天盃入りドラゴンリンク2024 展開例
みなさん初めまして!大翅(おおば)と申します。
本当に今更という感じなのですが、二月ほど前に突然「ドラゴンリンクっておもろくね?」症候群にかかり、カードをごっそり買い集めて以来、四六時中ああでもないこうでもないとデッキ・展開について頭を悩ませていたのでした。最近ようやくチョットワカルくらいにはなってきたかなー?というレベルです。で、世の中のドラゴン使いたちはどんな展開をしてるんだろう?と気になってネットを探し回ったのですが、意外にもごく単純な展開ルートすら見当たらず、見つけても更新がカオスルーラー時代で止まってしまっているものだったりで……。とても悲しい気持ちになったため、ならいっそ備忘録も兼ねて自分で書いてみるかーと思い、この記事を執筆することにしました。
正直インフレしまくっている現環境でやっていくのは相当厳しいです。しかし、今でも十分強く魅力的なデッキだというのは間違いないですし、そもそもファンデッキとして組んでも面白く、マスターデュエルで間口が広がっている現状、単純な展開メモって案外需要あるんじゃないの?と個人的には思っているんですよね(そう思うことにしています)。
「興味はあるけど難しそう……」「組んでるけど未だに動きがよく分からない……」などといった、悩めるデュエリストもきっと多いはず!この記事がそんなみなさんの手助けとなるよう祈りながら、頑張って書いていこうと思います。初めてのnoteなのでどうか温かい目で見守ってください🙏
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注意点等
・この記事では、展開の長さの都合上「サーチ」「ss(特殊召喚)」「ef(効果発動)」等の略称を多用します。ご容赦ください。
・展開例では最終盤面、手順および簡易的な解説を書いておきます。本当はそれぞれの動画も撮りたかったのですが、すみません、力尽きました……。文字ゾーンが非常に長くなってしまったので、見たい部分、見やすい部分だけ見ていただければと思います。
・展開例の順番は分かりやすさを優先しているため、誘発避けや撹乱を意識した最善の展開順とは異なる場合があります。ご了承ください。
・私自身まだまだドラゴンリンクに関しては初心者なので、ここ違うよ!とか、もっといい展開があるよ!って場合はコメント等で教えていただけると嬉しいです。勉強します。
・このデッキを組むにあたって、先駆者の方々の素晴らしい記事をたくさん参考にさせていただきました。その一部を貼っておきますので、お手隙の際にぜひご覧ください!
ドラゴンリンクってどんなデッキ?
かつて環境で猛威を奮っていた、いかにも強そうなドラゴンだらけのイカしたデッキです。ソリティア色の濃い複雑な展開と盤面の制圧力の高さが特徴的。
特にヴァレルエンド&サベージの盤面が有名ですね。
なんでも無効+チェーン不可のモンスター効果無効を打てます。ドラゴンリンクの強みは、ドラゴンが2体場に並ぶだけでこの盤面に辿り着けてしまうところです。比較的安定して2妨害構えられ、引き次第でさらなる制圧等を追加することもできます。デッキに使えるギミックが豊富なので、自分だけのオリジナル・ドラゴンリンクも簡単に作れちゃいますよ!
デッキ紹介
一応自分の組んでいるレシピを貼っておきます。
正直普通に強いです。1枚初動が12枚、2枚初動になるカードはもっとあるため安定性抜群!ビーステッドのおかげで手札誘発もそこそこ傘増しできます。40枚なのはただの私の好みでして、50枚とか60枚とかで組んでおられる方も結構見かけますね。
今回紹介する展開例はすべてこのデッキ内のパーツのみでできる基本的なものばかり。まだまだギミックは存在しますので、皆さんの好みに合わせて研究・カスタマイズしてください!
天盃を入れるとどうなる?
