FIT太陽光発電のこれからを探る
九州電力管轄のFIT太陽光は出力制御に追われ、
運用の見直しに迫られています。
今後建設する太陽光の運用方法を
探ってみたいと思います。
今回は以下の2つを検討してみます。
・出力制御の影響を極力受けないようにする
・FIP制度を活用
●出力制御の影響を極力受けないようにする。
すでにFIT認定を受けているが、
建設はまだという想定です。
指定ルールが主に制御される時間帯はお昼です。
お昼は晴れていても意味がありません。
朝や夕方に発電してほしくなります。
簡単に思いつくのは、
パネル設置方位の変更です。
これまで太陽光パネルが
南向きに設置されてきたのは
一番発電量を稼げる方位だからです。
南向きに設置して
制御されるのであれば、
東西(逆V字)に設置する方法があります。
4月の日射量を比較します。
南向きに対して15%ほど上振れする時間帯もあります。
しかし、現在の出力制御率は5%以下で
制御時期も季節が限られています。
制御量が増えるのであれば検討する価値がありそうです。
参考に2020年度九州エリアの
太陽光発電電力量を見てみます。
0時~24時までの発電量を1時間ごとに区切っています。
●FIP制度を活用
まだこの制度の詳細は決まっていませんが
市場価格にプレミアムを付けて販売するスキームです。
市場価格が気になるところです。
2020年の平均と年間集計はこんな感じ。
20円近くになっている時間帯もあります。
が、2019年も見てみます。
2020年は冬の高騰が原因で
平均価格を押し上げていただけのようです。
2020年4月だけピックアップしてみます。
どれだけプレミアムがつくのか気になりますが、
まだFIT入札よりも厳しそうです。
建設費・運転維持費共にさらに低減しないことには
まだFITに頼らざるをえないかもしれません。
そして既にFITで運用されている太陽光発電所は
どう運用するべきなのか、
これは深刻な問題になるかもしれません。