久しぶりが、多い里で。【X-T4 + XF35mm F1.4 R】
写真を大量に(30枚以上)載せています。
Wi-Fi環境でご覧いただくことをオススメします。
***
京都駅から、車を走らせること約1時間30分。
滋賀県と福井県とのほぼ県境に、久多(くた)はある。
電車やバスでの移動はできず、カーブが連続する険しい山道を越えなければ、たどり着けない。
住所では京都市左京区と表記されているといえ、まちなかの景色とは一線を画した田園風景が広がっている。
9月12日、土曜日。
まだ残る夏の日差しを感じながら、恋人と、そのご友人と3人で、この久多を目指していた。
主な目的は2つ。
1つ目は、栃の実拾いのボランティアに参加すること。
これが思った以上に大変で、予想以上に楽しかったのだけれど、作業中はX-T4で写真を撮れなかったので、この記事では割愛する。
そして2つ目は、3人の共通の友人に会いに行くこと。
大学を卒業してから久多に移住し、頑張り続けている友人だ。
彼女とは大学時代からつながっていたが、当時はそれほど多く言葉を交わしたわけではなかった。ただ、恋人のソウルメイトということもあって、最近また少しずつ関わるようになってきた。
栃の実拾いのボランティアで靴を泥だらけにした後、みんなで一泊、彼女の家にお世話になった。
ひとしきり笑い、一休みした後、X-T4を片手に散歩に出かけた。
レンズは、XF35mm F1.4 R。既に何人もの方々がレビューされているので言うまでもないが、「換算約52mm・F1.4・軽い」というだけで、僕にとっても神レンズである。
一緒に散歩をするとき、恋人には僕のもう一台のカメラを貸している。
楽しんでたくさん撮ってくれるので嬉しいし、めちゃくちゃ上手なので、少し嫉妬もしている。
近所をゆっくり歩き、帰ってきてもまだ17時。
朝は7時前から行動していたので、1日が長い。
庭にゴザを敷いて、ぐでんっ、と寝っ転がる。
夕飯として、庭でバーベキューを催してくれた。
七輪に入れる炭も、自分で焼いたものらしい。
野菜を少し炙って、醤油を垂らすだけで、絶品になる。
次第に黒を増していく星空の下で、鹿肉を焼くのもまた楽しい。
いつどこで、誰と、何を食べるか…。5W1Hが完璧な食事だった。
誰かとバーベキューの網を囲むのも、カメラを持って初めての土地を散歩するのも、野山に囲まれた里山で過ごすのも、思えば全部、久しぶりのことだった。
まだまだ、油断がならない状況が続いている。
もちろん写真に写っていないところでは、マスクの着用や手洗いを徹底して行っていた。
多くのことが、久しぶりになっていく。
だからこそ、こうして味わえるときに、できる限りの今を写し撮っていきたいと思う。
ちなみにバーベキュー終盤、盛大に寝落ちをして、片付けがすべて終わった後に起こしてもらいました。3人の優しさと、寛大な心に感謝しかありません。ありがとうございました。次は馬車馬のように働きます。