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「Imagination Colors」全楽曲感想集

おことわり
上田麗奈さんの1stライブ「Imagination Colors」
(2021/3/14)の感想です。
勢いに任せて書いたので、解釈違いがバンバン発生していたり、日本語が稚拙だったり、今更感があったりするとは思いますが、どうか見逃していただけますと幸いです。


0:はじめに

一応上の記事がメインの感想記事である。

余韻に浸りつつあふれ出る感情を片っ端から記録したら、各楽曲の感想だけで8500字と、とんでもない文字数になってしまった。

完全に想定外だが、書いたものを消すのももったいない。

きっと、この文章は、今後上田さんの活動を応援させていただく際の自分用の資料としても機能すると思うので、このような形で全楽曲の感想のみをまとめたものを残しておきたいと思う。



I may be あまい夢をみてる
目にうつるもの全部 まぼろしみたいだ

あまい夢(上田麗奈) より


1:海の駅

開演前、ステージは青かった。個人的に1曲目はアイオライトだと思ってたから、青いステージ自体はそれほど驚くべきことではない。ただ、青さのベクトルが青空のそれとは明らかに違う。

待っているとやがて波音が聞こえ、音は徐々に大きくなっていく。

1曲目が海の駅だと予想できた人はどのくらいいたのだろうか。事前にセトリ予想がTLで飛び交っていたのを見ているが、海の駅を挙げてた投稿を見た記憶は無い。

それでも、今になって思えば海の駅は1曲目に相応しかった。

まず、全ての起点であるLetter of "R"にて、BGMで海の駅を使用していたことを踏まえれば、(特に5年間ずっと応援しているファンの方々は)十分納得できる采配だったことだろう。

しかしながら、こと今回のライブにおいて、ぼくが相応しいと思った理由はそれだけにとどまらない。

今回は事前に注意事項として「”演出のため”サイリウムと声援を禁止する」というものが共有されていた。ぼくは正直これに関しては「ご時勢ゆえの配慮」だと認識していた。確かに、上田さんの楽曲の曲調を考えればそのような行為は合わないのは間違いない。ただ、例の感染症が世間を騒がせている状況において同様の認識をされた方はぼく以外にも一定数いたように思う。

だが、静かで幻想的でありながら、どこか力強さや緊張感も感じさせる、海の駅を目の当たりにして誰もが確信したはずだ。これからの演出はあまりにも繊細なものが続く。曲中の我々に許された行動は呼吸と瞬きのみだと。

アーティスト活動の起点を思い起こさせつつ、今回のライブの世界観を客席に周知させる大役を果たした海の駅は、確かに1曲目に置かれるべき名曲であった。


2:sleepland

直前のMCで上田さんの口から「夢」を押し出した世界観になると聴かされた。事前の期待通りでぼくは嬉しかった。

そして始まるsleepland。

ぼくはsleeplandがきっかけで上田さんの楽曲にのめりこんだ。だから、全23曲中、この曲が一番思い入れが強い。そして、歌詞の通り、本を捲りながら目の前で歌う上田さんを見て、早くも感無量だった。


3:fairy taleの明けに

曲も勿論好きだが、この曲に関して言えばサビの演出が印象に残った。

サビに突入すると、上田さんの頭上に幾筋もの光明が差す。その光に向かって上田さんが手を伸ばす。

まさに歌詞通り、何か新しい世界が見えて視界が開けたような演出である。白い衣装も相まってどこか神々しさすらも感じさせられた。


4:誰もわたしを知らない世界へ

sleepland楽曲3連続だが、3曲の世界観は近しいものがあると思うのでそれほど驚かなかった。

この曲では上田さんの歌い方がとにかく印象に残った。歌い方があまりにも楽しそうなのである。

事あるごとに「歌うことが苦手」と言いながらも、ライブという新しい世界への挑戦を決意する強さ。直前のラジオでも口にしていた不安な胸中。

それらを踏まえれば、笑顔で楽しそうに歌う推しの姿を見て感慨深くなるに決まっている。特に、まだ見ぬ世界への期待とそこへ一歩踏み出す決意を軽快に表現したこの曲ならばなおさらであろう。


5:花の雨

寿退社されたマネージャーさんに向けた1曲目である。

四季の要素を組み込んだ歌詞に合わせ、カラフルな光で彩られていくステージが鮮明に記憶に残っている。

また、曲が曲だけに優しく包み込むような歌い方で心地よかった。

あと、東京の桜の開花日にこの曲を歌えてしまうのはやはり何か「持っている」と思わざるを得ない。


6:たより

元マネージャーさんに向けた2曲目。

前曲以上に優しく歌う様が印象的だった。

ところで、萌え袖気味な左手の親指と人差し指で歌詞の「まるい瞼」を表現するのは観客を萌え殺す気満々ではないか。まあこのライブにおいてはここだけに限った話ではないが。


