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上から目先生の解説マンガ【日本一恐ろしい!!マルチなボルダリングレッスン〜指導者のかなり巧妙なマインドコントロールからの脱却】

プロクライマー尾川とも子のSNSにときどき登場する、
ちょっと上から目線なのに、おふざけやコスプレ大好きな上から目先生が、
楽しくわかりやすくスポーツクライミングを解説!!

マルチなボルダリングレッスン〜【マインドコントロールのかかり方】

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本日は、一番多くの方がボルダリングで伸び悩む3級から脱却。憧れの段クラスが登れるアドバイスをぜひご覧ください!

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さあ、皆さん一緒にボルダリング団体「QからDANの会」に入会して、ボルダリングのレベルアップを目指していきましょう!

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と言うことで、脳内で5万円払ってしまった方アウトですよ!

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このマンガで説明したデータや内容は全て嘘です!フィクションです!

実は、マルチ商法やマインドコントロールに以前半分引っかかってしまった私が、注意喚起のために描いた漫画です。

しかしこの手法は、マルチ商法やカルト宗教に勧誘するためのものだけではありません。スポーツ選手と指導者の間のマインドコントロール、予備校での受験対策を行う生徒と先生の間でのマインドコントロールでもよく使われることがある手法です。

マインドコントロールから脱却できない怖さ〜【大切なのは依存でなく自律】

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スポーツで言えば、選手と指導者の間に依存関係を生んではいけません。マインドコントロールされ依存関係が構築されてしまうと、選手は、自分自身で何かを選択することがどんどんできなくなっていきます。

私はこの恐怖を味わったことがあります。指導者の言うことが全てであり、自分で判断することが怖くなり、自分で決めなければいけない場面で選択できなくなってしまいしました。すべて指導者に任せておけば安心と考え、指導者のいいなりになってしまうのです。

いくら成績が上がると言えど、マインドコントロールによる依存関係は決してあってはならないものと思います!

“大事な事は【依存】ではなく【自律】です”

例えマインドコントロールするつもりがない指導者であっても、熱意のあまり知らず知らずにこのような流れで指導してしまうことがあるこもしれません。ですのでぜひ心に置いてほしいです。

また、選手も気がつく力をつけて欲しいです。どうすればよいか?私が気づかされたいくつかの方法を書いてみます。

とはいえ、気づくだけでは脱却できません。マインドコントロールの恐ろしいところは、『何かおかしい』『辛い』と気づきながらもズルズルと引きずられて、そこから離れることに不安になり、そのように思う自分を打ち消そうとすることろです。

つまり、言ってしまえば、

マインドコントロールされていると気が付かずにそれで”幸せ”でいられるなら全然アリと思います!

『おかしい』『辛い』と気がつきながらも依存して脱却できなくて苦しむのが問題なのです。

こうした指導者と選手の依存関係が構築されてしまうと、思春期の女子選手では生理が来なくなってしまうほど激しいダイエットを強要させられ、拒食症になったり、未熟な子供の体にはいくらなんでも負荷がかかりすぎるような高負荷のバーベルなどを利用した筋トレを強要し、選手生命を縮めたりします。選手もその指導を疑いもなく受け入れてしまいます。ダイエットや筋トレで一瞬成績は良くなったとしても、その激しさや過酷さから心と体が壊れてしまい、選手の大きな可能性を阻害してしまいます。

スポーツクライミングの世界でもこういった問題が発生し、大会の出場権をなくした選手もおりました。

まわりも、こういった状況の指導者、選手を見たら、「大丈夫?おかしくない?」「辛くない?苦しくない?」など、ぜひちょっとした声かけでもいいので、気にかけてあげられるような環境が構築できればなと思います!

選手と指導者だけの世界にならないように、第三者の目があることを指導者にも見える形にすることがいいかもしれません。

ただ、巧妙になると、その第三者も巻き込んでマインドコントロールをされる可能性があるので、実は非常に難しい問題だったりもします。

例えば、選手と、選手の親御さんも含めてマインドコントロールされると言うことです。

そうなってくると、様々な人の意見を聞き情報収集をするというのが、1番得策な気がします。指導者と選手だけの狭い世界、狭いコミュニティーだけに留まらないことが重要かもしれません。

私の経験上ですと、相手は私の心の「おかしいな?」「辛いな」をねじ曲げようと必死になります。言葉巧みに言いくるめられ、そうすると「おかしくなかった、勘違いだった」「辛くても指導者の言う通りにすれば楽になる」と考えるのです。しばらくしてまた「おかしいな?」「辛いな」が湧いてきても、またそれを言葉巧みにねじ曲げてきます。それが繰り返えされていくうちに、

「自分はどんどん指導者の操り人形になっているみたいだ!やっぱりおかしい!私はそうなりたいのではない!今の自分は自分じゃない!まるで指導者の分身だ!今のままでは嫌だ!」

と気がついたのです。

そんな体験談を、専門家でなくあくまで個人の見解ですが、参考になれば幸いです。

指導者からのマインドコントロールにかかりにくくする7つの方法

まず、マインドコントロールにかからないようにするのが大切です。その場合、どういうことに気をつければ事前に防ぐことができるか?7つ示しました。

①この指導者でなければ心配、自分ひとりでは不安という感情はないか?

