2023年2月10日、東京都心に雪は降るのか?(2023年2月8日20:00現在)
(noteは書いているのですが、公開記事が1つもありません。これが最初の公開記事なってしまいますが、公開しないと意味ないので、公開してしまします。)
気象予報士のおおがくです。
気象庁は、本日(8日)昼に、「東京地方で大雪となる見込み」と発表しました。引用します。
テレビでニュース見た方は、「あれ?」と思うかもしれません。気象庁の見解では「多摩地方を中心に大雪」「23区でも積雪となる所がある見込み」なのです。つまり、23区のうち、降雪強度が強く気温が低いところでは積雪だと思うよ(逆に言えば、23区の大半の場所は積雪しないと思ってるよ)と言っているのです。
なので、経験的には東京23区で気温が一番低いのは練馬区大泉の辺りなので、西武池袋線沿線では雪景色になる可能性が高いが、東京都心~墨田区・江東区の辺りは、積雪はしない、と気象庁の予報官は判断しているようなニュアンスが受け取れます。
で、東京都心はどうなると私は思っているのか、ですが、経験則では東京都心で積雪する条件は以下の3つです。
850T(上空1500m)の気温がマイナス3度より低い。
ある程度の降水強度(アメッシュやナウキャストで、水色ではなく青のレベル)
地上気温が1度より低い。
このうち、3は後天的な条件で、1・2により強い雪が降ることで、地上も寒くなることが多いです。ただ、東京都心に限って言うと、「土日は概して、平日より気温が低い。一番寒いのは月曜日の朝。」という要考慮要素があります。やっぱり、ビルがたくさんあって、どの建物も暖房つけている時間帯は、郊外よりも気温が高くなるのです。
ということで、気象庁のスーパーコンピューターによる上空気温予想を見てみます。
右下が、2023年2月10日午前9時(日本時間)の上空1500mの気温です。東京はマイナス3度線とマイナス6度線の間ですので、マイナス3度以下、すなわち何か降れば、少なくとも上空(スカイツリーのてっぺん辺りまでは)雪だということです。でも、おそらく地上気温はプラスなので、弱い雪だと、地上につくまでに溶けてしまうかもしれません。
引用はしませんが、東京上空の気温はこの後、低気圧の接近に伴う暖気流入により上昇する見込みです。降水強度によるのですが、現時点では昼ごろまでは、降水強度は弱い(アメッシュやナウキャストで水色)と見ています。そうすると、私の見解(2/8 20:00時点)は「東京都心は午前中から弱い雨(すこし雪まじる程度の「みぞれ」かもしれないが、積雪はしない)、午後ないし夕方からは普通に雨」となります。
ただ、これが本線予想なのですが、能勢俊介さんの競馬予想の真似をすると東京都心は「雨50%、みぞれ30%、積もらない雪10%、積雪5%、ノーマルタイヤで走れなくなる大雪5%」ぐらいな感覚です。気象予報になっていませんが、東京の雪は、本当に予報が難しいです。積雪の可能性が10%あるのなら、「東京都心でも積雪に注意」という報道をする必要がありますので、マスコミを責めないでください。なお、「積雪」になる場合は、①降水強度が午前9時より前から強くなる、②朝に1度まで下がるが、雪のために地上気温が上がらない、という状態を想定しています。
なお、ここでいう「東京都心」は大手町の旧気象庁庁舎周辺を基準としていますので、新宿御苑の辺り(何もないので周りより気温が低い)は、もう少し雪の確率が高く、一方、現在気象庁のある虎ノ門や、中央区の辺りは、もう少し雨の確率が高いこともご留意ください。
さて、当たるかなぁ、、、