DIGIDAY BRAND LEADERS 2019 Day 2
DBL Day 2使命感に追われて本日も。
//タイピングは自信あるけど文章力と整理力はもう使い果たしました。
素材は出しておきますのでまとめは各自でおねがいします。↓Day1はこちら
town hall meeting Day 2
2日目の目覚ましイベント。また指名に怯えることで目を覚まさせる。
「自分たちの目指すべきブランドが見えてきた」
「10分15分のピッチが続くこのやり方はいい」
「メルカリさんが何故メルカリを使わないのかに仮説を立てて追及していくのが良いと思った」など
「ブランディングにより社員の自信を作ること」
「過去から今までの流れをプレゼンし、これから先のことの余韻を残し。そのあとのネットワーキングで話していくスタイルが勉強になる」
「自社のポジショニング。社内の考え方と外からの見え方を知るいい機会」
「未来を目指すにあたってはブランドって必要なのか?というそもそもの問いも考えなければならない」
「キャッシュレスの中でどう生き抜くか」
そして、長田編集長からはパラレルではなく 一つの会場でやるのも特徴であるということ。
この朝の時間で一気にオンモードに入る。
Sandbox Presentations
江川 亮一氏 シーセンス株式会社 代表取締役社長 兼 本社シニアバイスプレジデント
デジタルマーケティングはこの10年で非常に進んだがマーケティングの目的は変わっていない。多様化、二極化などコンシューマーの変化が著しい。
ロイヤリティカスタマー(CRM)とは
江戸時代の百貨店の外商顧客のよなものである。
御用聞きモデルとは 顧客にとって便利で気が利くサービスで外商ならではの特典が充実している
顧客のロイヤリティを高めるためには
1.顧客理解
2.顧客に合わせた接客 プロモーション
3.特典などを含めたサービス設計
こういったことができれば定期的に購買やコンバージョンしてくれる顧客が育成でき
それの信頼関係がサブスクリプションビジネスへの基盤となる。
Working Group Discussion Presentation
昨日のワークショップの発表。全チーム2分ずつ。
皆さんさすがのエキスパート。短時間で形になるアウトプットを出しそれぞれ印象的なプレゼンを行う。
# 先頭打者でRAPフリースタイルをやったR25。一気に会場がざわつく。あの勇気
ブランドの次の30年を担う存在、「アタックZERO」に込めた思い
野原 聡氏 花王株式会社 ファブリックケア事業部 シニアマーケッター
ブランドの過去・今・未来
1987年に粉末洗剤として誕生したアタック。
粉末洗剤→コンパクト粉末洗剤→液体洗剤→濃縮液体洗剤→ボール型液体洗剤
洗濯洗剤は競争の中でプロダクトイノベーションが大きく関わる。スプーン一杯というコンパクト粉末洗剤アタックが革新的だったように競合アリエールの液体洗剤も革新的だった。
アタックの30年の歴史。洗剤の王道であり築かれた信頼、安心。
しかし若い人のものではない。新しさに欠けるという課題。
過去30年の資産を礎にこれからの30年を支えるものを作らなければならない。
過去30年を守るのか、それとも新しいものを作るのか。
30年先にいいブランドにできるために、今何ができるのかを考えろという経営からの指示もあり、革新を優先することに決定。
捨てるわけではなく、ギリギリで守りながら新しいものを作るということになった。
”衣類に不要なものを残さない”普遍的な価値は何かかを考えて生まれたコンセプト。「何もないって気持ちいい」 というメッセージ。
製品開発
コンセプトに基づきアタックゼロを作った。
・界面活性剤を作り直した。サスティナブルな主基材。
・世界初の洗浄技術
・ワンハンドプッシュ
・ドラム式専用
(お客様の洗濯機に合わせて選べる。そもそも縦型とドラムは洗い方違うのでおかしい)
さらに主力NEOを廃止。(驚きの英断!だった)
コミュニケーション設計
コミュニケーションも革新的なものにする必要があった。
「何かとんでもない洗剤出たかも」を一気に伝えたい。
風評が一番大事。そもそも洗剤はシステムワンの製品。顧客はいわば眠った状態で買う。棚に行って考えていない。したがって「考えてもらうためにはどうしたらよいか」を突き詰めた。
CMには5人の若いイケメン俳優を使った。
いわゆる「主婦の方が青空の下で」という今までの洗剤のCMとは真逆に作った。とにかく何かが違うものが出たことを知ってもらう。
若年の男子は洗濯男子とか家事男子などもいることも後押しになっている。
上層部にクリエイティブをプレゼンしたところ、チャラチャラしているという幹部意見で却下。それでも、ほぼ同じものを4回持って行った。そこまで言うのならと認められた。
