撮り鉄は、コミュ力が物を言う
外出自粛下の撮り鉄
2020年春の18きっぷシーズンは、新型コロナウイルスの拡大が進んでいた時期だった。そのため、18きっぷを購入して全国を旅することを断念。12月の山形、3月の静岡からは旅に出ていない。ゴールデンウィークも日常的な買い物などで外出した以外は、家で過ごした。
ライターという仕事は、もちろん書いてギャラをもらう。いわば、収益は「書く」という生産活動に依る。書く作業は、外出ができなくても直接的に支障は生じない。
しかし、それはライターという仕事の一側面しか見ていない。企業でいうところの仕入れは取材にあたり、その取材は人に会って話を聞いたり、実際に現場に行って目で見たり、過去の資料を探し当てるべく図書館や資料館などで片っ端から文献を漁る、はたまた自身で体験するといった行為や行動が欠かせない。
いろいろなテーマを書き散らしている一介のライターである私だが、なかでも「鉄道関連の原稿を書いて」という注文はわりと多い。そして、その原稿作成の過程として、現地に足を運び。そして乗り、撮ることもする。
ちょっと足を運んだぐらいで、なにもかもわかるなんてことはない。むしり、わからないことだらけだ。それでも、書かなきゃいけない。締め切りは待ってくれないし、なによりも仕事だから四の五の言わずに書かなくてはならない。
その分野に詳しい人にしてみれば、「そんな付け焼き刃的な取材で何がわかる」と鼻であしらわれてしまいそうな取材ではあっても、ひとまず現地に行く。その重要性は、ひしひしと感じる。
特に、撮り鉄は現地に行かなければどうしようもない。今般、リモートワーク推奨の機運が高まる中で、人から話を聞くという取材も、ネットでこなせるようになった。しかし、私が念写のできる超能力者にならないかぎり、現地に足を運ばずに撮り鉄をすることはできない。
春18きっぷシーズンをフイにし、ゴーリウデンウィークも空振り。次なるチャンスは、夏の18きっぷシーズンということになるだろうか?
18きっぷで撮り鉄行脚
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