舞台『ロスト・シング』終演いたしました。
ご連絡が遅れましたが、舞台『ロスト・シング』無事終演いたしました。
小学生くらいのお子さんを連れて観に来てくれたお母さんが、「この子がこの芝居の本当の意味が分かるようになるのは、いつでしょうね」と複雑な顔をされたのが印象的でした。
「でも、私もまだ見えてるつもりですから」と笑顔で帰って行かれたのが、素敵でした。
今回ほど、観てくれる人に届けたい、と思ったものが、届いた! と感じられた舞台は初めてでした。
終演後のWS。参加してくれた大人たちが、何のためらいもなく、"生き物"を作り始めるのがすごくて。
だって、1メートル四方位の紙を1枚渡されて、「はい、何でもいいので生き物作ってください」と言われたら、作れます?
まず何を作ろうか考えて、完成像と設計図をおぼろでも浮かべてから作り始める人が多いと思うのですが、今回のWSでは、まず触って、くしゃっとしてみたり、折ったり、ねじったり、やぶったり、なんなら匂いを嗅いだり、まず身体が動き出すのが、とても素敵でした。
多分、自分のロスト・シング君と、ちょこっとでも出会えたか、思い出したかしてくれたんじゃないかな。
ショーン・タンさん、田中優子さん、岸本佐知子さん、永松大剛さん、河出書房新社さん、絵を描いてくれた子供達、がざびぃさん、キャスト・スタッフ、お客様、この芝居に関わってくれた全ての人と、どこか近くにいるはずのロスト・シング君に感謝を。