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幼虫に要注意。

学校からの帰り道、歩道で息子が何かを見つけて、座り込んだ。

緑色でもちっとした、立派なイモムシ。
たぶんだけど、アゲハチョウの幼虫。

歩道の真ん中で、もぞもぞもぞもぞ、あろうことか車道に向っている。

道行く人たちに「ここにようちゅういますよ!」「あ、そこです、気をつけてくださいね!」と、一生懸命に幼虫を守る息子。

その間にも、もぞもぞもぞもぞ、幼虫は車道に向かっている。

近くの公園まで連れて行ってあげようか?

カバンから袋を取り出し、幼虫救出大作戦を始動しようとしたそのとき。横で静観していた娘が「公園に連れていくのイヤだ。このままでいいよ」と。

「でもさぁ、くるまくるし、あぶなくない?」

「でも、車道に生えてるあの草を目指しているかもしれないじゃん」

公園に連れていきたい派の弟と、そのまま放っておきたい派の姉。
しばらく議論した末、姉の意見が通り、私たちは幼虫には一切触れないことになりました。

家について、少し納得のいかない弟が「あー、あのようちゅう、大丈夫かなぁ。ふまれたり、つぶれたりしてないといいケド・・・」。
すかさず姉が、「公園が安全とは限らないよ。公園で遊んでいる子にすぐ踏まれるかもしれないし。それに、潰れちゃってもカラスのご飯になる。カラスは喜ぶよ」。

なるほど。
きみはカラス目線だったのね。

正解は誰もわからない。
幼虫だって、思うがままに生きたいかもしれないし、こちらが何をしてもしなくても、なんだかんだ上手く生き抜くのかもしれない。

子どもたちも、自分の考えを伝えられるようになってきたのだから。
親の思いであれだ!これだ!と決めなくても、子ども同士で話し合って決めたほうが、なんだかんだ上手くいくこともあるのかもしれないな。

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