天盃を入れるメリットは以下です。
①初動の安定
天盃はドラゴンを2体供給できるのでそのままエンド&サベージに繋げられます。チュンドラ以外すべて初動になる上1枚初動の種類も豊富、引いてはいけないゴミパーツも0の扱いやすいテーマです。デッキの安定性に大きく貢献してくれます。
②燦幻荘と開門による上振れ
燦幻荘か開門から動く場合は召喚権を消費せずにドラゴンを出せます。後述の展開例を見ると分かりますが、ここで上振れると結構めちゃくちゃな動きができて楽しいです。
③妨害貫通力
燦幻荘か開門を引いている場合、初動を妨害されても比較的ケアがしやすいです。ビーステッドと同じような強みですね。
④捲り性能の向上
後攻時にブラックローズドラゴンを出すことで相手の盤面を一掃した上で本命の展開を通せるようになります。燦幻荘のおかげでそれなりに現実的なプランですし、通らなくても1妨害潰せるのでかなり偉いです。
逆にデメリットもあります。
❶上振れ展開に手札コストが必要
天盃で召喚権を使わず動く場合は燦幻荘を通る必要があり、その際手札を1枚切らなければなりません。元々渓谷で手札コストが必要になるドラゴンリンクにとってはかなりキツいデメリットです。
❷幻禄のドラゴン縛り
幻禄の効果を使うとドラゴン族しか特殊召喚できない縛りがつきます。特にエクストラにマスカレやバロネス等を入れると兼ね合いが難しくなるので注意してください。
❸パイドラ(幻禄)素引き
デッキ内のパイドラ(あるいは幻禄)をすべて素引きすると召喚権を使わない動きが成立しなくなります。私のデッキではパイドラが1採用なのでそれなりの確率で起こる下振れです(召喚権を使えば普通の展開はできます)。
総合的に見て、上振れしやすく初動率も高い天盃は他のドラゴンリンクパーツと比較してもかなり優秀だと思っています。特に後攻の捲りに繋げることができる点はこのデッキでは見逃せません。規制も乗り越えてくれたので、しばらくは安心して使えます!(たぶん……)
展開例
さっそくドラゴンリンクの展開例を見ていきましょう!
★展開のざっくりとした考え方
「黒鋼竜」「セイファート」「天盃龍」が主たる初動です。これらに加えて「トレーサー」「ビーステッド」等の準初動を引いていると展開が伸びていきます。もちろん初動同士を重ね引きしても伸びます。
初動が引ければエンド&サベージ、レベル6にアクセスできれば追加でディスパテル、ビーステッドにアクセスできればさらに復烙印&ドラゴン族サーチというイメージです。
○パイドラ(+コスト1枚)
最終盤面
エンド&サベージ(2)
ドラゴンリンクの最も基本的な展開です。ドラゴンが2体並べば作れる盤面なので、パイドラでなく幻禄やセイファート初動でも問題ありません。
手順18〜20の部分は初見だと何が起きているのか非常に分かりにくいかもですが、要は1体蘇生するのを回りくどくやっているだけなので慣れれば簡単です。
以下の展開では、この盤面に何が追加されているのか、そこに向かってどのような動きをしているかという点に注目していただくと分かりやすいのではないかと思います。
○黒鋼竜(+コスト1枚)
最終盤面
エンド&サベージ(2)&ディスパテル
黒鋼竜1枚展開です。ロムルスの効果で出した黒星(レベル6)とトレーサーでディスパテルを作ります。
ディスパテルを出さないまま勢い余って手順21のデリンジャラスまで行ってしまうとサベージを出せなくなるので気をつけてください。手順16の途中でディスパテルを出せばそういった問題は生じませんが、ピスティ&ディスパテルに対する泡影&ヴェーラーが致命傷となるため、手順19がオススメです。ただしメタル化を入れている場合は、ピスティで黒鋼竜を蘇生する必要があるので手順16で出しましょう。
デリンジャラスが除外されるためディスパテルの破壊効果もちゃんと使えます。黒鋼竜1枚(と手札コスト1枚)からここまで行けるのはいいですね!
