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流動性改善の解決策はあるのか
上場企業の株価は常に間違っている
”いや、株価は常に正しい”(フェアバリューという表現をします)
という方もいるかもしれないが、それなら株式投資はできない。
株式投資をする人がいなくなる。
株式投資をすることによるリターンがないのだから
投資家一人一人が投資対象に対して異なる時間とリスクを前提に評価しているから投資家一人一人が違った自分にとっての
”正しい株価”を持っている
よって、多くの投資家にとって
株価は常に間違っている
ということ
まぁ、そんな議論はどうでもいいとして、特に中小型の企業において会社が考える企業価値=フェアバリューと株価のギャップは大きくなる。
主な要因は2つ
一つは認知度の低さ、もう一つは流動性の低さ。この2つは独立しているものではなく、関連している。認知度が低ければ流動性も低い、認知度が高まれば流動性が高まれる。逆に流動性が高まれば認知度も高まる。
昔は流動性の重要性は認識されていなかったように思う。最近はやっと理解されるようになってきて、
”流動性を高めるにはどうしたらよいですかね”
と相談を受けることも増えてきた。
私は即答する
”認知度の低さです”
”御社の良さを理解してもらいましょう”
”IR活動をもっと積極的にやりましょう”
企業は十分やっている気になっている、分かってもらっていると思い込んでいることが多いが指摘されて気付く。
ではどうすれば解決するのか?
証券会社(セルサイド)はわかっていてもあまり提案しない
”手数料にならないから”
お金にならないことはやらないのは当然だろう、否定するつもりは無い。
(が、上場まで手伝って、あとは放置はちょっとどうなんだろうか
もっと相談に乗ってあげてもよいのではないか)
逆に、証券会社が企業にとってネガティブなことを提案することがある
例えば、流動性改善のための提案の筆頭は
”立会外分売”
多くの企業が流動性改善のための施策として行ってきた。
過去には一部上場のために必要な投資家数の条件があり、その確保のために行われることもあったがうまくいった例をほとんど見ない。
2,3%のディスカウントされて、抽選で当たった投資家は購入後即日売って終了。ディスカウント分を懐に入れて終了。吸収されて終わり。
企業にとっては
”こんな低い株価で売りたくはないが(!)”
”流動性を高められるなら”
”株主を増やすことができるなら”
と証券会社の提案を受け入れて実施しているはず。しかしほとんど効果がない。証券会社がなぜそのような提案をするのか。手数料がえられないだけでなく、他に案がないから。投資家視点がないため、それ以外の提案ができない。
では認知度を高める=流動性を高めるの施策はあるのか?
ある!
認知度については自社の努力によって解決できる。
IRの積極化である。
企業は短期で改善できる案、かつ簡単な方法として立会外分売の提案にのるのかもしれないが、短期で改善するアイディアなどない。自社のIRを見直してほしい。自社のことがどれだけ理解されているだろうか。理解されるIRをしているだろうか。
例えば、IR系のメディアに出て、自社の名前を憶えてもらう。自社の事業内容を知ってもらう。認知度を高めるための地道な活動が将来の流動性の改善につながる。これしかない。
他にも流動性改善の施策のアイディアはあるが、今日はこの辺で
*このエントリーは証券会社に
”立会外分売のアドバイスが本当に妥当なのかを見直してださい”
企業には
”立会外分売効果ないかもよ、知っといてください”
といいたい、大きなお世話記事でした
じゃね