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自己肯定感に苦しめられているあなたへ。その人を知りたければ、その人の友達を見よ◆ゴフマン(完)【ぷろおご伊予柑の大預言】
鼎談:「ぷろおご伊予柑の大預言」をアーカイブしています
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大預言を読む
○大預言とは?
ぷろおごと伊予柑が古典を消化して対話をし、
『大預言』を生みだそう!という企画
伊予柑…人類補完計画を企む悪いおとな
ぷろおごとは数年の付き合いがある
今回はスペシャルゲストにトリさんをお招きしております。
こちらは動画;ぷろおご伊予柑の大預言を加筆編集したものです。
友達について
自己肯定感という概念が広く流通しています。とくにSNSでは、自己肯定感を高める方法などという展開とともに、自己啓発の領域からあふれだすようにして熱心に繰り返されています。なぜ、これほどまでに自己肯定感という概念が流通するようになったのでしょうか。
それはおそらく、他者との関わりあいのなかで神経をすりへらし疲弊する人があまりに多く、そうした人々にとって自己肯定感という概念は苦痛を和らげる頓服薬となるからでしょう。
本記事が、友達や他者との関わりで疲弊する人々にとってほんのささやかなエールとなることを願います。
◼️今回の課題図書
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◾️前回記事はこちら
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自分を知りたいあなたに質問です。最近、どんな友達ができましたか?
伊予柑:今回は『日常生活における自己呈示』ゴフマンを軽く入れつつ、友達についてです。前回に続きゲストにお前の発見を語れ過去グランプリからトリさんをお迎えしています。友達というのはトリさんのテーマでもあるそうです。
これはスラムでもぷろおごマガジンでもずっと話題になってるテーマなんだけど、友達ってなんぞやという友達論をトリさんに最近友達ができたらしいよ〜というところからいこうと思います。
トリさん、友達できたんですか?
トリさん:友達ができました
伊予柑:今までいなかった?
トリさん:こう言ってしまうとちょっと角立つかもしれないけど、いなかったですね
伊予柑:友達っていうのは本当にいろんな定義があるわけですけど、あなたにとって友達とは?
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トリさん:心を許せる人って感じですね。知り合いは多いし、それこそ友達はわりといるはずなんですけど、赤裸々に付き合える人はいなかった。
僕は友達に「なんでやねん」って言われても「イッテエ!!」ってなる人で、世間一般ではありがちなコミュニケーション、むしろ親しい関係を意味するコミュニケーションでも、僕にとってそれが超鋭利な刃物になっちゃうことがあるんですよね。
だから相手が気の優しい人たちでもだめだ…ってひとりボロボロになっちゃって、スッポンポンじゃいられない、鎧かぶらなきゃ…ってなってたんです
伊予柑:傷つきやすい系男子である、と
トリさん:そうですね
伊予柑:でも、その友達は傷つけてこないんですか?なにが違うんですか?
トリさん:なんつーんですかね。めっちゃ似てるんですよ、僕と。その人は僕とよく似ていて、かつ僕よりも強いんです
友達になりたいとおもえた人と、どうなったら友達になれるのか?
伊予柑:強いならかえって傷つけられそうだけど…友達のちょっとした、おい!でも傷つく人がなんでその相手からは傷つけられないの?という
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トリさん:僕は人を傷つけないようにめちゃくちゃバリアをはっていて、そういうところも似てるんですよ
伊予柑:じゃあ、死ぬほど気遣いさんであるということ?
トリさん:そう、めっちゃ気遣いさん
伊予柑:それは友達なんですか?
トリさん:友達ですね
伊予柑:スッポンポンになっても大丈夫というのは向こうが死ぬほど気を遣ってくれるから大丈夫ってこと?
トリさん:そのころの僕はそういう人じゃないと無理なぐらい弱かったというのはありますね。かつ、相手が気を遣う人だったらそれでいいかというとそうではなくて、おなじぐらい弱かったら傷つけてしまいそうでこわい。だから超強い人じゃないと僕は行けなかったんだろうなと思います。
相手が強くて、ふつうに気遣いさんだから安心してなんでもしゃべれます。今はだんだんと言いたいことを言い合えるようになってきて、喧嘩も激しくなってくるし殴り合えるようにもなってきましたね
ぷろおご:ママだね。友達というかお母さん
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強くなるためには必ずしも成長しなければならないか?
