を上げ立ち上がった。そして腰にある地球の武器…『刀』を見せびらかす。
「コイツ、良いもんだぜ。地球産の武器ってのも馬鹿にできねぇ」
男は刀に手をかける。
「コイツ…!?」
宇宙人兵はレーザー光銃に手を……当然それは光速の弾丸であり……
「「!!?」」
2人の宇宙人兵は斬られていた。その斬撃は光速よりもまた速かったからだ。地球の科学力では光よりも速い物体は『確認』されていない。
「こんな楽しい星を壊すなんてもったいないぜ。ここは俺が『侵略』するって決めていたからな」
今、破壊軍VS侵略者による地球を巡る戦いが幕を開けた。
【続く】
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