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『年末年始のこと』の話
神保町裏路地日記(37)
2024/12/09㈪
「今年も帰省されるんですか?」と言う話題が増えてきました。東京にいらっしゃる方は地方出身が多いこともあって、皆どこかで都合を付けて実家に帰省しようという方が大半のようです。
先週末に来てくださった方も年末年始は東北の実家に帰省されるとのこと。「ゆっくり出来そうですか?」と聞くと、「いやぁ、ちょっと忙しくてそれどころじゃ無さそうです…」と言います。
以前他の東北出身の常連さんから聞いた話によれば、雪が降る地方の町は若い人が少なく、冬に帰省すると先ずは雪かき。力仕事のお手伝いから始まるのだと聞いたことがありました。てっきりそう言う事かと思って話を聞いてみると、「それもそうなんですけどね」と言って話し始めました。
「今年帰省したら父から正月祝用の飾り付けを教わったり、母から煮しめを教わろうかと思って。」と、どうもゆっくり出来ない理由は家族や親戚との交流の時間を多く取ろうということのようでした。そんな素敵な理由に「それは良いですねぇ」と大賛成。そこからはひとしきり『帰省したらやりたいこと』の話を聞かせて頂きました。
東京をはじめ上京して働く人たちにとっては、地元には簡単に帰れるわけでもありません。家族や親戚、友人と会える数も限られる中で、近年はコロナ禍ということもあって特に疎遠になってしまうこともありました。僕達が歳を重ねればそれだけ周りも歳を重ねるわけで、それぞれの人生に思うところが増えれば増えるほど、顔を合わせれば積もる話も色々あるでしょう。帰省はそういう話をする良い機会だと最近つくづく思うようになりました。
とにかく帰省したら何かしらやってみよう。と言うそのお客様の考え方が素敵で共感しました。
子供の頃に何の気なしに見ていた親戚の行事や家族の決まりごとを教えてもらうのも良いですし、ご先祖様の由緒を調べるのも良いでしょう。地元の友人に挨拶に行くのだって素敵です。昔を思い出しながら地元を散歩するだけでも良い。面倒事も多い世の中ですが、時代を経て受け継がれて来たものや想いを何か一つでも受け継いで行くことはとても大切なことだと思います。
僕達も年内は30日まで営業した後、31日は休養して元旦から数日は千葉の実家に帰省しようと思います。数日って言うと時間も限られますから、話したいこと聞いてみたいこと、ちゃんと整理しておかないとな。