11月の消費者理会のゲストは深田 昌則さんです。
株式会社秤の小川と申します。10年以上の総合広告代理店でのコミュニケーション支援の経験とデジタルマーケティング会社とPR会社でのコンサルティング経験を経て、2018年にマーケターに有用な効果検証法をメインテーマとして統計や因果推論の知識をまとめた「Excelでできるデータドリブン・マーケティング」を出版、2019年12月に法人を設立し、今は業務委託でアドバイザーやアンバサダーなど複数の役割で活動しています。
【更新情報2024年5月26日】
「その決定に根拠はありますか?」
確率思考でビジネスの成果を確実化するエビデンス・ベースド・マーケティング
戦略を導く為の「エビデンスの作り方」をテーマに、これまで体系化してきたノウハウを紹介したマーケティング・インテリジェンスの書籍を出版致しました。5問の調査でTVCM(施策)→コンビニで商品を見た(要因)→売上がいくら増えたか?→年間16.67億円(効果)の様に経路ごとに構造的に効果を把握する国際特許(PCT)を出願した分析法など、確率モデルや因果推論をプロジェクトで実際に活用している方法を特典の動画講義も活用して実装レベルの知識まで提供しています。
消費者理会
JX通信社の松本健太郎さんのお声がけから、同社の新たなチャレンジをサポートする役割も担っています。同社は、「テクノロジーで『今起きていること』を明らかにする報道機関」を目指す報道ベンチャーです。
私は、FASTALEART for Marketingというツールのアンバサダーとしても活動しています。これは、マーケター向けにユーザーの興味がある1テーマに分析対象を絞り込み、そのテーマでのツイートの抽出と分類までを機械学習によって行い、人間が行うと膨大なリソースがかかるデータの前処理を効率化し、ブランドの消費者動向や仮説のタネをいち早くキャッチすることを可能とした先進的なツールです。以下がサービスサイトです。(β版の分析イメージなど、本note後半で詳しくご紹介)
このnoteでは、松本さんと素敵なマーケターのゲストをお迎えして行っているウェビナー「消費者理会」についてご紹介します。
消費者理会(10月26日火曜日20時~21時)
FASTALEART for Marketingや、それを展開するJX通信社について皆さん(マーケター)に知ってもらう活動から始めています。
そこで松本さんとはじめた無料ウェビナーが「消費者理会」です。「消費者『理解』」のための『夜会』的なイベントで、毎月1回開催しています。ホストは松本さんで、ゲストと私が消費者理解をテーマに松本さんが出した問いに対して回答しつつ、参加者の方の質問も交えて皆で議論しています。現段階では、まずは参加者の方に学びを得て頂くことを目的にしているので、ツールの宣伝はしていません。
事前打ち合わせでは、「ぶっつけ本番でお願いします」とゲストの皆さんにお伝えしています。独自の経験知見をもつゲストの皆さんの生っぽいお話をお聞きしたいからです。
2021年11月16日(火)20時~21時のゲストは、元パナソニックの深田 昌則さんです。マーケティング、新規事業創出を手掛けられてきた方です。
全世界規模のマーケティングなどの幅広いご経験を生かして、2016年に新規事業創出アクセラレーター「ゲームチェンジャー・カタパルト」を創設されました。2021年10月末でパナソニックでの職責を退任され、11月からフリーの立場で事業開発・スタートアップ支援などに関わられています。
私も、過去パナソニックさんとのご縁より、深田さんとお会いする機会を得て、「ゲームチェンジャー・カタパルト」から生まれた事業のマーケティングのサポートの機会を頂いたこともありました。
深田さんについて、お会いする前から存じ上げており、パナソニックという大企業の中で新規事業創出「ゲームチェンジャー・カタパルト」を推進する方、ものすごいご経験をお持ちなのだろうと思っておりました。
新規事業に関わるまでのご経験については、あまりお聞きする機会がなかったので、前打ち合わせでご本人からお話をお聞きし、また下記の2021年3月に公開されたインタビュー記事などを読み、改めて勉強させていただくと、かなり大きな視野でのマーケティングに関わられてきた方であることを知ることができました。
上記記事の参照引用でインタビューで出てきた話題の一例ですが、
マーケティング活動で行われてきたことのスケールがめちゃくちゃ大きくてびっくりです!
本質的に市場をどう作るか?顧客は何を欲しているか?など多くのことを考え実行されてきた知見をお聞きするのが大変楽しみです!
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FASTALEART for Marketingによる「ブランドリスニング」とは?