伊予柑:最近僕のまわりで起きたいろんな人間関係のトラブルを見ていると、男性にとっていかに自信が大事か…
たとえるなら、それは自分の岩盤みたいなもの。プライドともちょっとちがった語感で、自信というものがないと本当に暴走するし、自信のためにめちゃくちゃ金を使ったり努力するっていうのがあるよねっていう議論をしてたんです。
男性は防御力を強くする、盾みたいなものを強くしていくという過程を経て、青年から大人になっていきますよね。自信という堅い岩があるといろんな嫌なことから自分を守ることができます。しかし防御力が弱い人はかなり大変です。
RPG的にいうと盾が弱まっているときはシュッシュッって回避するしかないとか、相手を殴り殺すしかないないんですよね。そしておそらくトリさんは自信がなく、防御力が弱い
トリさん:そうなんですよ。シュッシュッが疲れるんです。もう足重た〜いってなります。だからもうママですよ・・・東京の母だ。
なんでも話せて助かってるし、そのおかげで生存もできていて、ちゃんと依存してますね
ぷろおご:その人の前にいると心地よい演技ができるんですね
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不安定な人間関係を落ち着かせたければ、長く付き合える関係を持つこと
伊予柑:一般的に、地元の友達とか長い付き合いの人なら、傷つけてくることはないのでは?
トリさん:僕は引きこもりなので
伊予柑:あんまり長い付き合いの人がいない?
トリさん:一切いないです
伊予柑:そういうことなんだ
トリさん:誰もいないですね
伊予柑:それは大変だ
トリさん:家族ですらいない。僕は15で上京してきました
伊予柑:たしかに、それは大変だ・・
伊予柑:前回、関係リセット症候群だと言っていたけれど、もしかしたら長い付き合いの人というのが単純に不足してるのかもしれない
トリさん:そうかもしれないですね
伊予柑:付き合いが短くてお互いのことがわからないと、相手に対して気に食わないことも当然あるわけじゃないですか
トリさん:そういう経験がないんですよね。だから最近できた親友とは長い付き合いができそうだなと思ってます。向こうも離れないし、俺も離れる気はまったくない、そういう安心感がありますね
伊予柑:長い付き合いをしている人が周りにいないという問題はかなり多くの人にある気がしますね。それこそ上京してきたりするとリセットされちゃうから
ぷろおご:みんな今そんな感じだよね。長い付き合いというかそもそもあんまり誰かと固定の付き合いをしなくてもいいみたいな思想に勢いがあるよね
「友達は要らない」と言っている人がほんとうに必要とするものとは?
ぷろおご:みんな不足している栄養素のことを友達って呼ぶんですね
伊予柑:そんな気がしますね。おもしろい。私はビタミンBがなく、この人は鉄分がないみたいな話だね
ぷろおご:みんなけっこう違うことを言っていたりする
トリさん:だから他の人を見て、「お前、友達いるじゃん」ってなるんですよね
伊予柑:そうするとやっぱりあなたのnoteであったように1日30品目食べましょう、なんですよね
ぷろおご:いっぱいいろんなものを食べていたら、なんか満たされるんですよね。なにが満たされたのかはわからないけど、あのとき食ったキノコが効いてるんだろうな、とか、
伊予柑:コスパ思考で私に必要なビタミンCだけ摂ろうとするとかえって大変なんですよね
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ぷろおご:いまはどっちかっていうと、完全栄養食飲んで、いけてるって思ってるやつのほうが多いです。理論上はそれさえあればいい、というようなもの、たしかにそういう謳い文句に納得はするんだけど、人間の体ってそんなに上手にできていないですよね。
そんなふうにいろんなものを同時摂取して、すべてをからだに行き渡らせる、そんなバキみたいな体の使い方できないよね、むりじゃん。内臓がそんな動きするわけないんだから。
人間関係もそれとおなじですよね。
すべての栄養素をタイムパフォーマンスとコストパフォーマンスで考えて摂ろうとしても、それは摂ってるんだけど摂れてないみたいな状態、口から入れてもほとんど体には入らないとおもう。いろんなものを食べようとおもったら長い時間が必要なんですよね。いろいろなものと長い時間にわたって関わり、そのなかで知らんけど栄養素が摂れている
伊予柑:いやあ、そうなんですよね
ぷろおご:なんなら摂ってる意識がないくらいですよね
トリさん:それでいうと僕はずっとお腹を下していた気がするんですよね
運命の出会いは存在するのか?
