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2025年1月の記事一覧

これ読み切れるかな…って本がある幸せ

これ読み切れるかな…って本がある幸せ

読みたい、けど、全然進まない本がある。
ヨースタイン・ゴルデルの『ソフィーの世界』。

ファンタジーだと思って借りたら、謎の文通相手が一通ずつ哲学体系について教えてくれるという(設定はファンタジー)ガッツリ内容の濃い本だった。

学校で習う1年のカリキュラムくらいの重量あるんじゃないか…?

前から哲学とお近づきになりたい気がしていて、今はちょうど時間もあるし、物語形式なら…とあっという間に2週間

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読書『香君』:人間はちっぽけだし間違う

読書『香君』:人間はちっぽけだし間違う

図書館で上橋菜穂子さんの新刊『香君(こうくん)』を発見して小躍りして借りた。
上橋菜穂子さんといえば、『精霊の守り人』『獣の奏者』『鹿の王』の作者。

今回は「人並み外れた嗅覚で神羅万象を知る少女」と「謎に包まれた奇跡の稲」のお話。

自然の為すことの広大さと人間の小ささ、どことなく『獣の奏者』を思い出す。

国の政策(思惑)や神話の裏側など、世界観が作り込まれている。内容は全体的に固い。
語り口

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読書『きみは赤ちゃん』:妊娠出産の闇と光

読書『きみは赤ちゃん』:妊娠出産の闇と光

川上未映子さんの妊娠出産エッセイ『きみは赤ちゃん』読んでみた!

各種痛みの話が出てきて、あぁ、そうだった…と共感の嵐だった。

根強い「痛み信仰」やっぱり痛みの代表格は出産。

作者さんは無痛分娩を選択。日本は費用が多くかかることに加え「無痛分娩はねえ…」という意見が根強い。
私の義妹ちゃんは生後3週間くらいの大変なときに、見に来た義父の姉に「産むときの痛みがないと愛がないから…」と言われたらし

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読書『正体』:早々に「今年イチ」出たかも

読書『正体』:早々に「今年イチ」出たかも

お正月に読んだ、染井為人さんの『正体』。
面白かったーーー!!面白いだけじゃなくて最後重くて放心した。ずっと読んでたから読後のロスがやばい。

それぞれの人物への共感主人公は脱獄し、名前や姿を変えながら生きている。お金を得るために日雇い、在宅ライター、住み込みリゾバなどを転々とする。語られるのは本人ではなく各地で出会う人の目線。

作者さんは芸能界でマネージャーやプロデューサーをしていたらしい。描

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