87.チーム
能登半島地震で被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈りいたしております。
また、能登半島地震、羽田空港事故で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
今が底と考え、皆さまにとって良い年となるよう願っております。
ご挨拶
あけましておめでとうございます🎍
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年最初の記事を正直どのように書くか悩みました。年明け早々に大事が起こり、触れないわけにもいきません。
お悔やみの気持ちだけでもと思い、最初の言葉とさせて頂きました。
このような時、即座に行動できればよいのですが、今の私には出来るだけのものは何もなく、現地に向うこともできず、結局は何もできない自分が情けなく感じます。
いつの日か、このような時にすぐに動けるように、会社と自身を成長させていくことが今の私の役割と言い聞かせて、今年も努めてまいります。
当初別の記事を作成していたので、それを今年最初の記事とするつもりでした。
しかし、以下の記事を見て、心が震えました。
この記事は、先日行われた全国高校サッカー3回戦、星稜(石川) vs 市立船橋(千葉) の試合での出来事です。
何も書かないのも違う、じゃぁ何を書くのか、そう考えたとき、この出来事こそ日本人が持つ大切な心であることを、改めて感じさせられました。
これが、この記事を書くに至った経緯です。
突然の揺れ
長年サッカーの指導者として活動していましたので、高校サッカーは興味があり毎年観戦していたのですが、今年は優先的にすべきことがあり、元旦から業務を行っていました。
そのさなか、突然大きくビルが揺れだしました。しかも、この揺れが長く続きました。
2m程の高さがある、19インチラックの横で作業を行っていたので、すぐに離れ、様子を見守っていました。
揺れが少し収まってきたので、リアルタイム震度情報 を確認したところ、第一波が動く様子が映し出されていました。それが以下の画像です。
P波(青)、S波(赤)が表示されています。最大予測震度 7 を見て、昔の出来事をを思い出しました。
阪神淡路大震災
これも1月でしたね。あの時は、社内の全てのものが倒れ、モニターなども四方に飛んでいきましたので、大変な状況でした。
あの時の出来事は今でも忘れられません。
なぜか揺れが発生する20秒程前に、ふと目が覚めて、横になったまま、天井を眺めてぼーっとしていたところ、突然大きな揺れがきて、デスクに置いていたモニターが自分の顔めがけて、落ちてきました。
あの時、目が覚めていなければ大事になっていたと思います。当時のモニターは液晶ではなく、ブラウン管モニターで重量もかなりあります。
偶然にもキャッチしやすい方向で落ちてきて、両手で受け止めることが出来ました。何か、神がかったものの力を感じた記憶が、今でも鮮明に残っています。
その後、交通も遮断され、長らく仕事も出来ない状況でした。
チーム
今回の星稜は、地震の被害が大きい石川県のため、応援団が向かうことが出来ませんでした。
そうした中で、3回戦に進むまでに戦ったチームや当日の対戦チームに関係する方々、周囲の方々、Jリーグのサポーターの皆さんが応援団として、駆け付けました。
即席の応援用の黄色のはおりものを作成し、メガホンや太鼓なども提供頂き、横断幕まで作成し、応援されていました。
星稜の監督は力の差があることを理解したうえで、小手先の戦術ではなく、真っ向からの勝負を挑む決意をされ、それを選手に託しました。
もし、私が星稜の選手であれば、きっと冷静な気持ちでプレー出来なかったと思います。
結果、1ー4での敗退とはなりましたが、この1点の重みは、この会場に居られた誰もが感じたのではないでしょうか。
このような状況でありながら、選手が力を出し切った結果だと感じます。
この試合に限っては、勝ち負けよりも大切な何かを学ぶ機会であったことは、疑いようがない事実だと思います。
即席でこのような行動が出来る、それが日本人の持つ強い協調性の最も大きな能力の一つだと感じています。
ラグビーワールドカップで「ワンチーム」という言葉を聞くことが多くありましたが、これは日本人が持っている大切な心です。
この「チーム」の大切さ、これは大人になると薄くなる方も多いかもしれません。
しかし、企業活動や普段の生活において、これがどれほど大切なことであるのか、改めて皆さんにも考えて頂きたいと思います。
利他の精神
「チーム」を深く考えていくと、他人を思いやる「利他の精神」につながります。
「利他の精神」と言われると、稲森和夫さんが思い浮かびます。
大変お恥ずかしい話ですが、企業の代表をしていながら、稲森和夫さんの存在を知ったのは、LinkedInを始めて中国の方から聞きました・・・
中国国内では、日本のレジェンド経営者として一番に名前が挙がる方です。恐らく、日本国内においても同様だと感じます。
私が使っている「Give & Give」も「利他の精神」と同じ意味合いです。
もっと早くに知っていれば、是が非でも会いに行ったのですが、今となってはその願いもかないません。
稲森和夫さんと言えば 日本航空株式会社 の再建が有名ですよね。
今回の羽田での事故でも、奇跡的ともいえる客室乗務員の素晴らしい対応で、乗客乗員全員を無事に脱出させたことが世界的に賞賛されています。
再建時に、考え方を改めなければいけないことを即座に見抜き、小さなな事でも各々が出来る限りを尽くす、このことを粘り強く伝え続けたとされています。
通常の方であれば、とても請け負えるような年齢ではなかったにもかかわらずです。
その後、経営難からのV字回復、そして今回の対応、きっと稲森和夫さんも喜んでおられるのではないでしょうか。
ともあれ、今回の日本航空株式会社の企業としての姿勢は、チームでの結束力がなければ到底なしえなかったと思います。日本の誇りです。
お願い
今回の出来事で、改めて日本人の持つ良さを実感できました。
高校生がこのような行動が出来るのに、大人である私たちが出来ないはずがありません。
我々大人が、これから日本を支えていく若い世代のお手本となるよう、皆さんで日本を盛り上げていく必要性を強く感じます。
私自身も今回の経験で、多くを学びました。
大人は若い方より知識や経験はあるかもしれません。しかし、まだまだ知らなければいけない事がこの世界には多くあります。
これからも、謙虚さをもって学び続けること、寄り添い手を差し伸べることに努めることを誓います。
皆さんも、今回行動された方々の想いを伝えてあげてください。それが、私からの願いです。