「自信もって!」と簡単に言うけれど・・・
緊張してる子、元気がない子、不安になってる子、
そんな子たちによく言う「自信もって」という言葉。
子どもの頃の自分は本番に弱いタイプだった。「自信をもって」と何度も言われた。自信を「もとう」「もとう」と思えば思うほど、考えすぎて空回り。皮肉だけど、「自信をもとう」とすればするほど、自信はなくなっていった。
自信は「もつもの」ではなく・・・
自信って多分、もとうと思ってもてるものじゃないんだと思う。どちらかと言うと、「ついてくるもの」じゃないだろうか。夢中でやっていたら自然とついてくるもの。だと思う。
自信をなくす理由
自信はなんでなくなるのか。それは、周りと比べてしまう生き物だからだと思う。この世界に自分1人しかいないなら、なんだって自分が1番だ。走るのも1番速いし、頭も1番いい。誰かと比べて落ち込む心配なんて全くない。
人は誰だって、隣のあの子と比べてしまう。それが自信をなくす理由だと思う。
いや、誰かとじゃなくて理想の「自分」と比べてるよ!って人もいるかもしれない。でも、そんな人だって、理想に届かないからって落ち込んじゃうのはなぜか。きっと、理想に届いている誰かの存在があるからじゃないのだろうか。それか、理想に届かないことで周りから受ける評価を気にしてしまっているのかもしれない。
自分って何でこんなにダメなんだろう。
自分がここにいる意味ってなんだろう。
人と比べてそう思い始めたら、本当にきつい。
自信をつけるには
自信をつけるには自分の存在を思いっきり認めてあげることが大事だと思う。そのために、次の2つの考え方を大切にしたい。
①いつの自分もその時点での精一杯だということ
何かがうまくいかなくたって、その時もっている力で挑んだ精一杯だったはずだ。「もっている力」というのは何も、能力だけではない。人間関係、立場、性格、個性、あとは天気とか気温とか、いろんなものの中でみんなやっている。「全力が出せなかった」と言う人も、そういう色んな視点で見たら、精一杯やっているはずだ。
その時その時の100点を出しながら、人は生きている。
だからと言って頑張らなくていいわけではない。昨日の100点と今日の100点は違うはず。昨日たくさん悩んだ人は、今日の最高点はもっと高いところにあるはず。昨日の100点は今日の自分にとって50点になるかもしれない。そうやって、昨日の最高点と今日の最高点が1点でも変わったら、それを成長と言うのではないだろうか。
そうやってこれまでの自分を認めてあげられたら、なんだか少し、自信が湧いてくると思う。
そうやって、自分の成長や学びに目を向ける。それに夢中になる。周りのことなんか気にする余白がないくらいに。そうしたらきっと、毎日が楽しくなると思う。すると自信は自然とついてくる。
②自分が世界にたった1人の尊い存在だということ
自分を認めるもう一つの方法は、自分が世界にたった1人の尊い存在だってことに気づくこと。
どうすればそう思えるのか。簡単。
家族の顔を思い浮かべてみる。友達の顔も思い出してみる。色んな思い出を思い出してみる。そしたら気づくはず。周りには必ず、自分のことを思ってくれている人がいることを。ありがたいし、感謝したいし、感謝できると自分は幸せものに思えてくる。例えば自分にとっての親は、他の人の親では決してない、自分だけの親。自分にとっての兄は自分だけの兄。そういう人と人との繋がりは、誰一人として被ることはない。それが自分を作り出している。そんな、かけがえのない自分。
そう思うと自分がなんだか、恵まれている存在に思えてくる。だから、失敗したって大丈夫。自分は恵まれているのだ。1つの失敗もきっと、長い人生で見たら、大きな成功の一部となるはずだ。
それから、何かを好きな自分、苦手な自分、そういう個性にも目を向けてみる。それらも全て大切な要素。例えば優しいという性格の人はたくさんいても、どのように優しいのか、どのくらい優しいのか、そういうことでも違うしもっと言うと、他の性格のいろいろな組み合わせで考えてもやっぱり、自分は自分しかいないのだ。
まとめ
だから一旦、「自信をもつ」と考えるのをやめるといい。誰かと比べる余白もないくらいに、自分の個性や学びや成長に目を向けてみる。人よりできなくたっていいし、人を目標にするのもいいし、切磋琢磨するのもいい。大事なのは根っこの部分に、自分という存在を認めているかどうかだ。
でも、これは頭で考えていたってなかなか難しい。。。
とにかく伝えたいことは
自信はもつものではないこと。
頑張って生きているうちに自然とついてくるものであること。
誰もが頑張っているから、誰もが自信をもっているけど気づいてないこと。
だから、
自信は自分の外にはない。
自分の内側にある。
自信をもつな!
自然と身についている自信に気づけ!