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GameFiやNFTFiなど、激化するゲーム型イールドファーミング市場

GameFiとは

"PlayToEarn"という言葉は、ESportsなどの世界では早くから、知られていました。スポンサーの賞金などにより、ゲームをプレイすることを生業として、いわゆるプロとしてゲームをプレイすることを指します。ブロックチェーンのNFTにおけるアイテムの資産化は、さらにこのPlayToEarnを加速させ、GamiFiというような金融メカニズムにまで広がりを見せるようになりました。GameFiと呼ばれる分散型ファイナンス(DeFi)コンテンツの構築によって、プレイヤーとゲーム開発者の双方に金銭的なメリットを与え、これまでになかったマネタイズモデルを生み出します。

Axie Infinityのスカラーシップモデルや、DecentralandのLANDの売買にみる新しいゲームのマネタイズモデルもその一つであると言えます。これまでは、企業がアイテムをユーザーに販売していたものが、NFTなどのブロックチェーン技術によってアイテムの二次流通を可能にし、その革命によって、プロのトレーダー企業、いわゆるゲームの不動産企業が登場しました。高額なゲームの土地やアイテムを企業として買い取り、個人では追うことのできないリスクをとり、ユーザーに土地やアイテムを貸し出し、そこで得られた利益を分配する手法は、まさにゲームの不動産ビジネスとも言えます。

Axie infinityにおけるYield Guild Gamesの存在

アクシーインフィニティは、「Sky Mavis」と言うスタートアップ会社が開発したゲームで、ポケモンのような様々な個性のあるキャラクターを戦闘や育成などを通じて、成長させていくゲームです。このゲームを通じて生活費を稼げる手段になっているなどの話題性もあり、非常に注目を集めました。

日本のプレイヤーも1ヶ月で、10万円前後の副収入になったとTweetしている人もいます。

さて、更にこのゲームの注目を高めているのは、Yield Guild Gamesというギルドの存在です。多くのブロックチェーンゲームの場合、遊び始める前に高額なキャラクターを購入する必要がありますが、初期投資を準備できないプレイヤーにNFTを貸し出し、新規プレイヤーの参入障壁を下げ、更に収益はギルド、マネージャー、プレイヤーで分配するなどのオペレーションを受け持ちます。

これらのギルドの活動はフィリピンやベネズエラのユーザーたちにNFTを提供し、Yield Guild Gamesの存在は、Axie Infinityが広まったキッカケとなりました。Axie Infinity以外にもこのような動きは盛んに行われています。
DecentralandではLandという土地をユーザーは保有することが可能で、保有した土地は、現実世界と同じように、3次元空間を構築して収益化を行うことが可能です。しかしながら、需要が非常に高まっていることもあり、非常に高額で、一般のユーザーが容易に手に入れることができません。


このことから、このようなギルドがまとめて、購入し、一般のユーザーに貸し出すようなモデルの需要も高まっているなど、様々なゲームにおいてこのような不動産業ポジションのようなビジネスモデルが生まれるのではないかと言われています。

ゲーム、NFT、DeFiの統合アプリケーションエコシステム

NEXTYPE Financeは、次世代向けのゲーム、NFT、およびDeFiに基づいて構築されたオープンなクロスチェーン統合アプリケーションエコシステムです。

ライトペーパーの中で非常に面白い取り組みが書かれており、NFT assets synthesis、NFT Value Excahnge Protocol、NFT Cross-Chain Protocol、Online games + NFT、DAO Community Governanceなどの取り組みなどが書かれています。

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(引用)https://nextype.finance/lite_paper.html#5

私個人として非常に興味があったのが、NFT Value Excahnge Protocolの部分です。多くのブロックチェーンプロダクト、またブロックチェーンゲームの価値は多くのプロダクトでそのアセットが共有できることにあると思っています。CryptoKttiesにおけるKittyverseのように様々なゲームで、双方向にアセットを利用できるようになることが最終形態であると言っても過言ではありません。
ブロックチェーンゲームは、金融やマーケットと接続性を持ちNFTは大きなムーブメントを引き起こしました。これG2F(GameToFinancial)というゲームと金融の紐付けによるもので、この先にはG2G(GameToGame)というゲーム内での価値交換や、またはゲームとは関係のない全く異なる分野との接続によって新たな価値を生み出していく可能性があると思っていますが、まさにその分野を開拓するための一つのプロトコルになる可能性を秘めています。


数年前、私自体も、様々なコミュニティに向けて、TokenParameterHubというプロトコルのアイデアを様々なコミュニティに向けて投げかけましたが、単純にブロックチェーンのネットワークとして、接続できることだけではシームレスな接続はできず、接続することの利便性などを高めて初めて、開発者は実装することができるため、このような試みが少しずつ増えてくると良いと思います。

希少価値とゲームバランスの難しさ

ブロックチェーンゲームで与えるアイテムは非常にセンシティブであると言えます。これまでの多くのブロックチェーンゲームのユースケースでは、OpenSaleと言われる初期セールによって、アセットが販売されます。多くの場合、その希少性によって、ゲームの開発者は多くの収益を手にしますが、それと同時に、ゲームの開発者は大きなを課されることになります。それは初期リリースしたアイテムのパラメーターを超えるものを市場に投下しにくくなるということです。
希少価値のある初期アイテムの価値を徐々に高めていくことは、非常に重要なことですが、安定的な売り上げをあげていくためには、新しい価値を市場に提供し続ける必要があります。そのような葛藤のあったブロックチェーンゲームの初期マネタイズモデルに対して、Axie infinityのスカラーシップや、DecentralandのLANDなどのような不動産ビジネスのような観点は非常に面白い試みでもあると思います。土地の価値を高めながら、そこに関わる人の流動性を高めることで、継続的にゲームを成長させていくことのできるビジネスモデルは、ブロックチェーンゲームに新しい可能性を生み出すのではないでしょうか。


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