Pythonの標準ライブラリ
記事の内容
この記事では、Pythonの標準ライブラリとは何か、標準ライブラリの使い方について説明します。
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1.Pythonの標準ライブラリとは
Pythonをインストールすると、たいていの場合、標準ライブラリも一緒にインストールされます。標準ライブラリは、さまざまなモジュール(Pythonのソースコードファイルのことです)やパッケージ(1つ以上のモジュールで構成されるプログラムが保存されたフォルダのことです)で提供されています。
パッケージやモジュールは用途別にあり、モジュールの中には、便利な関数やクラスがたくさん提供されています。これら標準ライブラリの関数やクラスは、import文で自分のプログラムに取り入れることで簡単に利用することができます。
組み込み関数はimport文無しでも利用できますが、標準ライブラリの関数やクラスは、自分のプログラムで利用する前にimport文で取り込んでおく必要があります。
2.まずは標準ライブラリを使ってみよう
試しに、さまざまな数学関係の関数が利用できるmathモジュールを使ってみましょう。
##lib_ex1.py
##モジュールをインポートする
import math
a = 30
b = 48
##mathモジュールのgcd関数を使って最大公約数を求めて出力
saidai_koyakusu = math.gcd(a, b)
print(a, b, "の最大公約数:", saidai_koyakusu)
実行結果
30 48 の最大公約数: 6
標準ライブラリの使い方を補足します。
まず、最初にimport文を使って、
import <モジュール名>
で、モジュールをプログラムに取り込みます。モジュールの中の関数を使うときは、
<モジュール名>.<関数名>()
の形式で呼び出します。モジュール名と関数名は、"."(ピリオド)で区切ります。
標準モジュールには予めパスが通っているので、importの際にモジュールのパスを気にする必要はなく、モジュール名のみ指定すればimportできます。
mathモジュールで使える他の関数については、Python公式ページを参照ください。
補足
import文を使ったモジュールや関数の取り込み方法は、他にもあるのですが、import文の詳細については、別の記事で詳しく説明します。
3.標準ライブラリにはどんなモジュールがある?
標準ライブラリでどのようなモジュールが利用できるかについては、Python公式ページを参照してください。
以前にこのnoteの記事で取り上げたPythonプログラム作成環境のPyDev-Eclipseでは、pleiadesの解凍フォルダから、pythone3系は
pleiades\python\3\Lib
python2系は
pleiades\python\2\Lib
配下に、標準ライブラリのモジュールやパッケージが保存されています。
これらのモジュールは、テキストエディタやPyDev-Eclipseを使って、モジュールの中のソースコードを読むことができます。
4.Pythonのバージョンを確認する
標準ライブラリのモジュールは、Pythonがバージョンアップするたびに新しいモジュールが追加されたり、すでにあるモジュールが改善されたりしています。そこで、Pythonのバージョン確認の方法を説明します。
OSでpython.exeへのパスが通っている場合は、コマンドプロンプトで
python --version
とタイプすると、
Python 3.7.7
のように、バージョンが確認できます。
Pydev-Eclipseを解凍してインストールしただけの場合は、python.exeへのWindowsOSのパスは通ってませんので、python.exeのあるフォルダへ移動して上記コマンドを実行してください。
python.exeは、pleiadesフォルダの解凍先から、python3.xは、
pleiades\python\3
python2.xは
pleiades\python\2
にそれぞれ保存されています。
特別な理由がない限りは、python3系を利用してください。このnoteの記事のサンプルプログラムも、python3をベースに紹介しています。