見えないものへの投資。BIRKENSTOCKのルームシューズ
先日、ベルリンに来てから3回目の引っ越しを終えた。
次のお家は2LDKのAltbau。前回貸していただいた家も広かったのだけれど、今回もかなり広いお家を貸していただいた。
19世紀に建てられた物件をAltbauと呼び、天井が高い・ドアが大きいなどの作りが特徴的だ。
ヨーロッパの家は水回りは、トイレ・お風呂・洗面所が一緒になって、脱衣所などないので、なかなか裸足では生活がしづらい。(まだまだ土足文化にはなれない日々…)
そこで、心地よいルームシューズを今回は探してみることにした。
条件としては、履いていて心地よい・水に強いの2つ。
パートナーが昨年サンダルを買ったBIRKENSTOCKをひどく気に入っていて、どうしてもBIRKENSTOCKを部屋でも履きたいと言うので、ショップに行ってみることにした。
ベルリンのBIRKENSTOCKは日本よりも種類が多いように感じた。やはり本国!足の構造に合わせてつくられた中敷が特徴で、日本ではサンダルが唯名だが革靴やサボなどもある。
ぐるりと店内をみて、ルームシューズに良さそうなものを発見!ただ50€(6500円くらい)する。雑貨屋にいけばルームシューズは10€くらいで買えるものもある。
本当にこれだけのクオリティのものが必要なのか?と、別の靴屋に見に行ってみたり、お昼ご飯を挟んだりして、少し考える時間をつくってみた。
結果、私たちは家で仕事することが多いしルームシューズ履いている時間が長いので、その快適さを追求するのはありだと思うという結論に達した。
やはり一番使うもの・長い時間使うものには質をこだわった方がいい効果が生まれるのではないかと思った。
今回ルームシューズを求めて何店舗か靴屋を回ってみたが、靴屋はルームシューズのコーナーがひと棚あるか、もしくはないかのどちらかだった。
ルームシューズという文化がないのかな?あまり履く人が多くないのかな?、と文化が気になったり。
同時に、外で履く靴はたくさん種類があってパーソナルやTPOに合わせて展開されているのに、ルームシューズはあまり種類がない、ことに少し違和感を感じた。
今まで外に見えている情報しか、その人の情報を知ることができないから靴(外で履くもの)は人に合わせてバリエーションが増えたり、用途も季節などの温度変化もあるので種類が増えたんだろうな、と考えられた。
一方、ルームシューズは季節感もいらなければ用途も部屋で使う以外はあまりない、個人の趣味や快適さなどがバリエーションに関わるのだと思う。
個人の趣味といえば、Berlinでは知人のお家に招いていただくことが多々あり、家は"自己表現"の場ということをひしひし感じるようになった。家具や小物の選び方ももちろんなのだが、壁の色や使い方など、本人のこだわりがすごく感じられる空間はその人の世界をのぞいたような感覚になる。もしかしたら、服と家は一緒で個人を表すのではないかと。
SNSやネットが普及した今、自分が見せたいものは自分で選んで発信できる。外の見える情報だけがその人の情報ではなく、その人自身が知ってほしい情報を知れる世の中だと思う。
最近、ルームウェアのブランドが増えたり、暮らしのメディア・サービスが増えた背景にはもともと閉じられていた家の中のことにフォーカスが当たりやすくなった背景があるんじゃないかと、ふと考えたりした。
今、ルームシューズを購入してから1週間程度経ったのだけれど履き心地が抜群で、とても買ってよかったと満足している。
1日のうちに長く時間を使うものには質にこだわり、お金をかけるというのは、正解だったなと感じている。
人に見えている部分だけではなく、見えないけど自分の気分をあげられるものだったり、労れるものにもちゃんと投資していきたいと今回感じました。
今日のもの
BIRKENSTOCKスリッパ
https://www.birkenstock.com/jp/sandals/women/slippers/
※↑と同じものは見つけられず