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ドリーミングお姉さん。

今日もお姉さんは面白かった。

定期的に通っているマッサージのお店がある。出迎えの挨拶をしてくれる時に微笑むお姉さんは美しい。ただ、話し出すとこれがすごい。

子供の頃にセミの抜け殻を100個集めて、親に仰天されたという話や、やるつもりもなかった不思議なダンスクラブに思いっきりはまっている話など、話題が尽きなくて楽しい。今日は、宗教とはなんぞやという話からスタートした。わたしがこの間、大阪万博記念公園にある国立民族学博物館に行った時に、オーストラリアの先住民族アボリジニーが大切にしている概念『ドリーミング(ドリームタイム)』を知って、「時間という概念を持たないアボリジニーは、過去も未来もないんだって。意味がわからないよ」と言ったら、マッサージの空き時間に調べて教えてくれた。

彼らには、創造の段階に、過去から現在そして未来という時間の流れがない。その矢印は、主観的なものから客観的に広がる世界、に向いていて、共時的に現実(今)をつくり上げているそうだ。今見えている世界は、人間の主観からつくられた世界なんだって。そして、大地からのメッセージを受け取る媒介として精霊がいて、儀式でディジュリジュを吹いたり、人がトランス状態になった際に精霊からのメッセージを受け取るんだとか。ふむふむ。

また、農作物を育てる文化のないアボリジニーは、季節の変化を明確に把握する必要もない。だからこそ時間という概念が必要ないのだろうと。
短時間なのに彼女の意見も踏まえてまとめられていて、感服した。「民俗学に興味があるんです」と笑う美人。

いやあそれだけじゃないよ、先生。もっと調べてみよう、知りたいと思えるきっかけになったよ。オタクは世界をつくっています。もう、癒やされに行っているのか笑いに行っているのか、はたまた勉強しに行っているのかわからなくなる。いや、これは脳みそのマッサージか。

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