デジタルを使い倒す
訴求する媒体として、テレビと店頭が一番いいこと過去の実績からもは明確で王道。しかしこのCMがやらなければいけなかったものは「何かがでた」ということ知らせることであった。従ってデジタルやOOHも使った。
すべての露出がSNSとして言の葉としてのこって行く設計。
・新製品発表会もCM男子が実施。Twitterで配信→10万人
・109にティザーOOH。そこでは5人をシルエットで出してSNSで話題に。
・新宿駅のOOHや体験型のフォトブース。
・とにかくオフラインパブリシティはSNSに拡散されるようなものを徹底した。
またUNQLOやビックカメラの店頭とコラボ。"¥#アタックゼロ" "¥#洗濯愛してる会" のハッシュタグはタレントだけではなくプロダクトが出てくるように設計。
功を奏して流通にも期待してもらっている状態。この次は"私にとっていい洗剤"、"他の物とちがうよね"とおもってもらうフェーズ。想起、意義、差別の順でコミュニケーションを進めていく。そして継続的なインプット。長いレンジをかけてブランド資産を築いていく。
未来への考え
衣類に不要なものを何も残さないというこの先の30年に向けたメッセージ
1.プロダクトのイノベーションが大きくかかわること
2.社会・生活価値でのイノベーション
3.コラボ 洗濯機とコラボとかも含めて、モノだけではなく考えていくことが必要と考えている。
30年間ブランドエクイティを蓄積し圧倒的想起を目指していく。
創業300年の老舗メーカーが挑む、ビジョンファーストな経営とは?:中川政七商店のブランディング戦略
緒方 恵氏 株式会社中川政七商店 取締役/コミュニケーション本部 本部長
東急ハンズのデジタルマーケティングをやっていた緒方氏は現在、中川政七商店の全顧客接点の統括部門。中川政七商店の創業は1716年(享保元年)麻や綿の問屋ビジネスであった。
メーカービジネスの弱点は
1.ユーザーの声が入らない
2.商流を持っていない
3.ブランドがなく代替可能
ブランドを建て世界観を作りSPAに変えた。
SPAを始めて、これらの弱点の克服(反対のこと)を行い年商は4億→55億円に。店舗数は3店舗から55店舗になった。ブランディングで日本イノベーター大賞優秀賞を受賞した。
業態転換後からの急成長の理由
ブランドを作るにあたって
・誰もいないところでたたかうこと
・伝えるべきことを正しく伝えること
を徹底し、消費者に共感してもらえるようにした。
共感とは真摯さと愚直さ(血と汗)に加えて、期待を超える(クレイジー)ことも必要である。
購買行動は今後ますます投票行動と同化していく。こうして作り出していくのがブランドでビジョンはこれを支えるものである。
ビジョンとは何か
意思-目的-情熱
ビジョンドリブンな経営を正しくやっていくことが必要。SPA事業を始めたのは2006年。2013年にできたのがビジョン。危機感と使命感が比例するフェーズで以下のビジョンを策定した。
「日本の工芸を元気にする」
フォーカスしたのはは業界。どこにフォーカスするのは大切なこと。ビジョンができたことで自社でだけではなく日本。このビジョンの共有により自分だけではなく”みんなで”になった
ビジョンキーワードの策定、正しい解釈。みんなに言い続けて意識し続ける必要がある。正しく伝わらなければ正しく機能しない。あらゆる物事を自分達らしく言葉にする。
ビジョンを言葉にするとどんな効果があるのか
日本の工芸品の生産額は5400→1300億円まで減少している。
気にしていなかったが、このままでは自社はおろか日本のものづくりが危ない。
日本の伝統的な素材技術風習がなくなるのは悲しい。
麻以外例えば陶器やガラスでもやるべきことは同じで自社のノウハウは通用するはずと考えた。
コンサルティングを支点とした総合支援へ
全国の工芸職人の作る(経営)売る(販路紹介)伝える(リーダーシップ)を一貫してコンサルティング。コンサルを受けたら次は自身の関連先で広めていってもらえるように。
社会課題と自社のビジネスの両立
工業品の生産額を3000億円まで戻すというKPIを立てている。その為には自社資源のオープンソース化により「日本の工芸を元気にする」に共感する共闘社(者)を増やす。仲間を増やす。横一列のコミュニティの中でオープンに知見を共有していく。自社だけだと触れるバットに限りはある。
一人で早くいくではなくてみんなで遠くに行く。
こういったビジョンがあることにより企業としては
「日本の工芸を元気にする」そのためにはなんでもやっていいという組織風土になるし判断基準にもなる。
ビジョンの効果
組織の壁がなくなる
・上司部下が関係なくなる
・一枚岩になる
