単著『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』がBNNから5月21日に発売されました。行き過ぎた現代のテクノロジーは、いかにして再び「ちょうどいい道…
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2019年5月の記事一覧
生物から見た世界〜「環世界」とは何か
前回書いたように、「情報環世界」は「環世界(Umwelt)」という概念を拡張し、現代の情報社会に適用した概念だ。そこで『情報環世界―身体とAIの間であそぶガイドブック』を読み解くために、まずは「環世界」とは何かをもう少し紹介しておきたい。
コウモリであるとはどのようなことか東京郊外の一軒家に住んでいた時のこと。ある日の深夜、2階で寝ていると1階の玄関ドアの内側にぶら下げていた小さな鈴がチリンチリ
ニュー・ダーク・エイジ
とある山あいの駐車場で白線で囲まれた円から出られなくなってしまった「自動運転車」の動画をご存知だろうか。この作品の作者であるジェームズ・ブライドルは、「自動運転車」自体もDIYで開発してしまうほど自らテクノロジーを駆使しながら、一方で哲学や美学など人文学にも精通し、テクノロジーに対する鋭い洞察に基づいた作品や論考で注目されているイギリスのアーティストであり思想家である。
「破線側から実線側へは白
フィルターバブルと環世界、対話と共話
2017年にNTTインターコミュニケーションセンター(ICC)で開催されたシンポジウムに登壇した5人のボードメンバーを中心に、さらに議論を深める場としてはじまった「情報環世界研究会」だが、ボードメンバーの間で当初から共有していたテーマの一つに「フィルターバブル」があった。
フィルターバブルとは?世界の人々を繋げ、オープンなものにするはずだった情報テクノロジー。それが今や、データとアルゴリズムによ