○黒鋼竜+セイファート
最終盤面
エンド&サベージ(2)&ディスパテル&ルベリオン&復烙印
ドラゴン族サーチ
黒鋼竜から動きつつ手順11で捨てたセイファートを手順18で蘇生、黒星をサロニールに変換してビーステッドに向かう展開です。特筆すべきは手札コストがいらない点でしょうか。出来上がる盤面から考えても、おそらくこの展開が紹介する中で一番強いと思います。
復烙印とドラゴン族サーチが揃った場合、ビーステッドを加えておけば相手ターンにすさまじいアドを稼げてめちゃくちゃ強いです。ドラゴンリンクが目指すゴール盤面はエンド&サベージ+復烙印&ドラゴン族サーチと頭の片隅に置いておきましょう(個人的な意見です)。
○セイファート+レベル6(+コスト1枚)
最終盤面
エンド&サベージ(2)&ルベリオン&復烙印
1ドロー&ドラゴン族サーチ(墓地:ディスパテル)
セイファートで早々にビーステッドへとアクセスする展開です。復烙印のドローが追加できます。手順26のディスパテルの効果では、墓地に戻す意義の大きいセイファートをなるべく出したいためこの順番になっています(ピスティ使用直後にディスパテルを出すとストライカーを1枚無駄に消費するので気をつけてください)。
ルベリオンの蘇生にディスパテルを使ってしまいますが、復烙印の効果で次ターンに蘇生できるためあまり気になりません。マグナムートを蘇生することが多いもののターンが帰ってこれば適当に動くだけで勝ててしまうこともままあるので、とにかく相手ターンの妨害だけを考えてディスパテルを蘇生するのもありなんじゃないかなと思います。
○黒鋼竜+ビーステッド(+コスト1枚)
最終盤面
エンド&サベージ(3)&ディスパテル&復烙印
1ドロー&ドラゴン族サーチ&ルベリオン
ここら辺からソリティアっぽくなってきますね。黒星とビーステッドで出したアトゥムスからセイファートにアクセス、ヴァレット2体でシンクロしたスカーレッドデーモンをルベリオンに変換する展開です。
トレーサーの特殊召喚効果を使うとアトゥムスが出せなくなるので手順15ですぐピスティに変えたり、レッドデーモンを使ってルベリオンを出すなど、結構変わった動きが多いと思います。レモンたちはいなくなってしまったカオル君の代わりです。ほぼ下位互換ですが……
●別パターン(レモンを使わない展開)
最終盤面
エンド&サベージ(3)&ディスパテル&ルベリオン&復烙印
ドラゴン族サーチ
黒鋼竜+ビーステッド展開のレモンなしverです。手順20の3バーストまでは同じで、蘇生するのが黒星orビーステッドになります。1ドローが消える代わりにエクストラを2枠確保できるメリットあり。レモンはこの展開と後述のもう1パターンでしか使っていないため、何かエクストラに投入したいモンスターがいる場合こちらのルートをオススメします。
○セイファート+トレーサー(+コスト1枚)
最終盤面
エンド&サベージ(3)&復烙印(&渓谷)
ドラゴン族サーチ(墓地:ディスパテル)
セイファートとトレーサーで頑張る展開です。手順2でトレーサーをワイバースターに変換、その後すぐストライカーで墓地のトレーサーを回収するという変わった動きをします。手札にトレーサーを確保しておけるため、渓谷でサロニールを落としビーステッドの展開に持ち込むことができます。
渓谷が盤面に残り続けるのも地味に嬉しい利点です。なおトレーサーはクイックリボルブでも大丈夫です(下記も同様。というかリボルブの方が強い)。
○黒鋼竜+トレーサー(+コスト1枚)
最終盤面
エンド&サベージ(2)&ディスパテル&ルベリオン&復烙印(&渓谷)
ドラゴン族サーチ
トレーサーがすでに引けているため渓谷でセイファートを落としそのまま蘇生、ビーステッドに向かっていく展開です。かなり強固な盤面が作れます。
サロニールを落としてもいいのですが、ドローできる代わりにドラゴン族サーチが消えてしまいます。このデッキではドローよりドラゴン族サーチの方が強いためセイファートをオススメします。
○セイファート+天盃(燦幻荘)(+コスト2枚)
最終盤面
エンド&サベージ(2)&ルベリオン&復烙印(&渓谷)
1ドロー&ドラゴン族サーチ(墓地:ディスパテル)
いよいよ天盃の絡む展開です。燦幻荘あるいは開門から召喚権を使わずにスタートしてください。手順13でセイファート自身をトレーサーに変換できるため、渓谷で好きなモンスターを落とせるようになります。サロニールを落とせばルベリオンを回収しつついつも通りのビーステッドの動きができ、盤面の完成度も高いです。