・目標意識が高くなりサービスレベルが自然と上がる
例えば急に外部からの人が入ってきてもビジョンに基づく道の中で必要になって仲間を入れたということであり、跳ね返りは起きない。自身が体験してすごくやりやすかった。
大阪城の石垣の話。石垣を積んでいる職人グループの二つに何をしているのかと問うと
A「見りゃわかるだろ。石積んでる」B「日本一のシロ作ってる」
Bの方がよい。サービスレベルが自然と上がる。
言葉と言霊
共有するためにもワーディング精度度は大切。
ビジョンキーワードに必要なものは以下と考える。
1.戦略が表現されているか
2.愛情が表現されているか
3.判断基準になりえるか
4.事業成果につながるか
そして、誇り高く思えるか
KGI=ビジョンの評価指標 KPI=自社の評価指標
ビジョンとパーパスの関係
ビジョンにより事業をポジティブに戦略することができる。
すべての企業活動はビジョンにつながる。すべての社員はビジョンの従事者である。
ミツカンが目指す、ユーザー調査を起点にした「人軸」のCX(顧客体験)とは
渡邉 英右氏 株式会社Mizkan Holdings 執行役員CDO 仁科 奏氏 株式会社プレイド Sales Director
KARTEはあらゆるデータを顧客接点で活用するプラットフォーム。
PRAIDはCX(顧客体験)を企業と一緒に突き詰め、盛り上げたいと考え、メディアの運営もしている。CX‐DRIVEというコミュニケーションで文化を作る。
MIZKANのデジタル戦略
渡辺さんはCDOで工場の部分なども含んでやっている。カタリナ→日本マクドナルド→2018年11月ミツカンのCDOに。
未来ビジョン宣言
10年先の未来に向けた約束をした。ESGsという考え方に沿ったもの。
メッセージは「やがていのちにかわるもの」この世界観をわかってもらうためにCMつくった。
ミツカンは江戸時代に創業(200年前)。ファーストフードとして江戸前寿司がはやっていた。冷蔵の技術がないときに酢が必要だった。
当時酒粕から酢を造っていた。捨てるはずのものを食べ物にしたというエコロジーが始点。
美味しさと健康の一致も言うは易しでむずかしい。実在するものはほとんど無い。
組織
ミツカンデジタル戦略本部が3月に新設された。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41997500U9A300C1L91000/
本部のもと
・プロセストランスフォーメーション部
・戦略推進部
・カスタマーエンゲージメント部
・グローバルシステムIT部
デジタルテクノロジーは手段でゴールや目的ではない。
・目的意識をもつ
・THINK BIG START SMALL(アジャイルカルチャーの育成)
・外部視点を忘れないこと
例を挙げると未来ビジョン戦略の特設サイト
かつてWEBサイトにはUX視点がなかった。UXに基づいたWEBサイト設計を行っていき改善した。その中でKARTEを使って簡単にアンケートができることは内製化を進める上で重要だった。
オンラインとオフラインの統合
デジタルの民主化を進める。特殊技能の一人しかいないのではなく、みんなが、みんなでできるように組織体制、環境を用意している。
分析・調査・製作・検証がみんなでできるようになる。外から入れるではなくて、自分たちでツールをつかってできるようなプラットフォームとしてKARTEを採用。
現在、中期経営計画の中にもデジタルを活用した変革が入りデジタルトランスフォーメーションを推進している。
ファンが生まれるブランドとは何か?:その構築とマネジメント
稲垣 聡氏 株式会社ヤッホーブルーイング マーケティングディレクター
コピーライターからよなよなエールに転職したという経緯の持ち主。 kotlerアワード受賞
ヤッホーブルーイングというクラフトビール会社94年の地ビール改正の後にできた。ビール市場は2兆円の市場規模があるが、99%を大手4社でわけあっている。クラフトビールは1%に過ぎない。
流通は免許制であり、規模の経済が働くところ。圧倒的に大きい会社が優位とわかっている中で大手と競争しなければいけない。
佐久市の醸造所
ヤッホーブルーイングは星野リゾートのグループ会社。アメリカのクラフトビールに感銘を受けて日本中にクラフトビールを広めたいという思いから発祥した。
ファン
ファンの定義をしている。
・単純に反復購買しているひとではない
・情緒的な心の結びつき
・ブランドが顧客自身のアイデンティティの一部
・ブランドに対しユジン相棒恋人のような感情
・あたかも趣味のように心の中でのシェアが高い
ハーレーダビットソンを参考。
ファンはどんなブランドカテゴリでもうまれるものなのか?