7:きみどり

初のEmpathy楽曲。

ステージの樹がいきなり黄緑色になる演出から始まった。一方で、歌ってる「私」こと上田さんの周りの光は歌詞の終盤を意識しているのか、青白い。やはり「色」の演出に抜かりは無い。

このきみどりは全23曲中でも特に「色」が重要な要素を占める楽曲だと思われるため、大変ありがたい演出だった。

さて、この曲について、「Empathy」発売時のインタビューで上田さん自らが語っている場面があった。

やっぱり急に明るい場所に出てくるとまだ目が慣れない感じがして、レコーディングではけっこう戸惑ったんです。実際、今改めて聴いてみても、最後のほうでようやく目が慣れてきたように聞こえて。それはそれでちょっと落ち込むけど、この曲に関しては逆にいいかも(笑)。

上田麗奈「Empathy」インタビュー より

これを踏まえたうえで、1番のサビとラスサビの歌い方を聴き比べてみる。すると、ライブではCD以上にサビとラスサビとの歌い方の差が大きいと感じる。サビよりもラスサビの方が「地に足が付いた」ような安定した感じが出ているように思える。

そして、それが「戸惑い」によって生じたのではなくて、忠実に各楽曲を演じ、表現することで生まれた差異であると考えるべきなのは、今回のライブにおける他の曲での表現力を見ても自明であろう。


8:falling

インスト曲もきちんと聴けて良かった。

sleeplandから、上田さんは既に6曲ぶっ通しで歌い続けていた。拍手さえも挟まずこれほど続けて歌うライブもなかなか無いだろうし、休憩的な意味合いはあっただろう。

ただ、それだけではなく全体を通した曲の配置の流れにおいてもきちんと重要な役割を果たしている。

sleeplandからきみどりに至るまで、「夢」は優しさと希望の多い、比較的明るい存在として表現されていた。それがこの曲を挟んだことによって突如として、脆く不安定な、どこか闇を感じるもの、端的に言えば「悪夢」として表現されることになる。

そんな大きな転換点に置かれたのがこのfallingなのだ。

Empathyの「あまい夢→falling→ティーカップ→いつか、また。」の流れにおいても同様の役目を果たしていたこのfallingだが、このライブにおいてはその役目が一層強化されているように感じた。

そういえば、CDと違って上田さんの声が入ってなかったが、個人的にはこのバージョンもまた悪くないと思う。他の曲のインストverもだが、是非何らかの形で音源が欲しい。


9:ティーカップ

Empathy同様、fallingに続く形での登場。やはりこの流れは必然か。

CDで初めて聴いたときからぼくはこの曲の独特の揺らぎ、不安定さに魅了されていたが、それにしても後半のライブアレンジには度肝を抜かれた。

ミューコミプラスでの吉田尚記氏の言葉を借りれば、まさに「憑依」しているしか言いようがない表現力である。CDよりも一層不安定になった歌声に合わせてぐるぐる回りながら彷徨う、頭を抱える、虚空に手を伸ばしながら後ずさりする、しゃがみこむ...etc。文字に起こすと淡々としてしまうが、実際はそれら全てに魂が込められていた。

CDに入ってる曲を生歌にし、視覚情報として歌う姿を見せる。我々の持っている「ライブ」のイメージとはまずはそういうものだろう。

だが、上田さんは+αとして曲調や歌詞から曲を「演じ」、新たな価値を創造した。

これが何かの映像作品のタイアップだったりキャラソンだったならばまだわかる。背景には何らかの話があるのだから、それを踏まえた歌い方を求める方も一定数いるだろう。

しかしながら、このティーカップはアニメやドラマのタイアップが付いているわけでも、キャラソンであるわけでもない。したがって、そこまですることを観客は決して要求していない。ましてやこのライブは1stライブだ。まずはうまく最後まで歌いきれば良いと皆が思ってたはずだ。

それなのに上田さんはそんな我々の予想を遥かに超えるクオリティを見せてきた。一体どこまでストイックなのか。どこまで底知れない表現力を持っているのか。更なる可能性を見せつけられた数分間だった。


10:aquarium

そんな我々の抱いた衝撃をよそに、上田麗奈は突き進んでいく。

このaquariumもまた表現力が凄まじい曲だった。前曲と違うのは、上田さんの動作はそれほど多くなく、ほとんど声だけで表現を作っている点である。

「aquarium」はトラックダウンのときに「ここはさすがに声がブレすぎだけど、むしろブレているほうがエモいかもしれない」という話になり、結局ブレブレのまま完パケした箇所もあった曲でした。具体的には最後の「導かれてく Ah」のところなんですけど、「もがいてるんだから、声が震えたりしててもいいよね」みたいな感じで。

