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寂しい人の邪気は身体に巣喰う傾向がある

四年目にして初の雪化粧のお稽古場。

迷惑千万ナリ(コロ助)。お目通し下さり光栄です、やんごとなき霊媒師・西陣の拝み屋です。
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一月最終日、もう今年1/12が終わりますよ……早い。そして平成じまいも、もの凄い破壊力を伴って動き出している気がします。必死に食らいついていきたい。そんな中、最近の西陣の拝み屋のトレンド的なものに「体内に巣喰う邪気」というものがありましてですね。これね、邪気にもいろいろな種類があるのですが、どうやら生き霊死霊両方あるようでございまして。今年に入って靈聴耳が復活しまして、震災前同様生き霊死霊ともハイブリッドな耳を持つ霊媒師に還り咲いたわけですが。

昨日から始まった四象現マトリクス解読法、この講座でもお話ししたのですが、人間には基本四つの世界線があると思うのです。その内訳は100%、80%、50%、30%という四つの世界。12年前湘南で震災後初めてナビゲーター養成講座を始めたころ、似たようなお話をしていました。当時はまだ理論として立脚できず「赤絨毯」「平均台」「茨」みたいな三つの世界で説明していたような気がします。そう、ある意味耳が聴こえない「障がい者」として生きたこの12年は、当たり前にできていた視聴覚の情報が入らなくなった闇の12年でもあり。それでも、諦めきれなかったわたしは理論武装することでその不足分を補って戦う術を見つけたのだと思うのです。一体何と戦っていたのか。

卑怯者と。それ一択。

世の中がどんなに変わろうが、卑劣なやつはいなくなりません。バイトテロ、回転寿司問題、闇バイト問題を観ていても判る。むしろ、想像もできなかった方へ悪化している気さえする。毎朝ラジオを聴いていますが、今朝もアナウンサーさんが言っていました。「道徳はどこへ行ったんだ。教わらないと判らないのか」みて学ぶ、そんな感性はもうどこにもないのかもしれない。

いまから12年前はこの逆で見よう見まねで、いろいろやらかす生徒さんが多発した時期がありました。注意するとその子たちは決まって「だって先生もやっているじゃないですか」と言う。子どものころ、親がやるように真似をして、いろいろ失敗して叱られたことがないのだろか。そんなことを、よく思ったものです。同時に「えみこ程度のこと、誰でもできる」と思われているんだなとつくづく思った時期でもあった。「いますぐ免許皆伝を出せ」「お金取ったんだから、あなたと同じことができるようにする義務がある」そんな難癖も随分つけられました。能を習って四年目になりますが、師匠に「いますぐ免許皆伝を出せ」とか「先生と同じようにできるようにしてください」なんて、よう言わない。最もうちの師匠は、こちらが言う前に教えてくださいます。「20年30年とやり続けたら、すぐできるようになります」ごもっとも。そういう師匠だからこそ、師事しているのだと改めて思う。えみこも来年はプロ20周年です、師匠を見習い、言わねばならない。「20年粛々とやってから、そんなことは言ってください」と。

12年、能力に頼れなかった分理論に頼った。その結果「左脳系」と呼ばれる技術と独自論ができあがった。そんないま戻された靈聴耳、でもそれは前と同じ使い方はもうできない。なぜなら12年の間、前と違う世界を違うルールで歩き続けてしまったから。視力聴力を失った12年、えみこは「高級霊」と呼ばれる人たちの世界を垣間見ることで生きながらえてきました。そして、その結果天界、死後の世界に新たな見聞を持つこととなった。でも、その間もやっぱり「卑怯者」のことだけは、どうしても赦すことができなかったのです。12年目の小正月、12年追いかけてきた「挿げ替え」の術式がようやく判明。時を同じくして起きた「体内に巣喰う邪気」問題。そこに存在するものたちと交渉するためにはどうしても失った視力聴力を取り戻す必要があった、ただそれだけのこと。

「えみちゃんは、怖くないの?朝起きたら何も聴こえなかったら
 どうしよう、そんなことを思うことはないの?」
横浜で働いていたとき、そう訊かれたことがありました。ものすごく、キョトンとしちゃったのを覚えています。あなたは、朝起きたら耳が聞えなかったらどうしよう、目が見えなかったらどうしよう、と思いながら過ごしたことはありますか?病気ならいざ知らず、普通に暮していてそんなことを思う人はまずいないと思います。霊能力と暮すものにとって、視力聴力というのはそういうもの。起きてなくなったときは、神様に召し上げられたとき。それは自分の使命の終わりを意味し、同時に新たな使命が呈されたことに気づくときなのです。あの震災で力を自ら返納したえみこ。でも、ある故人の死をきっかけに大きく反省し、能力の再交付を願い出た時期がありました。願って願って願い続けそれこそ拝み倒すように生きてきたこの12年。朝起きたら急に、目が見える、耳が聴こえる、そんな体験をした今年。それはきっとさらなる使命が齎されたことを意味しているのかもしれない。

天知る地知る我知る人が知る、人が知るのは一番最後。その意味は、「悪事はいつか必ず発覚する」ということ。誰も知るまいと思っても、隠し事は天の神様も知っている、地の神様も知っている、自分も知っている、あなたも知っているという意味の言葉。そう、卑怯者は赦されない。例え天が赦しても地は、人は、そして自分は、

そんなあなたのことを、一体どれだけ赦すだろうかねぇ。

もうすぐ楽しみな映画が始まる。仕掛け人藤枝梅安。このキャッチはまさにえみこの生きるスケールそのもの。
「悪には最悪の結末を」
平成小野篁、一歩も引きませんぜ、これだけは。


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