楽天ROOMやアソシエイトにおける相互購入やお返し購入がなぜアウトなのか
こんにちはオガワ(@misc_log)と申します。
「2022年2月に楽天アフィリエイトの規約が変わった」こんなツイートを見かけ、何がそんなに騒がれているのかと深堀りしたところからこの話は始まります。
実際に何がどう変わったのかについては置いといて、「相互購入」や「お返し購入」みたいな文化が形成されていることをご存知でしょうか。
TwitterやInstaなどで検索すると簡単に地獄を垣間見ることができるため、非常に味わい深い今日この頃です。
具体的にはこういったものを見ることができます。
「これから買い物する予定なので誰かのリンク経由します!リプください!」とか「誰々さんに買ってもらったからお返しで買います!」など、出るわ出るわ、楽天だけでなくAmazon版も観測することができます。
こういった行為、楽天に関しては2020年あたりに明確にアウトになったようです。一方でAmazonはどうかというともちろんアウトです。
詳しくはこの中に記載されています。
・楽天アフィリエイトガイドライン
・アソシエイト・プログラム・ポリシー
家族や友人、知人などと、リンクをあえて経由するような示し合わせた購入はアウトです。
「え、そうなの?」と思った人も多いんじゃないでしょうか。
と、同時に「なぜダメなの?」、「友達って・・どこからが友達?」など疑問を持つ人もいると思うので、あまりややこしい話にならないよう、さらっと深堀りしてみます。
知っててやってる人には得るものはないと思いますが、知らずにやってしまっていた人に何か感じてもらえると嬉しいです。
基本的に僕の推測が多く含まれることは事前に断っておきます。
広告"だから"生まれるもの
そもそも、アソシエイトプログラムも楽天アフィリエイトも営利企業がコストをかけて行う一種の広告施策です。
紹介者への報酬は払う側から見ればコストであり、コストをかける以上、それよりも大きなリターンが必要です。そうでなければ営利企業は存続できません。とてもシンプルな話です。
で、恐らく彼らは、広告からでないと得られないアクションに対してコストを最適化したいと思っているはずなんですね。
ここでいうアクションとは、アフィリエイトのようなダイレクトレスポンス系広告の場合、資料請求や会員登録、購入などにあたります。
つまり、広告が"あったから"アクションが生まれた。逆に言うと、広告がなかったら生まれなかった。彼らからすると、そこにこそコストを払う価値があります。
この商品知らなかっためっちゃ良いじゃん!買う!
とか、
何とも思っていなかった商品だけど、この人の記事や動画を見ていたら心揺さぶられた!買う!
など、紹介者の力を借りてユーザーに発見や気付きを与えたい。その結果の購入に対して報酬を支払うよとしているわけですね。
言うなれば紹介者がユーザーのお財布を開かせたわけですから、広告主からしてもコストをかけてお願いした価値があるってものです。
これは言い換えると、ユーザーにお財布を開いてもらうためのコストとも取れます。
一方でですよ、もともと買う予定のものを示し合わせて経由する行為には広告主側から見た合理性が何ひとつありません。
すでにお財布を開いてる人にコストを使ってお財布を開かせようとしているので、もはやわけがわかりません。何かをしなくても買う人にお金がかかっちゃてるわけです。
こういった行為は「誰かリンクください」のような、見える形で示し合わせていればアウト判定出せますが、そうでない場合にはなかなか判断が難しい。
そのため、家族、友人などの購入を禁止するという規約を通して、ナチュラルなアクションをよろしく頼むよという意図を含めているのだと思います。
「ツイッターでよく絡むあの人は友人にあたるの?」とか、「友達以上恋人未満の人はどうなるの?」とか、そんなことはどうだっていいんですね。
ユーザーの心を動かすようなコンテンツ作りを頑張ってください。つまりはそういうことになるわけです。
「○○買うので誰かリンクください\(^o^)/先着1名☆」みたいな行為が、いかに何も生み出さないかがわかってもらえたでしょうか。
○○に合う何かいい商品教えて下さい!みたいな流れなら気づきや発見が伴うのできっと大丈夫だと思います。
この先に待つのは天国かそれとも地獄か
ちなみに、コストをかけても意味ない状況が続けば様々な調整が入るのは自然な流れです。
わかりやすいところで言えば、規約変更、報酬率の調整、1人あたりの報酬上限、Cookie保持期間の調整なんかも実質的には報酬を絞ることになりますね。
楽天のようなモールであれば出店者の手数料負担が増える可能性もあります。そうなると商品価格にはね返って結局コスト負担しているのは「あなた」なんてこともあるかもしれません。
いずれにせよ、その無意味に発生したコストはどこかで誰かが負担します。つまりは、P/L(損益計算)次第です。合うように調整され、どうしても合わなければ施策そのものをやめるだけ。それが事業です。
今回の楽天の規約変更もその調整の一環と捉えることができます。この先には何が待っているんでしょうか。
アソシエイトも楽天アフィリエイトも大盤振る舞いのための制度ではありません。副業という文脈で取り組みを始めた人も多いと思いますが、せっかく始めたことですし、できれば長く、そして大きくするために広告ともうまく付き合って継続していきたいですね。
今日は以上です。それではまた。
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