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VoicyFes開催を前に、ネットサービスが大型イベントをやる意義について語る【声の履歴書 Vol.63】

こんにちは。Voicy代表の緒方です。

この「声の履歴書」という連載は、Voicyがこれまで歩んできた道のりについて創業者の私があれこれ語っていこうというシリーズです。よかったらマガジンをフォローしてくれると嬉しいです。

今回は開催が迫っている大型イベント「VoicyFes’21」について書いてみます。

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日本をもっとワクワクさせるために

VoicyFes’21は、5日間にわたってVoicyで活躍中のパーソナリティが集結し、ユーザー参加型で声の魅力が体感できるライブイベントです。

人が何か影響を受けるときって結局、誰か人の話を聞いた瞬間だと思います。どんなコンテンツも、やっぱり「人」という軸がすごく大事。

でも、その「人」というものがどんどん弱くなっているというか、人と会う機会が減ってきてしまっている。だからこそ日本を、社会を、ワクワクさせるために「人が世界を変えるからこそ、世界を変える声がある」をテーマに、参加してくれた皆さんの心がワクワクするような時間を提供したいと思っています。

幸い、Voicyにはすごく魅力的なパーソナリティさんが山ほどいるので、そういった人たちの多様な声を聞いてもらうことで、より視野が広がったり、楽しんでもらえたりすると確信しています。もっと日本をワクワクさせたいです。

じつはVoicyFes’21はめちゃくちゃ困難な挑戦

ただ、このVoicyFes’21という挑戦は、すごく難しいんです。いろいろと難しいポイントがありますが、1つは世の中がオンラインでつながるようになって、イベントも全部オンラインになったおかげで、人々はもう情報を摂取しきれないんです。

その中で僕らがまた新たなイベントを立ち上げて、そこに人を集めるというのはとても難しいチャレンジです。それがまず1つ。

それから、いまはより「人」にフォーカスされていて、インフルエンサーと呼ばれる人もたくさんいます。「その人の話を聞きたかったらその人のチャンネルに行くから」となりますよね。

だから全部まとめてごったまぜになっているフェスみたいなものって、実は「フジロック」といくつかくらいしか上手くいっていないと思います。

フェスという形式自体が、このインフルエンサー時代に、自分の好きな人のYouTubeを延々と見れる時代に、「わざわざ行く必要があるの?」となりつつあります。そこも難易度の高いところです。

もう1つは、VoicyFes’21が音声だけのイベントであること。例えばJ-WAVEのイノフェスとか、TBSラジオの大型イベントとかって全部見るものがあるんですよ。

ラジオ局が開催するイベントもYouTubeなどのプラットフォームを使って動画で流していて、本当に「声だけ」でフェスをやるって、ほとんどないんですよね。

それでちゃんと盛り上がるのか? 魅せられるのか? というところも、すごく大きなチャレンジになっています。

そして集客がただでさえ難しいのに、有料でやります。「お金を払わなくても、普段からVoicyのパーソナリティさんはVoicyで喋ってくれてるんだけど…」「そもそも普段のVoicyだけで十分じゃん」という人は、山ほどいると思います。

「道に迷えばオモロいほうへ」

ここまで書いてると、あれ? なんでこんな難しいことをやるんだっけ?ってなるわけですが、ただ、僕らは音声の文化をしっかりとつくっていきたいんです。

あとはやっぱり、「なんか、おもろいじゃん」ということです。

ITサービスをずーっと運用していたら、ハワイの天気みたいに、春夏秋冬なくずっと同じになっちゃうんですよね。良くも悪くも安定して成長をめざしてしまう。

だから年に1回、とてつもなく大きなイベント、大きなチャレンジがあることは、とても大事だと思う。社内がより活性化するかもしれないし、ユーザーさんたちにとっては毎年の刺激になる。

そういう出来事がプラットフォームの中にあるというのは、すごく良いことだと思います。

それと、野望として持っているのは、やっぱり「声で魅了する人はめっちゃかっこいいんだ」という世界をつくること。そのためにはVoicyの中だけじゃなくて、外にもインパクトが広がるようなイベントにしたいと思っています。

いつかフジロックよりも大きくなって、何なら紅白くらいのサービスやイベントにしたい。毎年秋くらいにテレビで「今年もVoicyFesの出演者が発表されました」みたいなニュースが流れるくらいに。もう、それくらいまでやりたい。

ただですね。毎年このイベント、やるかやらないか、「やめようか」という話になるんです。毎年担当者のメンバーが「やめたい」と言い出すんですけれど、そこはもう「道に迷えばオモロいほうやねん!」と言い聞かせてなんとかみんなでやりきっています。

仕事って普段のルーティン以外に、魂を込めるアウトプットを年に一度やること、それでユーザーさん達の熱量が可視化されること、それってものすごくポジティブだなと思っているんです。

一度やっちゃうと、やめられないんですよね。たぶん人生もそうかもしれないけど、何の抑揚もなくて、淡々と無理がないことを一番素敵だと感じるか、すごく大変なこともあるけれど、凹凸がたくさんあるワークライフをすることが素敵だと感じるか、です。

僕はどんどん抑揚を出して、Voicyユーザーさんにもその盛り上がりを楽しんでもらいたいなと思っています。

だから、めちゃくちゃつらいけどやるんです。

ほぼ例がない「自社プラットフォームのみ」で完結するフェス

そしてパーソナリティさんたちにもVoicyの熱量を感じてほしいんです。Voicyはアプリ1つで簡単に配信できてしまうので、どうしても家で1人で配信する感じになりますよね。

フェスを通じて新しい出会いがあったりとか、めちゃくちゃ楽しかったりとか、出演することが1つの刺激になったりとか、そういう場になればいいなと思っています。

あとは、これも1つの挑戦であり、誇らしいなと思っていることなんですが、Voicyはプラットフォームサービスとして、「自社プラットフォームのみで」フェスができるんです。

他のサービスって結局Youtubeを使ったりとか、他のプラットフォームを使うんですよね。ここは僕らの挑戦でもあるんですけれど、フェスをやるならVoicyアプリ内だけで完結するぞ、と。

フェスだってできるプラットフォームまで持っていこうぜと、エンジニアメンバーにもかなり覚悟を決めてやってもらっています。

今回は初の自社プラットフォームのみで完結したフェスになります。視聴者1万人を目指してみんなでがんばっているところです。

そういうわけで、日々の生活から何か1つ大きなきっかけを得たり、世の中の流れを感じたりとか、自分の思考や生活を何かしらアップデートできる場になると思っています。

チケットは5日間通しで3000円ですが、これって、もう、めちゃくちゃ安いです。50以上のプログラムがあるので、全部聞けば1個あたり60円。全部アーカイブされるので、あとで好きなときに聞けます。

だからいろいろな人の話に耳を傾けましょう。最も刺激的な価値のある5日間にしますので、ぜひ遊びに来てください。


ーー最後まで読んでいただきありがとうございました。

声の編集後記



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緒方憲太郎(Voicy代表)
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