エネルギーミックスの重要性
エネルギーミックスの重要性を
四国電力送配電の需給実績から調べたいと思います。
●四国エリアの主要電源設備(単位:万kW)
・原子力: 89
・火力 :690 ※電源Ⅲ含む
・水力 :115
・太陽光:285 ※2020年9月時点
・風力 : 52 ※2020年9月時点
●2021年5月3日の需給実績
GW期間は需要が少ないこともあり、
太陽光発電だけでエリア需要を賄うことができています。
実際は火力や水力やバイオマス、風力も発電しています。
エリア需要を超過した電力は関西や中国エリアへ送電されます。
四国→関西へ余剰分のほとんどを送電、
四国→中国は使っていないことが分かります。
ついでに、5月3日の電源構成も見てみます。
全体では火力の割合が高くなりますが、
お昼の時間では太陽光が60%を占めています。
●2021年5月19日の需給実績
単に太陽光が発電しなかったように見えますが、
この日、全設備の発電量に対する使用率が高くなり
関西から四国に送電指示がされています。
その原因は梅雨前線の影響で天候が急激に悪化し
太陽光の予想が想定を大幅に下回ったことや、
需要が増加したとのことです。
当初から火力発電で賄う計画ではなかったため、
他エリアから電力供給される事態となったようです。
●エネルギーミックス
四国には原子力発電が存在しますが、
当時は稼働していませんでした。
電力融通を受けたのが50万kWだったので
原子力が稼働していれば賄えた容量です。
また、火力は調整力電源の1つですが、
最大出力に達するには数時間要します。
四国エリアのように、
太陽光発電だけで需要を賄えたとしても
天候の急変に耐えれる手段は重要そうです。
●(その他)電力融通の疑問
5月19日の関西→四国の電力融通ですが、
連系線の情報を見てみます。
・関西 - 四国間
関西から四国に電力融通指示が出ていますが
四国から関西に送電しているように感じます。
・中国 - 四国間
中国から四国には送電していそうです。
関西→中国→四国のルートなのかと
関西 - 中国の連系線を見てみます。
そうではないようです。
電力が逼迫したのか、
どこが電力融通したのか分かりにくいですね。
それでは、また。