未来日記(19年5月4日)
○今晩は用事があるので、先に未来を想像して日記を書く。
○映画「名探偵ピカチュウ」を、会社の同僚と見た。実写版のポケモンという挑戦的な映画だが、意外にも傑作だった。ビジュアルはともかく、ポケモンという不可思議な存在を、あたかも実在の生物として描くことにはかなり成功していた。特にてつへびポケモン、ハガネールは、金属生物という難題を見事にクリアしており、いっそ地球の方にもあのような巨大金属生物がいてもおかしくないと思わされた。
脚本に関しては…
これは私が、細かい点にこだわる人間だから合わなかったというだけで、1本のアドベンチャーとしては成立している。ただ、あれを伏線というには、やや強引さを感じた。また、欲を言えば、もっとポケモンの生態と絡めたトリックであったほうが、この映画が「名探偵ピカチュウ」である意味があったと思う。
総じて、なかなか見られないタイプの映画であるから、見た方が得だとは思った。
○観賞後、そのまま飲み屋へ。おでん屋ははじめてだったが、食用ネズミ串というものを初めて見た。皮を剥いだネズミがまるごと串刺しで煮てある。はらわたは取ってあるが、かなりのビジュアルインパクトだ。味は、獣臭い鶏肉だった。唐揚げの方が美味しそうだ。
○電車を降りたらこなきじじい(おんぶをせがんで泣き、だんだん石にかわって、背負った人間を押し潰すという迷惑な妖怪)がいた。泣いていられるのもやかましかったので、口にヒザラガシをつめてやったら爆発してしまった。少しかわいそうな気もしたが、深夜に妖怪が泣いている方が悪いので、そのまま帰った。
○ところでさっきから肩が異様に重い。大きな大きな石が乗っているようだ。整骨院に行こうか。さようなら。
○ネコ
今回の日記はフィクションです。ネコは本当です。
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