既存からあったソーシャルリスニングに内包される概念として「ブランドリスニング」という新たな価値をマーケター向けに提供するサービスです。炎上監視とも重複します。主に自社ブランドにまつわる言及を察知する炎上監視の視点に加え、そこから得られる消費者の声をマーケティング活動に活かすものです。
ファミチキで「ブランドリスニング」
私もユーザーとして契約しているFASTALEART For Marketingのβ版を使って調べてみました。テーマは、ファミチキです。(9月の消費者理会のゲスト、ファミリーマートCMO足立光さんだったのを機にテーマにさせて頂きました)
上記の記事には2021年8月10日からファミリーマートが創立40周年を記念したキャンペーンとして、ファミチキやサンドイッチ、サラダ、お菓子など人気商品20種類を値段据え置きで「40%増量」する取り組みにおいて、とくにファミチキがTwitterのトレンドに入るほどの話題となっていて「とにかくデカすぎる!」と、写真を添えてツイートするユーザーが急増したとあります。
私の自宅周辺のコンビニは、家から近い順に、セブンイレブン(徒歩3分)ローソン(徒歩5分)、次がファミマ(徒歩10分)なのですが、わざわざファミマに行く回数が増えています。増量キャンペーンを見て、まずお店に確かめにいきました。一人で食べてみたりもしましたが、共働きの家内と今日の夕食はラクに済ませようか?「ファミマ40%増量だからそれを食べよう(ファミチキ&焼き鳥)」と提案して実際に、我が家でファミマ40%増量ディナーが開催されたこともあります。
そんな私も(家族も)大好きなファミチキでブランドリスニングしてみました。FASTALEART For Marketingのβ版の分析画面を少しご紹介します。(画面はβ版なので、今後変更される可能性はあるみたいです)
これが、分析画面の一部です。ここでは「施設に関する反応」のツイッター投稿の抽出を選択した画面をキャプチャしました。
機械学習によって、ファミチキに関する投稿を文脈から抽出分類してくれています。
投稿個別に、フォロワー数、感情の判定フラグやリツイートの予測数といった値も紐づいています。
通常のソーシャルリスニングでは施設(ファミマ店舗)に関する言及を見ていきたいと考えた際は、「ファミチキ」というフレーズに加えて、どんなフレーズ(たとえば「店」)などと一緒に言及されているか?フレーズを仮説して投稿を抽出をしていくステップが必要です。一緒につぶやかれているフレーズを何度も追加したり、除外すべきフレーズを考えて、店舗に関連する言及を抽出していく膨大な作業が必要です。
一方で、FASTALEART For Marketingのユーザーは、その作業をする必要がありません。機械学習のフィルタ機能によって、投稿(ここでは「ファミチキ」)の分類をしてくれるからです。ここから任意に指定したフィルタ内容に応じてファミチキの投稿を見ていくことができます。
人気がゆえに混んでいたり、「増量のファミチキが売り切れていた(涙)」などクレームじみた投稿もありますが、ファミチキ好きであるが故のポジティブな投稿と捉えられるものが多かったです。
こうした店舗に対応するクレームはマーケティングで大きな意思決定につながる場合もあります。ツイッターは匿名アカウントも多いので店舗スタッフに直接は言わないけれども、ネガティブなホンネをネタっぽく投稿する方も多いと思います。
そんな声(ホンネ)が店舗の運用改善の大きなヒントとなります。投稿の抽出や分類といった前処理の手間を省いてスピーディに把握することは、小売りや飲食、商業施設など、多くの店舗業種のマーケターにとって大変重要なことではないでしょうか?
投稿データを抽出して人力で、先に示したフィルターで分類するには膨大な工数がかかります。その投稿に含まれる単語や、含まれない単語などを細かく考えて指定してそれぞれ抽出する必要があるからです。FASTALEART For Marketingの分類用フィルタの粒度で投稿を私が分類しろと言われたら、白旗を上げたくなるレベルです。
FASTALEART For Marketingは、特定のブランドをテーマとして機械学習によって学習データから(≒文脈などから)分類してくれるので、前処理のリソース浪費を避け、マーケターが意思決定に役立つヒントを素早く得ることができるものです。自らが手掛けるブランドの消費者動向や仮説のタネをいち早くキャッチしたい!と思う方は、サービスサイトをご覧いただきたいと思います。
以上となります。ここまでお読み頂きありがとうございました。
【更新情報2024年5月26日】
「その決定に根拠はありますか?」
確率思考でビジネスの成果を確実化するエビデンス・ベースド・マーケティング
戦略を導く為の「エビデンスの作り方」をテーマに、これまで体系化してきたノウハウを紹介したマーケティング・インテリジェンスの書籍を出版致しました。5問の調査でTVCM(施策)→コンビニで商品を見た(要因)→売上がいくら増えたか?→年間16.67億円(効果)の様に経路ごとに構造的に効果を把握する国際特許(PCT)を出願した分析法など、確率モデルや因果推論をプロジェクトで実際に活用している方法を特典の動画講義も活用して実装レベルの知識まで提供しています。