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良運の方程式 第51話
皆さんは、マザー•テレサをご存知のことと思います。インドのカルカッタで、貧しく死を待つ人達のために一生を尽くされたカトリックの聖人です。その功績は世界中から認められ、1979年にはノーベル平和賞も受賞しています。1997年9月5日、マザー・テレサはカルカッタにて87年の生涯を閉じました。宗派を問わずにすべての貧しい人のために働いたテレサの葬儀はインド政府によって国葬として荘厳に執り行われています。そして、2016年9月4日、ローマ教皇フランシスコはテレサを列聖し、聖人であると宣言しました。「良運の方程式」では、第26話でマザー•テレサを取り上げていますが、今日は特に彼女が語った名言にスポットを当てて、あらためてご紹介したいと思います。
①マザー•テレサの名言 その1
「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」
すべての物事は思考から始まります。良いことを考えましょう。良い思考は、良い運命を引き寄せるものです。それは自然の摂理であり、プラスはプラスを引き寄せることを、わかりやすく語っていますね。
②マザー•テレサの名言 その2
「貧しいことは美しいことです」
貧しいということは、様々な欲という魂の成長にとって邪魔になるものがない、素の状態を指しています。心に邪念の無い素の状態こそが美しい状態であることを言っています。
③マザー•テレサの名言 その3
「私たちは、大きいことはできません。
小さなことを大きな愛をもって行うだけです」
人は派手なこと、見栄えの良いことに目が移りがちです。しかし大切なことは身近なところにあるものです。地味であっても目の前にある大切なことに誠意を持って取り組むことが、とても重要なことですね。
④マザーテレサの名言 その4
「導いてくれる人を待っていてはいけません。
あなたが人々を導いていくのです」
人は誰かについて行きたがります。その方が楽であり安心できるからですね。しかし、自ら率先して人々を導いてあげれるような、強さを持たなくてはいけないことを諭している言葉ですね。
⑤マザー•テレサの名言 その5
「いかにいい仕事をしたかよりもどれだけ心を込めたかです」
何事も真面目に誠実に実践することが重要なことであり、目先の結果ばかりに一喜一憂してはいけませんね。
⑥マザーテレサの名言 その6
「愛されることより愛することを。
理解されることよりは理解することを」
人は、愛されたい、理解されたい…と、自分がされることだけを望みがちです。しかし、大切なことは、自分から愛すること、理解してあげることであると語っている言葉です。
⑦マザー•テレサの名言 その7
「私たちは、成功するためにここにいるのではありません。
誠実であるためにここにいるのです」
目標を達成したい、人から評価されたい、成功するためなら何でもする…人は、成功という結果を求めたがるものです。しかしマザー•テレサは、結果ではなく、いかに誠実に取り組んだかを求めているのです。
⑧マザー•テレサの名言 その8
「大切なのは、どれだけ多くをほどこしたかではなく、それをするのに、どれだけ多くの愛をこめたかです。
大切なのは、どれだけ多くを与えたかではなく、それを与えることに、どれだけ愛をこめたかです」
人は何をやったか、どれだけやったか、目に見えることに注目しがちなものです。しかし大切なことは、どれだけ思いを込めて実践したのか、すべての行動の基には、愛がないといけないことを説いている言葉ですね。
⑨マザー•テレサの名言 その9
「暗いと不平を言うよりも、あなたが進んで明かりをつけなさい」
人は、他人や社会や国の批判は、声高に叫びたがるものです。しかし、批判の前に、人や世の中のために自分にできることを実行することが大切であることを諭している言葉です。
⑩マザー•テレサの名言 その10
「説教してきかせても、それは人とふれあう場にはなりません。
ほうきをもってだれかの家をきれいにしてあげてごらんなさい、そのほうがもっと雄弁なのですから」
湾岸戦争時、日本は130億ドル(1兆5500億円)もの資金援助をしたにもかかわらず、戦後、クウェートの出した感謝広告の国の中に日本は入っていませんでした。お金や物だけ出して口で言っても、血や汗を流して助ける実践力にかなうはずはありません。そのことをフッと思い出した言葉です。
⑪マザー•テレサの名言 その11
「愛とは、大きな愛情をもって小さなことをすることです」
愛情とは、ささやかな中にこそあるものです。母親の愛情溢れる料理にかなうグルメなどありませんね。
⑫マザー•テレサの名言 その12
「人はしばしば不合理で、非論理的で、自己中心的です。
それでも許しなさい。
人にやさしくすると、人はあなたに何か隠された動機があるはずだ、と非難するかもしれません。
それでも人にやさしくしなさい。
成功をすると、不実な友と、本当の敵を得てしまうことでしょう。
それでも成功しなさい。正直で誠実であれば、人はあなたをだますかもしれません。
それでも正直に誠実でいなさい。
歳月を費やして作り上げたものが、一晩で壊されてしまうことになるかもしれません。
それでも作り続けなさい。
心を穏やかにし幸福を見つけると、妬まれるかもしれません。
それでも幸福でいなさい。今日善い行いをしても、次の日には忘れられるでしょう。
それでも善い行いを続けなさい。
持っている一番いいものを分け与えても、決して十分ではないでしょう。
それでも一番いいものを分け与えなさい」
何があっても人を恨んだりせず、許し、優しさを忘れず、誠実に生き、善い行いを続け、愛情を人に与え続ける人生を送りたいものです。そのためには、何があってもブレない、強い信念を持ち続けなければいけませんね。その信念こそ、マザー•テレサが持ち続けた生き様そのものなのです。
⑬まとめ
いかがだったでしょうか?マザー•テレサの言葉に一貫しているのは、実践の大切さです!大まかに言って、同じキリスト教でも、祈りを中心にするプロテスタント各宗派に対し、カトリックはより実践を重視する考え方と言えます。マザー•テレサの一生はまさに実践の人生でした。実践が裏付けとなっている人の言葉は重みが違いますね。ノーベル平和賞を受賞した時は、選考委員全員の満場一致で決定されたと言われています。
⑭最後に
法王ヨハネ•パウロ2世が来日時に、白百合学園で、女子高生の質問を受けられました。「通学時、靖国神社の前を通るのですが、どう対応したらいいでしょうか?」法王は次のように答えられたそうです。「頭を下げて通りなさい」…今でも靖国神社の鳥居の前では、立ち止まって一礼する白百合学園の女子高生の姿が日々見受けられます。そこには、この教え以外は邪教だと言うような偏狭な宗教ではない、神聖なものを感じます。そしてその教えがマザー•テレサのバックボーンであると考えた時、なるほどという納得感を感じるのです。
今日も読んで下さり、ありがとうございます。皆さんがたくさんの「良運」に囲まれて幸せな毎日を送れますよう、心より祈念致します!
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