手数こそ多く見えますが、やっていること自体はかなりシンプルな展開になります。
○黒鋼竜+天盃(燦幻荘)(+コスト2枚)
最終盤面
エンド&サベージ(2)&天球&復烙印
1ドロー&ドラゴン族サーチ(墓地:ディスパテル)
天盃のおかげでヴァレットを使わずにピスティ効果を使える展開です。蘇生するのは渓谷で落としたサロニール、その後アトゥムスで持ってきたセイファートをトレーサーに変えます。
重要なのはやはり盤面に天球を残せる点でしょう。手順25以降メインモンスターゾーンのみで展開していく都合上、手順30でのデリンジャラスはピスティとストライカーの間に出す必要があります。注意しましょう。
○ビーステッド+天盃(燦幻荘)(+コスト2枚)
最終盤面
エンド&サベージ(3)&ディスパテル&復烙印
1ドロー&ドラゴン族サーチ&ルベリオン
あらゆる要素をこれでもかと詰め込んだ総仕上げのような展開です。今回紹介する中では最も手数が多く、同時に私が一番好きな動きでもあります。
冒頭、天盃2体でいきなり天球を出すと、それを生け贄にビーステッドをアドバンス召喚、リリースされた天球の効果で黒鋼竜を特殊召喚します。黒星と場のビーステッドでアトゥムス、効果でセイファートを持ってきたらヴァレットで作ったスカレ&レモンから最後ビーステッドの展開へ……。壮観ですね。これぞドラゴンリンク!という感じがします。
●別パターン(レモンを使わない展開)
最終盤面
エンド&サベージ(2)&ルベリオン&復烙印
1ドロー&ドラゴン族サーチ(墓地:ディスパテル)
こちらでもレモンを使わない展開を載せておきます。ディスパテルが盤面から消えますが、言ってみればその程度の弱体化です。一応こちらの場合はビーステッド以外の黒星等レベル6であれば誰でも展開が成立するというメリットがあります。知っておいて損はないルートです。
その他
展開自体については以上で説明を終わりますが、その他細々としたことを少しだけ書いておこうと思います。
・天盃+トレーサーorリボルブの展開
何度も考えましたがやはり大して伸びない気がします。渓谷&ピスティで好きなドラゴンを場に出せるのですが、黒鋼竜、セイファート、サロニール等ではうまくいかないため、おそらく別のギミックが必要です。もし何かルートを発見したら教えてください。
・3枚初動等について
アブソルーターやチュンドラ等、上振れ初動になるカードは他にもありますし、3枚初動や4枚初動の動きもいくらでもあるだろうと思います。しかし(言ってきたことと矛盾するようですが)制圧盤面を強くしようとしすぎるとリソースを出し切って息切れしかねないので、あえてほどほどの展開で止めておくのも大事です。気が向いたら今後研究するかも?
・不採用カードたちについて
サンサーラやリンゴブルム、烙印の獣、ドラグニティセット等、巷ではよく見かけるけど採用していないカードが多数あります。大体は手札切りすぎるのが嫌だからとか、上振れ専用カードになってしまって初動になりにくそうだからという理由で使っていません(私ドロポンよりなみのり派なんですよね)。ただもちろん使っちゃいけないなんてことはないですし、この記事に載っていない動きもたくさんあるのでぜひ色々試してみてください。
・マスターデュエルにおけるドラゴンリンク
マスターデュエルではワイバースターが禁止されています。あとリボルブが準制限。どうして……。
そのままだとあまりにも初動が足りないため、今組むならドラグニティを出張するのがよいと思います。ただもうしばらく待てば天盃龍も来るでしょうから、その時は鞍替えもありですね。難点はURが多すぎること。
セイファートは……ピン積みかなー。代わりに手札誘発を増やすといいかもしれません。ここら辺もその内研究できたらと思います。
おわりに
今回の記事ではドラゴンリンクのメインとなる展開をざっと紹介しました。ドラゴンリンクは一見複雑に見えて実際複雑ですが、ギミックと橋渡し役を覚えれば意外と動かしやすいです。またドラゴン族の新規=ドラゴンリンク新規なので、これからも進化し続けることが約束されているデッキでもあります。これを機に手に取る方が少しでも増えたらとっても嬉しいです!ここまでお読みいただきありがとうございました!
最後に、私の好きなドラゴンを発表してこの記事を終わりたいと思います。