古代ローマの貨幣制度

※本記事では1斤を327.4 gと仮定した。

古代ローマの金貨
金貨の名前はアウレウスである。アウレウスはB.C. 87年に初めて作られた。アウレウスを240枚集めると1枚のタラントと交換できる。

古代ローマの銀貨
銀貨の名前はデナリウスである。デナリウスはB.C. 268年に初めて作られた。デナリウスはドラクマと同じ価値を持ちシェケルの4倍の価値がある。

古代ローマの銅貨
銅貨の名前はアスである。アスはB.C. 335年に初めて作られた。アスを4枚集めると1枚のシェケルと交換できる。

為替相場
B.C. 268~B.C. 217:銀貨1枚=銅貨10枚
B.C. 217~B.C. 87:銀貨1枚=銅貨16枚
B.C. 87以降:金貨1枚=銀貨25枚=銅貨400枚

金貨の重さの変移
B.C. 87 1斤の純金=30枚の金貨(10.9 g)
B.C. 61 1斤の純金=36枚の金貨(9.1 g)
B.C. 48 1斤の純金=40枚の金貨(8.2 g)
B.C. 15 1斤の純金=42枚の金貨(7.8 g)
A.D. 65 1斤の純金=45枚の金貨(7.3 g)

銀貨の重さの変移
B.C. 268 1斤の純銀=72枚の銀貨(4.5 g)
B.C. 15 1斤の純銀=84枚の銀貨(3.9 g)
A.D. 65 1斤の純銀=96枚の銀貨(3.4 g)

銅貨の重さの変移
B.C. 286 1斤の純銅=2枚の銅貨(163.7 g)
B.C. 268 1斤の純銅=6枚の銅貨(54.6 g)
B.C. 217 1斤の純銅=12枚の銅貨(27.3 g)
B.C. 89 1斤の純銅=24枚の銅貨(13.6 g)
B.C. 15 1斤の純銅=30枚の銅貨(10.9 g)

※参考gを整数で整えた場合
400アス金貨 8 g(原価は80,000円)
16アス銀貨 4 g(原価は500円)
1アス銅貨 11 g(原価は11円)

古代ローマでは貨幣を作るために金槌(ハンマー)と矢床鋏(ペンチ)が使われた。金属を熱するのは柔らかくして足りない圧力を補って容易く加工ができるようにするためである。矢床鋏は熱した金属を持つために使われる。金槌は金属の展開と品質を保証するための陰刻を刻むために使われる。

国内で発行されている記念貨幣(もちろん貨幣)を加工することは「貨幣損傷等取締法」で違法であるが、延べ棒(貨幣ではない)を加工することは「貨幣損傷等取締法」で合法である。そのため、作りたければ延べ棒を購入して行うべきである。

参考サイト


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?