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看護師のための抗菌薬①【とりあえずこれだけ!感染講座】
抗菌薬って、難しくない?
「あ、もしもし、○○さんに抗生剤の点滴出しといたから入れといて。」
と、いつものようにコールが。そしてあなたはいつものように…
「指示は…ああ、メロペネムね。あの人熱出てたからね。量は…1本か…いつもこんなもんだからOKっと…。どこから入れようか…本体が繋がってるCVがあるからそこからでいいよね。」
と指示を受け、いつものように患者に投与しました。
本当にそれでいいの?!
実際にこんなに適当に考えている方は少ないとは思いますが、実際指示を受けるときには何に気をつけるべきなのでしょうか。
実は考え始めると非常に難しい抗菌薬。
看護師として、とりあえずここだけは知っておいてほしい!というところをお伝えしていきます。
抗菌薬ってなんだ?
そもそも抗菌薬とは、読んで字のごとく、菌に抗う薬。
何かしらの理由で体に入ってしまった菌を直接殺したり、増殖できなくする効果のあるお薬です。
注意が必要なのは、抗菌薬は身体の中で悪さをしている菌は抑えるけど、悪さされたところを治すわけではありません。
「敵は倒したぞ!あとは自分で何とかしてくれ!」といった感じです。
なので、菌が増えて身体が大ダメージを受けてしまうまえに、早めに投与して敵を倒すことが大切です。(なので敗血症のときはできるだけ急いで!と先生が言ったりします。でも血培があるときは先に取るのをお忘れなく…)
ちなみに抗「菌」薬なのでウイルスや真菌(かび)には効きません。
そちらには抗ウイルス薬や抗真菌薬が用いられます。(一般的な風邪はほとんどがウイルス性なので抗菌薬(=抗生剤)を処方されても効果がありません。)
抗菌薬ってなんであんなに色々あるの?
抗菌薬にはその成り立ちによって分類分けがされています。
β-ラクタム系(ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系、モノバクタム系)、アミノグリコシド系、リンコマイシン系、クロラムフェニコール系、マクロライド系、ケトライド系、ポリペプチド系、グリコペプチド系、テトラサイクリン系、半合成抗菌薬、キノロン系、ニューキノロン系、オキサゾリジノン系、サルファ剤系…
こんなん知らなくて大丈夫です。
一応書いてはみたものの、ふつうの看護師でこんなの全部知ってたらオタクです。(怒られそう)
抗菌薬にはそれぞれ効きやすい菌と効きやすい場所と得意とする疾患があります。
それによって先生はいろいろな抗菌薬を使い分けています。
次回から、その使い分けや抗菌薬の特徴などについても書いていこうと思います。
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