ファンをつくろうとおもっていたわけではない、ファンができているということを振り返ると、パートナーとしての関係性とプロパティとしての二軸で四象限にすると製品カテゴリーとファンの関係整理に使える。
右上がヨナヨナが目指すべきところで、アップルのような会社といえばわかりやすい。ニッチな製品だからといってプロパティ性だけではだめということである。
なぜファンマーケティングをやろうとおもった
ファンが結果的にできていたのでファンに理由を聞いていった。既存ブランドでもベネフィットの再発見は有効であると気づいた。
・ターゲットを絞る
・インサイトをとらえる
・好き嫌い賛否両論を呼ぶ
・ブランドパーソナリティの設定
・既存ファンが話題にしたいもの
夜な夜なビール知的な変わり者というブランドパーソナリティ設定
自分との同類性 親近感。ファン形成を意識したマネジメント。
飲用体験 → リピートし続けて→ファン → 伝道師へと成長する。しかしこれは非常に直線的なとらえ方である。
飲用体験 →情緒的ベネフィット →ファン → 伝道師
→製品への驚き
→期待を超える
→良い思い出や人生を変えるとか
→社員の親しみとか
→企業文化への共感
→自己認識の強化など
ファンになるルーツはいっぱいある。
製品ブランドの裏側にある企業(ブランド)との接続がカギ
製品と企業を結びつけなければいけないが、ファンのセグメントやコンタクトポイントごとに回していくと、あまたある気を付けなければいけないことが出てきて複雑になりすぎる。
これだけ守れば大丈夫という三つにしてヤッホーバリューと呼んだ。
・革新的行動
・個性的な味
・作り手の顔が見える
これに基づいて例えばお台場の”超宴”というイベントでは10000人規模来場で接客は社員が行う。手間はかかるけどアウトソースしない。していいものとしてはいけないもの。
まとめ:ファンが生まれるブランドにする
製品開発
・ニッチ
・個性的
・パーソナリティ設定
マネジメント
・WOW体験
・双方向の場とチャネル
・オンラインもリアルも
・社員と顧客をつなぐ
体験起点のブランディング、インディードジャパンが目指すもの
水島 剛氏 インディードジャパン株式会社 マーケティング ディレクター
水島さんはアメリカの大学を卒業後、博報堂→LINE→INDEED
ブランドが目指すべき未来を語る前に未来ってなんだと考えてみた。巨人の桑田の一軍復帰の時の姿を思い浮かべた。
未来=祈りをささげたマウンドの先に見えるもの。
必死こいてスタート地点に立った時に祈るようにしながら見つめる
これから実現させたいことの強い意思。
なので、先日始球式をやる機会があったので札幌ドームでやってみた。(会場笑)
ブランドとはなんだっけ
市場においてユーザーから認識される競合から差別化されたもの。
市場が規定されていなければブランドはいらない競合がなければ差別化はいらない。市場と競合を意識したとき、市場で競合と差別化を図りユーザーから信頼され選ばれる状態のプロセスのことと思う。
昔のブランディング
ブランド価値の中の差別化ポイントとをマス広告で訴求するだけで効果的だった。
・情緒的価値
・プロダクトの価値
・コーポレート価値
上記どっかにある差別化ポイントをTVCMで伝えるだけでよかった。これは
1.マス広告での認知後の接触情報や購買チャネルがシンプルだった。
2.市場環境がシンプルで差別化を図ることが比較的容易だった。
今はLINEの競合ってツイッターですかっていう状態でうーん。、とか複雑になっている。
次第にブランディングのアプローチが変わった。差別化の重心が機能価値から情緒価値に移った。一感から五感へ。それはベンツのドアの音やシンガポールエアラインの匂いとか。1Wから5W1Hへ。AIDMAからAISASへ。
そしてプランニングの重心がブランド価値の規定からブランド体験の設計に移った。ブランドファネルだったりカスタマージャーニーだったりが必要となった。
現代のブランディングで重要なこと
1.企業フィロソフィやブランドストーリーを共有する
2.カスタマージャーニーをエコシステムとして機能させる
ブランディングとはプロダクトと周辺情報を包括したブランド体験をエコシステムとして設計しメンテナンスし続けること。Indeedのブランディングは
