『街について』の話①
神保町裏路地日記(50)
2024/12/24㈫
先日いつものコーヒー屋さんでの雑談で『街について』の話題になりました。もう少し言うと『親が転勤族だった私は色んな街を転々としていたから、ここが故郷と言う気持ちが希薄なんだけど、皆にとっての街ってなんだろう?』という内容だったと思います。その場では上手いこと考えをまとめられなかったのだけど、多分これで言う『街』って故郷のことかなと思うので今日は自分にとっての故郷について考えてみようかな。
千葉で生まれて千葉で育った僕は、高校卒業と同時に東京で一人暮らしをさせてもらいました。それからはずっと東京なので、年齢から言えば人生で過ごしている時間は千葉と東京がそれぞれ半分ずつです。東京では八王子、高田馬場、田無、花小金井、荻窪、九段下に住みました。今のところ移住の予定も無いので、もう少し東京の期間は増えそうです。
一応お店では千葉の日本酒を主に取り扱っていることもあって『地元/千葉』に対する意識は強いと思います。それでなくとも千葉は好きなので郷土愛的な意識は人並以上に持っている自覚はあるつもり。ただし千葉についてどれだけ知っているかと言えば最近勉強しているところでまだまだ知らないことばかり。だから僕は「自分の故郷のことよく知らないけど、でも好きだぜ、千葉!」みたいな人間です。
コーヒー屋さんで話しているうちに、帰属意識と郷土意識の話にもなりました。それぞれ何が違うんだろうと思ってまずはその定義を調べてみました。
ちなみに、これは関係無いけどビジネスワードとして使われる『帰属意識』と同じような使われ方をしている言葉に『エンゲージメント』という言葉がありますので、これも定義を調べました。
こうしてみるとそれぞれ意味は全然違うものなのに『どれも似たようなもの』として日頃使ってしまっていることにまず反省。今回はビジネス視点の話では無いので、郷土意識に重点を置いて考えてみたらいいのかな。
郷土意識の定義として『自己の人格形成』がなされる場所が郷土である。と言うことです。逆に、極端に言えば、親の転勤に付いて行って全国を転々としたとしても「私の人格形成はここで成された」と言える土地があるならそこが故郷と言っても差し支えないのかも知れません。
僕にとってはそれは間違いなく千葉でしょう。生まれてから高校卒業までの時間をそこで過ごして、色んな習いごとや部活動、学校での活動を通して人格形成が成されたと言っていいと思う。「千葉の中でどこか?」と言われたらそれはまた悩むところですが、それを深掘りするなら【帰属意識】も組み合わせて考えたい。『どこどこの、なになにが』と言う話になってきます。
ここで不思議に思いました。「人格形成を地元で成されたなら、東京に来た大学時代から今までは何なんだ?」という疑問です。大学生になって大きく変わったことは『一人暮らしを始めたこと』です。これは大きな変化です。それまでは親が朝起こしてくれたし、飯も作ってくれたし、金銭的援助も大いにしてくれた。一人暮らしをして、身の回りのことを自分でして、アルバイトでお金を稼ぐのは初めてです。
『一人暮らしで成される人格形成』もあるのかな?だとしたら、千葉に住んでいた頃に成された人格形成がフェーズ1で、東京で一人暮らしを始めた大学生時代は人格形成フェーズ2じゃない?それで言ったら『初めて社会人として働き始めた会社員時代』にも人格形成はあって、それはフェーズ3?『結婚してパートナーと生活する』ことや『子供が生まれてて家族が増える』ことも同じこと?
あぁ、わからなくなってきた。と思って調べたら、研究した人がちゃんと人格形成を定義づけていました。どうやら人格というのは『3歳から10歳までにだいたい成される』そうです。じゃあ、とりあえずそういうことにしよう。僕にとってはやっぱり『千葉に郷土意識がある』で良い。でも確かに、その期間に転勤で色々回ったらどこに軸があるのかごちゃごちゃになるのかな。
やばいもう2000字だ。続きはまた明日にしよう。
今日は『街について』を考えるために『郷土意識』の定義と、自分に何が当てはまるのかを考えた。明日は郷土意識を持った『千葉の街』についてと、大人になってから住んだ『東京の街』を比較して考えてみよう。
これは酒場のネタになりそうだなぁ。この話題がクリスマスイブに盛り上がるかどうかは別にして。