12年間、カットを考え続けて
ふと思えば美容専門学校の2年生からエフィラージュカットを始めて12年が経ちました。
当時は学校の同級生や先生から、「カラー、パーマもできないのにドライカットを練習するの?そもそも免許すら取れてないのに…意識高いね(笑)」と。
当時の僕は「カットを主軸に飯を食っていく」と決めていたので、そんな周りの声など気にもせず師匠(名古屋のGa・La hair)のところへ通っていました。
カットを教えてもらえなかった
エフィラージュカットというのは明確なマニュアル化がされておらず(出来ず)、基本の型はあれど、カットをする人それぞれの表現により無限の幅がある技法で、その人の思考がそのまま現れます。
当時、普通の美容学生だった僕は師匠から"カットを教えてもらえる"ものだと思いサロンに通っていました。
しかし実際は基本の型を数回教えてもらったのみで、その後は自分がどうしたいのか?を考えて鍛錬に励みなさい。その手伝いはするから。
といった具合で、教えてもらえることはありませんでした。
見て、考えて、真似するしかなかった
名古屋時代も東京に来てからも、カットに関して、手取り足取り教えてくれるということはなく、ひたすら師匠達、先輩たちのカットを後ろから見て、考えて、営業の終わりに人形やカットモデルで試す。
その後、寝る前に目を閉じてカットを反芻する。
夢の中でもカットをしていましたね…
お客様を切るようになってからも考え続ける毎日
ある程度、お客様に満足してもらえるようになった今でも
自分の中では完全に満足まではいっていません。。
まだ似合うラインがあるんじゃないか?
もっとクオリティを高められるんじゃないか?
違う表現が出来るんじゃないか?
デザインはあるか?
毎日、どのお客様に対しても考え続けています。
正解を教えられなかったからこそ
エフィラージュカットという少し変わった技法、界隈に魅了され、
「正解はコレ、終わりはココ、限界はここまで」
という教えられ方をしなかったからこそ、今の僕があり
考えを止めないでいられるのだと思います。
正直辛い時もありますし、「まぁこのくらいでいいか」としたくなる時もあります。
しかし、この技法と思想に出会ってしまった僕は、考えることを止めず、ある種の呪いにかかったかのように切り続けるのです…
これから文章だけでなく
今まで文章と写真で綴ってきたこのnoteですが、そろそろ動画も合わせてお伝えしていこうと思っております。
文章の表現域だけでは、なかなか限界が見えてきました。
ぜひ今後ともチェックしていただき動画と合わせてご一読ください。