トリさん:人と関わって食べてはいたけど、栄養は体内に留まらなかった
伊予柑:だいぶ食べてる
ぷろおご:食べたからこうなったんだもんね
トリさん:そうそう。いろんなものを食べていくうちにひとつ、魔法の果実を見つけた。それで栄養を摂取できて動けるようになったから、食べられるものを探せるようになった
伊予柑:そうなんですよ!マイナスからゼロに持っていくのはすごく大事ですからね
トリさん:ぷろおごのnoteも一貫して、人と関われって書いてありますもんね
ぷろおご:ここ3ヶ月ぐらいずっと言ってますね
トリさん:僕はずっと思っていたんですけど、人と関わることがめちゃくちゃ難しいって人もいますよね。そういうずっとお腹を下している人は自分を強くしてくれる果実を見つけるしかないですよね
伊予柑:ただそれを見つけるには人と関わるしかないんですよね。あなたはたくさん関わったから見つけられたけど、むずい
トリさん:たしかにむずいですね。僕はお腹を下しながらいっぱい人に関わってきたおかげで魔法の果実を見つけられたと思ってるので、結果論かもしれない
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伊予柑:トリさんはエデンに気が向かなくてもすごく何回も通ったとか、スラムもすごい頑張ったとか努力の人なんですよね
ぷろおご:そういう人はだいじょうぶ。どこかしらで体に合う食い物が見つかるからね
トリさん:本当に直感でした。ここで踏ん張らないとって思ってましたね。とくにスラムとエデンは敷居が低いので
伊予柑:まあ、でも傷つけてくる人しかいないと思うんですよ
トリさん:・・・そうなんだよ
伊予柑:なぜならASDはそういうものなので
トリさん:しんどかった
伊予柑:よく耐えたね。傷つきやすい自覚がある人向けじゃないよ。傷つけて誰もいなくなったからここにきたみたいな
ぷろおご:そういうやつらが殴り合って、あ、こんなに痛いんだ…やめとこうってなるところだから
これが痛み・・・?
痛みとはこんなにもツラいものなのだな
トリさん:一方的に殴られてましたね
伊予柑:そういう人もいるんだなあ
トリさん:逆に、スラムだからそういう主婦みたいなイレギュラーな人も入ってこれたとおもうんですよ
伊予柑:それはいいことだ
トリさん:いろんな人種いますよね、ほんとうに。健常者もいるし
伊予柑:まあ完全な健常なんてないですけどね
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タテ社会とヨコ社会、むずかしいのはどっち?
ぷろおご:親子だったり先輩後輩だったり縦の関係ってすごい煙たがれてるけど、いちばんラクだよね。敬語さえ言っとけば怒られなくて、もし敬語で喋ってるのに怒るなら、その理由は説明される必要がある。だから安全なんだけど今はどんどんよくないものにされている。
そうして縦の関係から横の関係に移行していこうという風潮があるわけなんだけど、みんなあまりにも横の関係を知らなくて、どうやってやるかわからないからあたふたしてる。
おれってずっと横なのよ。生まれた時から環境がそうだったの。
家は十素人で同居してた。だいたいの核家族って大人2人と子どもオレ/ワタシじゃないですか。そうすると親が絶対的な、上下関係になるんだけど、うちはいとこやばあちゃん、じいちゃんと密接だったから縦にしようと思ってもできない。
そうすると、横でもないんだけど、縦でもない、すごく複雑なふるまいを求められるわけですよ。いとこは3人きょうだいなんだけど、おれにとって実質お姉ちゃんお兄ちゃんみたいなもので、生まれた時からほとんど一緒に過ごしてた。みんな年上でね、いっぱいしゃべったし、遊んだ。