1.We helo people get jobs
→フィロソフィ
2.世界ナンバーワン求人検索エンジン
→プロダクト
ブランド課題
仕事探しはINDEEDというメッセージは伝わった。ではこれに実態やリアリティを付加することが必要。何で仕事探しはINDEEDなの?実際につかうの?の部分である。Indeedのプロダクト体験をワクワクする仕事探し体験として提供することにした。
コミュニケーション戦略
世界で一番多く利用されているIndeedと世界一の漫画を合わせてむぎわらの一味募集をつくった。
まとめ
ブランドファネルやカスタマージャーニーは意識と構造が混ざっている
意識を変えることで行動をつくることもありだが行動を作ることで意識をかえることもあり意識を広告だけで変えることは難しい。
購入意向を上げるのは難しくなっている。ラストワンマイルや体験設計が重要で利用ハードルや購入ハードルを下げるという視点が必要になっている。
UXはBXととらえることが重要。カスタマージャーニーは情報接触ジャーニーではなくブランド体験ジャーニーととらえるべき。その発想の先にこそブランドの未来があると思う。
チェックボックスをデフォルトでいれておけばとかボタンを大きくすればとかいうUXではない。一緒にブランドの未来マーケティングの未来を作っていきましょう。
Brand with PURPOSE
河田 瑶子氏 ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 マーケティング グローバル ブランド マネージャー
パーパスの話。環境負荷を削減し社会に貢献しながら成長を実現する。
サスティナビリティを暮らしの当たり前にというユニリーバサスティナブルリビングプラン
10億人以上の健やかな暮らし→環境や若い世代の自信
製品ライフサイクルからの環境負荷を→循環型社会の推進
数百万人の経済発展→女性のエンパワーメント
この企業理念をブランドごとにすべて考えている。
ブランド成長
地球をより健やかに。パーパスとあえて言うのは、日本語の「目的」ではなくもっと大きく考えたいから。存在意義や大義。
それがビジネス成長に寄与する。シャンプーはコモディティ商品である。その中で人々の記憶に残り認知獲得維持し、競合の追随に対し進化し続けなければならない。そして誇り。担当者が誇りに思うことでモチベーションになる。
これからDoveとLUXの事例です
ブランドのビジョン”思い”を
問題意識 課題 ”社会に対して”
Brand say ”ブランドとして何を消費者に伝えるのか”
brand do”ブランドが実際何をアクションしていくのか”
Dove:あなたらしさが美しさであるということ
すべての女性がありのままの自分を肯定的に受け入れられるきっかけをつくる
問題意識
約7割の女性が自分の容姿に対して不安やプレッシャーを感じている。
原因はブランド側で修正しまくった写真を使ってイメージをよくすることやメディアではモデルを作り出していること。
コミュニケーション
ブランドSay CM動画
”似顔絵を描いている人に自分の顔の特徴を伝えて描いてもらう。
次に待合室であった他人の顔を伝えて似顔絵描いてもらう。
他の人の説明に基づいて描いた絵と自分の説明で書いた絵の差を見せる”
あなたはあなたがおもっているより美しいというメッセージ。
ブランドDO
ブランド側の原因になるのでDoveは一切加工をした写真を使っていない。メディア側の原因の解消のためにも施策 #showus #美しさって ?をやっている。さらに幼少期からの刷り込みがいけないと考え、ガールスカウトの小さい子供たちにも伝えている。
LUX:”女性が地震で選んだ道を生きていることが女性の美しさ、輝きを無限大に高める”
LUX誕生の時代は男女雇用機会均等法の成立のころ。
自信を与えるということ、女性の輝きあなたが輝くためのサポートだった。
問題意識
社会が期待する女性の役割と私が成りたい私のギャップがある。
女性は時々後ろ髪をひかれる思いとかプレッシャーがある。
女性の役割に対する固定観念は幼少期ー中高ー大学ー25-と成長過程で刷り込まれることが原因だと考えた。
ウーマンエンパワーメントinジャパン
非常に難しいテーマ。地雷がいろんなとこにうまっている。センシティブにならなくてはいけないところでやっている。