この指導者だからこそ、信じてついていきたい、この指導者と一緒でなければ不安、他の指導者では自分は強くなれない。

そんな思いが芽生え始めたら注意です。指導者の支配下、マインドコントロール下に入ってしまってます。

指導者以外に、トレーナーや栄養士、未成年であれば親など第三者が競技において関わるようにしておいた方がいいです。

②指導者と選手が対等な関係か?

指導者が上で選手が下という関係になっていないか?指導者と選手に上下はなく対等な関係だと考えます。例え指導者が対等であると口に出していたとしても、選手にとって指導者の態度や言動が対等と感じなければ注意した方がいいです。

指導者からのモラハラ・パワハラ的な態度、時に異常に同情的で優しくなる、など、これもマインドコントロールになり得ると思っています。

③指導者が自分の実績やデータをデフォルメして語り出す

指導者が、「自分にはこんな実績があるからついてきて大丈夫」「自分も本気で一生懸命やっているから大丈夫」「こんなデータがあるから大丈夫」など、選手に語り出してきたら注意が必要です。4コマ漫画の【理論の提供】と同じことですが、現実的なデータを出すことで、より自分のことを安心して信じさせようと言う考えがあるからです。またそういった場合、よくあるのが少し話を盛ってデフォルメしていることがあります。例えば、1人2人のところを、結構たくさんと盛ってしまったり、2 日3日のことを、結構長い間と盛ってしまったりすることが多くあります。確かに嘘ではないんです。嘘では無いんですが、曖昧に大袈裟に言うことで、相手に信頼してもらおうとすることが多いです。

④哲学的なことに答えを見出している風

例えば、

「なぜ競うのか?」「なぜこの競技をやるのか?」「この競技をあなたがやる意味は何なのか?」「どこからモチベーションが湧き出るのか?」「勝つとはなにか?」「強さとは何か?」

選手は、このようや哲学的な問題を抱えながら、答えを見いだせず不安になりながら競技を続けることがあります。そこに指導者は、競うとはこういうことだとか、強さとはこういうものだと、いかにも悟ったような答えを言い放ち、答えを押し付け、選手に尊敬の念のようなものを抱かせてしまう場合は注意です。自分どんなに悩んで考えてもわからないもの、答えが見出せないものに対して、答えを持っている人がいて、それを教えてくれると言うのは、悩んでいる人にとってはまるで『すごい人』のように見えてしまうわけです。それがカルト宗教で言う教祖的な立場です。そうすると、マインドコントロールによりかかりやすくなってしまいます。

このような哲学的な問題は、人それぞれ答えがあって当然ですし、自分の中でしっくりくる回答を見つけていくことが競技人生だとも思っています。また答えが見つからない場合だってあります。答えなんてないんだと思う位がちょうどいいのかなと思います。

しかし、巧妙な人になると、こう言った問題に対し「答えがなくてもいいんだ!」という”答え”を返すことがあります。

そうなると、自身の考えを『提案する』『教授する』のでなく、『押し付ける』態度が良くないと思っています。


⑤選手のためだとよく言う

「あなたのためを思ってやってる。」

あなたのためと言いながら自分のためである事が大半。本当に相手を思っているならわざわざあなたのためとアピールするようなことは言わないと思ってます。あなたのためだよと言うことで、『この指導者は自分のことをわかってくれている』と思わせることが目的となっています。

⑥指導者が選手の辞めたい気持ちを揺るがす言葉をかける

「辛いならあなたが辞めるも続けるも選んでいい。たとえ辞めてもあたなを待ってる。」

たとえば、選手が、もうこの指導者のもとでは続けたくない、辞めたい、と言う態度を示していたり、選手が『おかしい』『辛い』と気づき、勇気を振り絞って指導者に「辞めたい」と言った時など、指導者から返ってくる常套文句な気がします。

指導者の方から継続の意志を選手に提案し、選手自身に続けるか?辞めるかの選択肢を与えることによって、あたかも選手自身が考えた答えをするように見せかけておいて、指導者の意図した答えや選択に誘導、仕向ける方法です。

選手は「(やはりもう少し)続けてみます」と答えざるを得なくなってしまってう状況になります。そうすると、何かあったときに「あなたが自分で続けるも決めたことじゃない、あなたが選択したことだ」と言われてしまうのです。