だけどあくまでいとこで、兄弟じゃないの。向こうはきょうだいだからそのなかには上下関係があるんでしょうね。おれは一番下だけど、いとこだから横でも縦でもなくて、よくわからない関係。それぞれの関係性が個々にむずばれてる状態で、
お母さんとわたし、おじいちゃんとわたし、おばあちゃんとわたし、いとこそれぞれとわたし。たまに3にもなったりした。
居間でじいちゃんが酒飲みながら野球を見ていて、おれはご飯食べていて、誰かもいるみたいな、3人で変な組み合わせになったりするけど、基本的には個々の関係性だから横っていうよりはすべて名づけようのない特殊な関係だった。
へんな話、演技しようと思うと全部特殊になってしまうんですよ。同じ空間に人が集まっているなかで、異なるキャラクターを同時に演じることはできないじゃないですか。
そういう、そもそも芝居をやろうとおもってもできない環境で育ったから、おれからすると芝居には後天的な要素もあるとおもうんですよね。アスペだけど、基本的に今の日本社会にはあんまりないような環境でずっと過ごしてきた。家に人が泊まりにきてても誰なのかわからなかったりするんです。
家に知らない人がいる、誰だろうと思いながら一緒に過ごす。それはあるときにはおばあちゃんのお友達のおばあちゃんだったりして…
そういうのが自然だったから、それぞれ個別に芝居するのはむりなんです。相手が誰かわからないからどんなふるまいが適切かもわからない。そうなるとあきらめちゃうんでしょうね。あきらめてすべてにおいての最適解、これを打っておけばいいだろうという事故率がいちばん低いであろうふるまいになるんでしょうね、その結果が今だったりする
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これから獲得するなら、タテとヨコ、どちらのつながりか?
ぷろおご:おれらの世代ってギリギリ縦が生きていた時代でしょ。それが急に、大人になったら横になっちゃった。高校生ぐらいまでは上下関係があったはずなんだけど、気がつけばハシゴを外されてる。それで生きづらい部分はあるんだろうなあっておもうね。
おれはそもそも先輩のいない中学に行ったから、上下関係がほんとうになかったんだけどね
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ぷろおご:上下関係はラクだから、トリさんとかはちゃんと会社に勤めたほうがむしろ生きやすそう。上下関係ってちゃんと関係の構図が見えるんだよね。相手が自分の上司・部下だってわかればどのようにふるまうべきかわかりやすくていい。今だったらもしかしたら体力的に耐えられるかもしれない。
とはいえ、仕事のストレスと体力的な負荷とはべつで、仕事のストレスに耐えられるのかっていうのはまたべつの問題ですね。まあふるまいとしては縦の社会、偉い人がいて、自分の位置があってというほうが絶対ラクですよね
トリさん:そうですね、ラクだし慣れてる
ぷろおご:そこになんかちがいをかんじましたね。よく考えたらおれは縦社会に入ったことがない。そして、それはそういうものだからしょうがないというか
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トリさん:日本人じゃないんだよな
ぷろおご:だからわかんないんですよね。先輩後輩とかも
伊予柑:ぷろおごはだんだん縦になっていってしまうはず。上の方ですけど
ぷろおご:だから最近、尊敬されたりするから「…ウェス!」って言ってる。あと「ラッキ〜」ってちゃんと言うとか
伊予柑:それは縦のふるまいではない
先輩風を吹かすことはダサい?