LUXのブランドSAY
私の輝き方は私が選ぶ
ブランドDOは今考えているのでお楽しみに。
「ひとりのためを想い、全力を尽くす」:POLAが取り組む1 to 1コミュニケーション
大城 敦氏 株式会社ポーラ 宣伝部 部長
吉崎 裕介氏 株式会社ポーラ 宣伝部 コミュニケーション企画チームコーポレートユニットリーダー
POLAは「一人ひとりと向き合うことを90年間やってきた企業である」なんの企業であるか問われたとき社員全員が言える。
最上のモノを一人ひとりにあったお手入れとともに直接お渡ししたい。ハンドクリームを奥さんにつくったことがブランドの起源。
女性一人ひとりの生き方を働き方と肌から向き合い支援する。全国45000人いるビューティディレクターという存在。女性の方に働き方を提供してきた。そしてブランドが一人ひとりの肌を870万通りからパーソナライズな化粧品を提供してきた。
一方で、熱狂的な往年のファンに支えられた鎖国的なビジネスモデルで超アナログ想い至上主義とも言い換えることができた。
その転機は2016年。社長が変わり企業理念が変わった時だった。”Science ART LOVE” なんだそれってなった。
とにかくなんぞやという分解した
SCIENCE ART LOVEそれぞれをブレイクダウン + イノベーション
「驚きを感じる 新しい自分の発見」という解釈をしてすべてのプロダクトで上記理念に基づいたコミュニケーションを展開していった。
プロダクトは顧客とつながる一つの手段だがそこから始まるものだけでいいのか。という疑問が沸いた。コミュニケーションという意味ではプロダクトの枠を超えなくてはならない。そこでWE プロジェクトを始めた。
WEという媒体はScience Art LOVEの表現媒体とした。
(ビューティディレクターから渡していたCofretという昔の媒体(自社美容情報媒体)46年つづいていたが変えた)
まず既存客に伝えた。そして市場へ社会へ新規客向けに WE /SPINOFFというリアル体験イベントも始めた。さらにDigitalの媒体を作成した”We Digital”。
表現者と読者という決して出会うことのなかった1:1のリアルな関係性を基にした感動する涙が出るような体験の提供。
著名人インタビュー記事の公開
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MeetUP募集
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meetup実施
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記事として収録
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公開
簡単にはできない著名人とのプレミアムなミートアップを実施。応募もしっかり。感想を書いてもらう。倍率は100倍。
こうして公開された記事は訳8割がオーガニック流入で20-30代 65%未使用層70%という新しい層へのコミュニケーションに成功。
一人のミートアップの記事にN数の注目が集まる。Meetupは1:1だが、結果的にはたくさんに広まる。濃厚な記事だからできることである。
半年に一度効果測定しているが
コントロールGrpに対し50ポイントの向上。さらにブランド理解も3人に1人がScience art love innovation 10指標のうち8指標を実感してもらっている。
さらにターゲットを超えた社会への広がりもあった。絵本作家とのイベントのあと体験者が島根に戻り本を公共施設に寄付するプロジェクトを立ち上げて活動したりもする。
90年間大切にしてきた1:1と新価値を一気通貫しコミュニケーション
一部の熱狂と参加者の人生を変えるきっかけを生みだし多くの注目と社会の影響を作っていっている。これがSpecial Oneといえると思っている。
Secret Session
NB鈴木健氏 資生堂 仙田氏と田中さんの感想とかまとめ感想とかまとめ。
鈴木氏:この界隈は面白い人が多いな。熱量を感じた。エネルギーをもらった。
仙田氏:いろんなフレームワークがでてきてどうするか。
自社のブランドの未来ってどう思っている?
