フィフティ・シェイズ・オブ・・・ブラウン?!
多民族国家のアメリカでは、Ethnicity(エスニシティ/民族性)によって「色」が割り当てられています。
コケイジャン(Caucasian)と呼ばれる、肌の色が薄くて、ヨーロッパ系の先祖を持つ人々は「白」。いわゆる白人ですね。
アフリカン・アメリカンは、「黒」。
アジア系は、「黄色」。
そして意外に多いのが「茶色」で、ラテン系・ヒスパニック系、中東系、ネイティブアメリカン(原住民)、さらにはインド系などの南アジア系も茶色に分類されるようです。
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「おともちの絵、描いたよー!」
娘が描いたお友達の似顔絵を見て、一瞬ドキッ。というのも、娘が自分の肌の色を濃い茶色で描いていたのです。
(真ん中が娘)
なんてコメントしてよいのか・・・。
いや、コメントしちゃいけないのかな。
その場では「すごいねー。上手に描けたね!」と言ったものの、なんとなくココロがもやもやしてしまった。
こんがりと日焼けしている娘の肌は、確かに黄色というより茶色だよね。というか、そもそも「黄色」ってなんなのでしょうか。黄色い肌の人間っています?シンプソンズじゃないんだから。
「黒」と言われているけど、黒というか、茶色だし。
「白」と言っているけど、うっすい茶色だよね?
ということで、私たち人間は全員、茶色のグラデーションということでいかがでしょう。フィフティ・シェイズ・オブ・グレイならぬ、フィフティ・シェイズ・オブ・ブラウン。なんちゃって。
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すごいタイミングですが、昨日の英会話レッスンのテーマはEthnicity(民族性)でした。そこでコケイジャンやらアジアンやらの説明をするため、先生がこう言ったんです。
「例えば、私はほら、すごく白いから、コケイジャンです」
”For example, I am very white, so I am Caucasian."
うん、まぁ、確かにそうだよね。
「そしてマミは、アジアンす。濃い色、薄い色、いろんな肌の色がありますが、民族性としてはアジアンになります」
”And Mami, you are Asian. Some are dark colored, some are light colored, but when you are talking about Ethnicity, they are all included as Asians."
単語の説明なので、別にいいんですけど。
なんとなく居心地が悪かったのは、なぜなのでしょう?
コケイジャンの先生が説明しているから?じゃあ、コケイジャン以外の先生だったら説明しても良いのか?そう考えると、私の中に「肌の色による優劣」という概念が存在することになるじゃないか・・・恐ろしい。
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Ethnicity(民族性)やRace(人種)、肌の色(Skin Colors)はとてもセンシティブな話題で、会社の採用試験などで聞くのはNGなんですって。あとReligion(宗教)も同じかな。
あれを言ってはダメ、これを言ってはダメ。そんなタブーが増えていくと、どんどん過敏な社会になりそうです。
一方で、アメリカのスタンダップコメディを見ると、そこら辺の危ういテーマをずけずけと取り上げて、いろんな民族性を持つ観客が一堂に会して爆笑しているんだから。面白いものです。