夢の印税生活は夢。
先日、知り合いの役者さんとお話をしていたとき
「彗さんて、小説だけで食べてるんですか?」
と聞かれまして。
執筆業(小説、脚本、原作原案等)ではあるけれど、
それが彼の言う「小説だけ」の小説に該当するのか……
ちょっと答えに迷ったんですが、まあ、細かく分類することもないかー、
という意味で「はい」と答えました。
そうしましたら、「いいなあ」と。
小説書きたいのかなと思ったら違ったようで、
「俺も仕事しないで印税ほしいなぁ」と笑って言われまして。
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ぬっころすぞ??
小説書くことが仕事なんですわ。
仕事の対価が印税なんですわ。
一人親方、自己責任で己をどうにか生かしてるんですわ。
仕事しないで、印税ほしい???
ちょっと意味がよくわかりませんでした。
きっと私が彼に「働かないで、そんなふうに好きなことだけやってられるのいいっすねー」とか言ったら、烈火の如く怒るんだろうなとわかっているので言いませんでしたが、悲しいことに、割とこの考えというか言い回し(?)を、私はよく使われます。
「夢の印税生活いいなぁ」とか、
「印税でガッポリ稼いでるんでしょ」とか、
「次の印税出たらちょうだいよ〜」とか。
最後のはただのタカリだぞ???
オメー、給料出たら俺にくれるんか????
小説家にしろ、漫画家にしろ、役者にしろ、いわゆる「水もの」といわれる商売で、稼ぎが出るのか、出ても果たして食べていけるほどのものになるのか、そしてそれを継続できるのか否かは不明瞭、という点で、とても似ていると思うんですけども。
漫画やドラマの主人公になりやすい漫画家や役者は、食うや食わずで夢を目指す!みたいなストーリーで目にすることが多いから、大変なんだね〜となるんでしょうか。
漫画家の原稿料や印税、役者の出演料にだけ、生活してくのって大変なんでしょーってなるのはなんで??
小説家だって同じだよぉああああ!!!!!
と、思うのは私だけじゃないはずだ……
印税生活という言葉に夢見過ぎだよ。
印税で生活基盤を支えることがどれほど大変なことか、ましてやそれを継続することがどれほどの努力のもとに行われているのか、少しだけでも想像してから言ってほしかった。
例えどんな職業であっても、就業形態であっても、
苦楽や貴賤を他人が説くな、と。
同系統で言われる言葉に「好きなことを仕事に出来てていいよね~」というのもありますが、それに関しては、「好き」と「他のことより得意」と「運」と「努力」と「タイミング」など諸々が偶然合致したのでよかったです、という意味を込めて「そーですねー、おかげさまでー」と答えます。
でもねー、仕事になってる時点でねー、
好きだけじゃやってられないんだよー、
って知ってるかー? 歯ァ食いしばれェー?
まあね、「だって家で文章書いてるだけでしょ? 楽じゃない?ww」と言われたこともね。ありますよね。楽しいですよ? でも貴方が思ってるほど楽ではねーな?
まあつまり、何が言いたいかというと。
仕事しないで印税ほしい、は、
働かないけど給料ほしい、と同義だぞ^^
髪の毛全部蛇になって襲いかかってしまうかと思うくらい、
キシャーーーーッ、と内心思ってました🤗
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