ぷろおご:縦ではないけど、上はさ、上にされるときっていうのはバランスをとらないといけないじゃないですか。
横のつながりにある人たちが、上の人がやるようにふるまうのは許されるけど、自分が下で相手が上だと思ってるときはそういうのは打っちゃダメな手になる。ふるまいが制限されるでしょう。
だから相手が自分を上にたてようとするとき、それをかわすためにラッキーとか言ったりしてる。たんなる無邪気なふるまいをするというか。できるだけ下手にでるというわけじゃないけど
伊予柑:上下関係を回避しようとしているように見えますね
ぷろおご:それもありますけど、やったあ!とか上にいる人にやられても嫌じゃないふるまいってあるじゃないですか。そういうので最近はバランスを取ろうとしてますね。
コマンドを入れ替えて今まで言っていたものをちょっと変えるだけだから、ふるまいとしては変わらない。口癖にするだけなので、トレーニングですよね。
キックボクサーがボクシングをやるみたいなものですね。新しいかんじにちょっと癖を変える、蹴らないようにするとか、そういうかんじ
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伊予柑:前回記事でASD傾向の人はナイフ1本以上持てない問題というのがありましたよね。
伊予柑:料理が下手な人ってキッチンの道具を無限に増やしていくんですよね
ぷろおご:ペティナイフがあったらそれでこと足りるのに、ナイフをいっぱい持っている
伊予柑:りんご専用のやつがあって〜、みたいな
ぷろおごは横の関係のナイフしか持ってないので、縦関係を極力回避し、自分の得意フィールドになんとか持ち込もうと努力しているように俺には見えますね
トリさん:この包丁でできるもの、これは硬いからできない、みたいな話
あなたがこれからどう生きるかは得意料理から考えよう
ぷろおご:おれ、包丁がだめなんです。指が切れるから。だからつくれるのはキーマカレーとぐらい。キーマカレーはほぼ包丁が要らないからつくれる。自炊ってただの自己満足ですよね。べつに自分で料理しなくても食べられるのに、わざわざ料理する必要ってないじゃん。なのに指一本犠牲にするのはあまりにも…
続けてたらいつか絶対に指がなくなるんですよ、どこかでね。ワンアウトだよ。ガコンっていったらアゥ!ってなるじゃん。それはあまりにもコストが高すぎる。
キーマカレーなら人参を一回はさみみたいに切って、それをブンブンチョッパーに入れればオーケー。全部木っ端微塵にすればいいから、そうするとあとは煮るだけ、火なら扱える。からあげもできるんだよ。
カンタンじゃん。からあげ用のトリ肉を買ってくれば、タッパーに入れて、液体を入れて放っておいて、衣をつけてあげるだけ。だから包丁は要らない。刃物はやばい。ちょっと注意散漫になって包丁が落ちたりしたら足に刺さるし。だけど油は大丈夫
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伊予柑:バッシャーン!はある
トリさん:油はワンアウトとかじゃなくてゲームセットだから・・
ぷろおご:油は触らなければいい
伊予柑:ボッもあるのに?
ぷろおご:けっこうちがわない?
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伊予柑:トリさんとぷろおご、どちらが器用で不器用なのか…
生き方とかいろんな面でね
トリさん:キーマカレーしか作れない男…
ぷろおご:包丁がなければつくれる。包丁だけがだめ
伊予柑:一本の技だけでなんとかする人と、場合に応じて複数の技を用意し疲弊した人
ぷろおご:まな板置くところがないみたいなかんじだね
伊予柑:どちらがまじめに人生を生きているか、むずかしいですね
自惚れにならない自信のつけ方とは?
ぷろおご:できないことは多いけどできる範囲内でギリギリおさめるとか、人に手伝ってもらえばいい、包丁を使える人が横にいたら困らない。そういう手法もあるから幅広いですよね
トリさん:一本の包丁だけってわかってれば開き直れますもんね。もうだってそれ以外選択肢がないし。僕はあきらめきれないんですよ。俺は多分これも使えるはずだしなあってなってしまう
伊予柑:そんなに自分に自信があるんですか?
トリさん:なんかできんじゃない?って思いますね
伊予柑:わりと自惚れ体質でいらっしゃる
トリさん:そうかもしれない。仮面をもう一個つければ…これさえやっておけば対応できるだろうっていうのはある。それでキャパオーバーになって死にがち
伊予柑:でもまだあきらめてないんですね
トリさん:かもしれない。自己肯定感は高いほうだとよく言われます
伊予柑:自信はないけど自己肯定感はあるんだ。おもしろい
トリさん:友達からはめちゃくちゃ言われますね
伊予柑:たしかに男子って自信はないけど自己肯定感は高いパターンって多いと思うんですよ
ぷろおご:なにが違うんですか?それって
伊予柑:なんかね、他人には誇れないんだけど自己正当化がうまいというか
ぷろおご:なるほど、DaiGoさんですね
伊予柑:DaiGoさんは根っこのところで自信がないじゃないですか。オレ大丈夫かな、オレ大丈夫なんかなって他人に対して常に言っている。でもオレはオレだしな、みたいな言い訳をして、なにかしている
ぷろおご:おもしろいな
伊予柑:なるほどな、自信と自己肯定感はちがう
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自己肯定感はないと、生きづらいもの?