鈴木氏 :100年なんて考えたらカテゴリーは残るかもしれないがブランドは残らないかもしれないと。実際話を聞いていると誰がブランドを作っているか=社員がつくっているマーケターとしては消費者のパーセプションがといっているけど実際にやっているのだれかというと、提供する側であり社員がブランドの価値を受け止めている。社員は消費者の代表でもある。金がなくなっても工場がなくなっても社員がいればまたおなじもの作れるってはなし。
仙田氏:逆に消費者に寄せていってコミュニケーション寄せすぎても炎上しちゃう。消費者のことを見すぎて、消費者を代表したかのようにするといけない。ブランドが自分たちで未来を示すこと、提供する価値を定義すること
自分たちの示す未来、ドメインを定義するときにあまり近未来的にならないようにしなければいけない。
鈴木氏:自分がどういう未来を生きたいのかが大事だと思う。社会、SDGsといっても自分たちの社会である。コマーシャルとしてということでもなくて、どんな世の中で自分が生きたいかという遠い先でもないし、100億とか200億とかでもない。社会という枠組みのなかで社員も消費者もかわらなくてそれを共有しているのがブランド。
サービスのブランドづくりって苦労しているか
仙田氏: ワタシプラスは個々のブランドとつないでいるプラットフォーム。ワタシプラスはブランドとしてコミュニケーションすべきなのか。無色透明のほうがいいのかというところで迷っている。
鈴木氏 :どうあったら一番いいですか?社会で。っていうそれだけな気がする。自分のビジネスとして。シンプルに。
仙田氏 :そういう時シンプルなワードにしていき社会になっていくと独自のブランドにならない。ほかでもできたりする。とかありません?
鈴木氏 :より本質的なものが勝つと思っている。どれだけ真面目に考えているか。差別化はマーケティング用語。人と付き合うときあいつと俺が違うって意味ないですよね。個性。個性は追求すべき差別化は必要ない。人間として置き換えるとわかりやすいかもしれませんね。
もやもやし続けるのがおもしろい帰ってあしたからどうしますか?
鈴木氏 :自分のチームにシェアしてやっていきたい。
仙田氏 :このあとどうしていくか改めて考えたい。
鈴木氏 :こないだワタシPLUSで買ったよ。メンズ。Amazonの商品が信用できなかったから。
田中氏 :そういうのは袖でやってもらっていいですか(笑)
鈴木氏 :ブランドの共感が社員のモチベーションを上げている。社員に伝えていく必要がある。経営者が考えていることって伝わっていなくて現場が振り回されていることが多い。わかりやすく伝える必要がある。働いている人が作る 絵餅になっちゃうってのはこれ。経営者がおもっていることができなーいの対して現場はなにいってんのかわからないー
それを理念とかビジョンとかをしっかり伝えることで内部にも効く。
その一つとして組織の改革などももちろん入ってくる。
パートナーさんについては何か感じたことありますか?
鈴木氏 :他社の事例とか外から見てもらえるのががいいのでありがたい。
でも課題って何ですか?って聞いてくることじゃなくて、課題というのはそとから見てこう見えますよとか言ってほしい。一緒に考えてていきたいし。提案もってきてで丸罰じゃなくてさ。ディスカッションしたいからアポ取りに来てください。
5 things we've learned
長田編集長
1.生活者に向き合う
改めて。考えて、ブランドの糧にしていくという流れ
2.打ち手を多角化する
生活者の行動をとらえて寄り添った形でコミュニケーションしていく。I
3.迅速に変化する
早い時代の流れにどれだけ組織を変えて対応していくとかFolioのStartupin startup、メルカリのターゲット拡大
4.コラボレーション促進
企業一つだけでは立ち行かない。皆で業界だったり社会の新しい課題に立ち向かっていく。
5.根本を見つめなおす
Purpose なぜいま必要なのか。このブランドの未来はどうあるべきかと考え直すことは重要。過去を振り返って、未来を見つめるということも今だからこそ大切。
ブランドの未来を話しましたが、我々一人ひとりが何をしたいのか、どう生きたいのかというのが大切。それを実現するためにブランド 企業 社会があるということがいえる。人生を豊かにする。世の中全体につながっていくという行動が求められていく。
ありがとうございました!