これは例えば、何かをしでかした子供に対して親が「これは悪いこと?いいこと?」と怒って聞くことで、子供は「悪いことではない」と考えていても、親が口調や雰囲気を駆使して「悪いこと」と子供に答えさせように誘導するのと同じことだと思います。

その指導者の元で辞めるのか?継続するのか?は指導者からでなく、選手自身から提案すればいいのです。 

また、「辞めてもあなたを待ってる」というのも依存関係を助長するので注意が必要です。たとえ「辞めます」と言ったとしても「自分のことをそれでも見守ってくれている人がいる」と選手の頭の片隅に常に指導者の存在が残ることになります。辞めるなら辞めるで、スパッと終わったほうがいいです。

⑦不安をあおる

「これをやらなかったらもっとダメになる」

マインドコントロールでは、選手の弱みにつけ込んで、とにかく不安という不安をあおってきます。そこまで心配しなくてもいいのにと感じるなら、マインドコントロールされるのでは?と感じた方がいいです。不安をあおらせないためには、すべての弱みを指導者に見せてはいけないと思います。特にプライベートの部分の弱み、悩みは気軽に相談しないほうが無難です。あくまで技術的な悩み、もしくは競技に関するメンタルの悩みくらいに留めておいた方が無難です。

そして、失敗したら失敗したでいいんです!指導者が「こうなったらどうするの?」「もっともっとダメになるよ」など不安をたくさん煽ってきても、自分はここまでしか不安に思わないから、まずそれでやらせて下さいと、指導者にきちんと伝えるた方がいいと思います。例えそれで本当に失敗しても自分のせいですので、それを受け入れる心を持ちましょう。

指導者からのマインドコントロールから抜け出す方法〜【怒りの感情を表に出せる自分になる】

マインドコントロールから抜け出すのとパワハラ、モラハラから抜け出すことと近いところがある気がします。マインドコントロールにかかっている最中は「これが正しいんだ」とか、「辛いけどほかに方法がないから、苦しいけど仕方がない」と強く思い込んでしまいます。

そこから抜け出すためには、

まず、自分で気がつくことです!

私が思うポイントは3つです。

①自分の心の奥の「なんかおかしくないか?」と第三者からの「ちょっとおかしくない?」これを見過ごさず何がおかしいか分析してみる。

②自分の心の奥の「辛い」「苦しい」を第三者に訴えてみる。(指導者に訴えても、ねじ曲げようするので第三者がよい)

が大切だと思います。

自分の心のズレと世間一般のズレを気にしてほしいです。

自分が「やっぱりおかしい!」「苦しい、辛い」と気がつくことでしか、抜け出方法はありません。

自分の心の声をよく聞いてみるしか解決がありません。今でしたらSNSなど利用して全く関わりのない第三者の意見も聞いてみるのもひとつの手です。

そして、マインドコントロールから抜け出せる一番の感情は

③【怒り】の感情

どんなに、辛く、苦しくても、そこから抜け出せない人はたくさんいます。しかしそこに、指導者に対する怒りの感情が湧いてくると、一気に抜け出すことができます。そう、つまり普段からあまり人に怒れない、怒りを表に出さない人はマインドコントロールにかかりやすいので要注意です!

そこには、人に嫌われたくないなどの感情なども複雑に絡み合っていると思うのです。

人生生きてきて、1人や2人に嫌われてもいいので、怒りをため込まずに直接人にぶつけられるようにする

のがマインドコントロールにかからないことの要素だと思います。私は全ての人にいい顔する八方美人タイプでした。

「自分は指導者の操り人形じゃない!」「私はそうなりたいのではない!」「今の自分は自分じゃない!」「まるで私は指導者の分身みたいだ!」「何事にもいちいち口を挟んでうっとうしい!」

私はそんな『怒り』を感じました。

これは、マインドコントロールにかからないようにする、1番シンプルで大切なことだと思っています。

最後に〜【誰しも子供の頃は親や保護者からマインドコントロールされている?】

そもそも親、保護者が子供を育てるのも、マインドコントロールに違いものだと言われることがあります。社会常識や教育だけでなく、そこには親や保護者の考えや価値観も子供にインプットとされ、子供は何の疑いもなく育っていきます。しかし、少し大きくなって世界が広がり、周りを見渡したとき、ちょうどそれが反抗期。世間一般とのズレを学ぶことで、親や保護者の言っていることが自分にとってはおかしいところがあると気づき、『怒り』を爆発させる。そして自律していくのだと思います。つまり、心の弱い人だけがマインドコントロールにかかるわけではなく、誰しもが、子供のころから、もともとかかっているような状態なわけですから、誰でもまたかかり得る可能性があると思って接していくのが自分の身を守る方法かなと思います。

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