ぷろおご:おれってたぶんね、自己肯定感みたいなものはあんまりないんですよね。そういう概念が自分のなかにない。
ムラブリの単語帳見ました?本についてるやつ。なんかそういうのを見てる感じなの。ムラブリの人ってこういう感じなんだみたいに、これはこういう意味でこういう時に使うんだ、みたいなかんじ。
日本語ではない概念というか、単語としては覚えてるけど感覚的にはわからない。あれに近いのかなあとかそういうことはおもうけど、あんまり。そういう臓器がないんだよね、たぶん
トリさん:自己肯定感は英語でSelf Esteemっていうんですよね。それはこんな僕ですがなにか?っていう状態、ぷろおごはまさにそうじゃないですか
伊予柑:あきらめである、と
トリさん:こんなオレで何が悪いの?っていう感じじゃないですか?
ぷろおご:でも、感はないよ
トリさん:圧倒的自己肯定!
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ぷろおご:うーん、わかんない。なにもないよ、それを感じたこともない。だから「お、でてきた」とかないよ。
自己肯定感の例文として文を作ろうとするとさ、「自己肯定感が沸いてきた」とかさ、表出するものじゃん。あるときとないときがあって、現れるみたいな、そういう用法じゃん。そういう意味でいうとまったくないの
トリさん:それは居場所っていうものは居場所がない人が実感するっていうのとおなじじゃないですか?
ぷろおご:自己肯定感がわからないままおれもう26年生きてる・・
トリさん:ずっと自己肯定感がありっぱなしなんですよ
ぷろおご:わかんない。そんなことある?
トリさん:あるでしょ、あるひとはあるんじゃないですか?
伊予柑:俺も自己肯定感の意味がわからない
ぷろおご:たぶんさ、アスペが欠落してるところ、そこにあるはずであろうなにかがそうさせてるんだろうね
伊予柑:そうなんですよ
アスペは自己肯定感を感じにくい体質なのか?
トリさん:noteとかツイッターで言ってるじゃん、自己肯定感って
「自己肯定感が低いんです」と言う人は、じつは自己肯定感が低いのではなく、自己肯定への「理解度」が低い。自己肯定とは「わたしはすごい!」ではなく、「わたしはこんな感じだが?なにか?」と思える状態だからね。必要以上に、実態以上に自分を持ち上げないといけないのは、むしろ究極の自己否定。
— プロ奢ラレヤー🍣 (@taichinakaj) January 11, 2022
ぷろおご:それは外国語をしゃべってるみたいなもの。外国人向けのサービスだから
伊予柑:自己肯定感と自分を認めてくれる友達ができましたっていうふたつは俺のなかでおなじ。自分を認めてくれる友達とはなんですか?認めるってなに?ってなる
ぷろおご:水準がわからないよね、どこから、なにを認めている状態なのか
トリさん:その水準はたぶん、説明できないんですよね
ぷろおご:みんなが当たり前のように言っているということはみんなはかんじてるんだよね。で、アスペはあんまり感じてないってことなんだよね。そこになにかあるんだろうな
トリさん:僕がよく思うのは、アスペの人たちは白黒はっきりつけたがるかというか、境界はここだよねっていうのを言うイメージがある
伊予柑:ASDはハイコントラスト思考といって、物事のグレーゾーンが理解できなくてすべてゼロとイチでわけたがるという性質があります
トリさん:そう、どこから自己肯定感があって、どこから自己肯定感がないのって聞かれても、そんなものはむり。答えられないけど、グレーなのはわかる
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伊予柑:友達は欠落した栄養素であるっていう話がけっこうおもしろいところで、そこから自己肯定感という栄養はよく理解できないっていう人と自己肯定感という栄養がありまして…っていう人、ふたつの文明があるという話がありました
ぷろおご:ジャパニーズのいうUMAMIみたいな
トリさん:そうなんだよな
伊予柑:たぶん、あるんだよね。欠落した栄養素が感じられないけど欠落しているやつもいるじゃないですか
ぷろおご:そうなのよね、我々はどっちなんだろうね
(ゴフマン 完)
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