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「四国旅行Day4:とくだい」2024年11月3日

・今日は徳島を観光した。四国最弱は徳島だろうという俺たちの偏見によりあまり期待していなかったが、この日はかなり充実していた。

・まず腹ごしらえに、道の駅くるくるなるとへ行った。この道の駅は、地元の食品が売っている店に併設されている食堂が目玉っぽくて、そこ目当てで行った。

おもしろを冠する
なんておこがましいステッカー

・その食堂は地元に人にも人気らしく、かなり長蛇の列が出来ていたが待ち時間のフラストレーションを吹き飛ばすおいしさだった。セルフサービスで海鮮だしかけ放題なの最高!!

・海鮮丼を食べていると、突然店員さんが「本日1つ目のくるくる大渦絶景丼の注文です!!みなさん阿波の音頭をお願いします!!」みたいなアナウンスを始め、ドカ盛のどんぶりがお客さんの元に太鼓を叩きながら運ばれていった。この他の客も巻き込んでいくような、他者との境界が首都圏よりも曖昧な感じはかなり苦手ではあるものの、飯の質が良すぎるためそこまで不満には思わなかった。もし絶景丼を頼んでいたら…と思うとゾッとするが。

うめ~

・その後は鳴門の渦潮を見に行った。満潮・干潮の良い時間帯を徳島の観光局がHPで公表していて、その時間帯に合わせていったからそこそこ大きめの渦潮を見ることが出来た。ただ橋が海の風を全面に受けるせいで、施設内でキシキシ鳴っててかなり怖かった。あと下が海の時はともかく、地上の時は早く安全なところに行きてえなぁ~と思うくらいには恐怖心を煽られた。祝日だからいっぱいガキいたけど、怖くないのか??知らないが故の勇気?俺は知ってるからすべてが怖い。渋川剛気スタイル。

これを人間が作ったという事実を
そこまで信用できない

・その後は大塚国際美術館に行った。この美術館は大塚製薬が、大学生向けに作った建物らしい。大学生向けというだけあって、高校の授業・大学の美術史の授業で出てくる範囲の絵のレプリカが大量に飾られていて、美術にわかでも楽しめる、コンセプト通りの美術館だった。

・「本物は大人になってお金ができてから行きな~でもその前にレプリカでも見といた方が本物たのしみやすいよ~」というコンセプトを思いついて、それを作っちゃう大塚製薬の社長はかなり素敵な人だなと感じます。

俺の年の世界史大門2
ラスメニーナス
タイトルの音感好き
母親がハマっている画家
ハマスホイ 暗~い部屋の絵ばっか描く
俺が好きな画家 エドガー・ドガ
元エリートなのに踊り子の絵しか描かないし、生涯独身
サロンにも馴染めず、印象派にも馴染めず、思想強い

・一番置いてあって嬉しかったのはこの絵だ。この絵は、教科書とかではなくTwitterのフェミニストが叩いていたをきっかけで知った。彼女らの主張は、「この絵では裁判官は美しい女性の胸を見て減刑している。性犯罪を女性裁判官が裁くとひどい判決がでるという批判もあるが、男性裁判官の判断も歪んでいる。」といった内容だった気がする。

一生懸命探しても元ツイ見つからなかった…

・昔の絵をソースに今の司法を語ることの無意味さについての議論はさておき、この絵には実は見落とされているポイントがある。それはこの裁判の争点だ。

・この裁判の争点は「美しさという神のフィールドに1人間である娼婦が立つのはいかがなものか」という事だったそうだ。だから弁護士が女性の衣服を剥いで「こんだけ美しい胸ならよくない???」と裁判官に主張している。だから美しい胸を見て減刑になるのは、性欲による割引じゃなくて非常にロジカルな判決なのだ。以上からこの絵を裁判官の性差による判決の歪みの具体例にするのは、ちゃんちゃらおかしいと言える。

・俺はこの話を、美術館に来て初めて知ったのでめっちゃテンション上がっちゃった。やっぱり1次情報にあたることって大切ですね。まあこれレプリカなんですけど!!!

・その後は、びんび家という港に近い食堂で夜飯を食った。時価で注文するメニューがあったので、スリルを味わうためにすかさず注文。2000円ぐらいを覚悟していたサザエの焼きが、900円であることが会計時に分かりものすごく安心した。友達の内の1人は時価7000円ぐらいする伊勢海老を1匹頼んでいた。こいつ北海道の旅行の時も、1人で勝手に夜の店行くし人生を前のめりに楽しむ能力が非常に高いので、一緒に動いているとこっちも楽しい。

活きが良すぎてこの状態で動いてた

・最後に高松の旅館まで移動して、この日は終了。これで四国は一周完了だ。

・旅館のチェックインの際、受付のじいさんが「みなさん学生さんですか?ウチの息子は"とくだい"でパナソニックから内定が出て・・・でも教授に頼まれて院進したんですね。みなさんは来年就職?」と聞いてもねえのに詠唱を始めた。ただ自語りの隙を与えたこちらも悪かったので、「全員院進です!!」と誠実に答えた。会話の中で一瞬”とくだい”ってめっちゃ大きいのかと思ったせいで、徳島大学であることの理解にそこそこ時間が掛かったため、全体的に反応が薄くなってしまった。

・これを面白く思わなかったのか、じいさんは「うちの息子は今東北大・阪大とかの同僚に囲まれてなんとかやってますわ!ちょい君らと世代違うけどもう係長!最近の若い奴はすぐやめるけどウチの息子はしがみついてようやっとる!!院進しても結局就活からは逃げられません!!」というパンチを食らわせてきた。

・「学歴は脅しの道具じゃねえ!命を懸けろよ!!」と思った部分もあったが、徳島ならこれで十分ビビらせとして機能しているのだろうし、おじさん視点運が悪い寄りなので、適当に「就活頑張ります!!」と流して帰った。

・普通に目の前の客が、"とくだい"・地方旧帝より上のレベルの大学に通っている可能性って想定しないものかね。院進の時点で筋が悪いな~と思って、ウチの息子は若くして結婚してる!マウントに切り替えればよかったのに。おれ見るからにインターネットヒョロガリ陰キャなわけだし。恋愛偏差値2なわけだし。

・多分、皆わざわざ俺東大!とか言わないから実質そのじいさんは無敗ということなのだろうな。話長いだけで接客が悪いわけではなかったし、いい人そうではあった。単純にそういう土地だ、ということなのだろう。

・このように旅行の〆に、また地方の歪んだ部分を浴びることが出来て良かった。ネットで擦られている、地元に帰って東工大・一橋に進学したと伝えたら何その無名大学?と言われる下りもあながち嘘ではないのかもしれない。

夜のアイスうめ

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