上田麗奈「Empathy」インタビュー より

CDでは一部だったが、ライブではまさにもがくように、徹頭徹尾声を震わせながら1曲を歌いきっていた。このバージョンもまた良い。

また、「色」に関しては、やはり光の演出が素晴らしかった。深い海の底をイメージした青黒い光が、徐々に赤みを帯びた青色へと変化していく様は、もがきながらも着実に光に向かって進む様子をしっかり表現できていたように思う。


11:旋律の糸

おそらく上田さんの曲の中では最も歌詞に絶望感がある曲であり、ぼくがライブ前にどんな歌い方をするか特に楽しみにしていた曲の一つ。

歌詞の通り、真っ白になった背景が印象的だった。あるいは世界が色を失っていると思わせるほどの絶望感を表現しているとも言えるか。

そこでまさに1本の細い糸のような繊細さで一言一言を紡ぎ出す。曲が曲なので、力強さを感じることはできないが、声量が足りないとかそういうことは全く感じない絶妙なラインを保ち続けていた。


12:毒の手

こちらもまた会場で聴けることを特に楽しみにしていた曲。

これも歌い方とステージを照らすライトの組み合わせが秀逸だった。

前曲の最後と打って変わって、突如毒をイメージした赤い光がけたたましくステージに降り注ぐ。歯抜けの白い光が樹を照らす様子はさながら毒に侵されているさまを表現したものだろうか。そして、終盤になるにつれ、徐々に暗くなっていき、最後は最小限の光しか残らない。

で、ここで注目すべきはそんな全体的には暗めで緊迫感のある曲を歌う上田さんの表情だが、終盤に近づくにつれて、だんだんと笑顔になっていくのである。

題材となった「夢」にはほとんど希望が無かったように記憶しているが、公式HPで、上田さんはこの曲に「『もどかしさの中でも人との絆を深めたい』というメッセージを込めた」と語っている。

笑顔で最後を歌ったということは、最後に上田さんを照らした一筋の光は何らかの希望や決意と捉えるべきか。

第一印象では絶望感を抱いてしまう曲だが、今後はむしろポジティブな面を意識して聴くべきかもしれないと感じさせられる歌い方だった。


13:車庫の少女

上田さん曰く「コンプレックスそのものを歌っている曲」である。

この曲は、前曲とは異なり、お伽噺か「夢」のようなどこか幻想的な世界観を持った比較的明るい曲だ。それでも、あくまでコンプレックスを題材にしている以上、fallingから続く一連の「悪夢」パートにこの曲を入れたセトリに異論は無い。

さて、この曲で印象に残ったのは、やはり「ここじゃないどこかにいくの」である。アルバムよりもはっきりと、強い決心や確固たる信念を感じさせる歌い方、いや、「語りかけ方」だった。

このように語りかけるような、歌じゃないようにも思える歌に関して、色々と書きたいところはあるが、それについてはまた別の曲で触れたいと思う。


14:Another

正直Anotherはセトリから省かれたと思った。Empathyとは異なり、aquariumの直前にこの曲が入らなかったからだ。

しかしながら、インストはfallingとAnotherの2曲しかない。曲の雰囲気の変化を考えればいずれ必要になってくる。そう考えていたところ、案の定聴くことができてほっとした。

この曲を境に、「悪夢」のパートは終わり、(決して悪くはない、むしろ良い)「夢」と現実の間で揺られながら、それでも徐々に現実に帰っていくような曲が並ぶパートへとシフトしていくことになる。


15:いつか、また。

歌を歌うというよりは、セリフをしゃべるような瞬間が多くてもいいんじゃないかと思いながら作った曲で。

上田麗奈「Empathy」インタビュー より

とのことで、やはり「歌じゃない歌」、自然体な文章の中で感情をぶつけている曲である。

もともとこの曲は、「夢」のような居心地のいい空間から出て現実を見る際の心境が十二分に表現された歌詞を持っていた。

それが、ライブでは上田さんの歌い方、声の震わせ方、表情で一層鮮明に感情の起伏を捉えられるようになっていたと思う。


16:アイオライト

これもまた歌い方や振付、照明など、良いところを挙げればきりがない。

そして、この曲もまた「歌じゃない歌」だ。

ところで、「歌じゃない歌」という表現はぼくではなく上田さんご自身の言葉をお借りしている。ちょうど、アイオライトに関するインタビューで使われていた表現だ。

――その“ああもうなにやってんだろ”というフレーズのあるBメロは、今までの楽曲以上にわかりやすく感情を乗せている印象があって。アルバム全体を通しても、そういう部分が多いですよね。
上田 元々『RefRain』のときから、「歌じゃない歌にしたい」とずっと思っていました。歌うことが苦手なぶん、声優としてできることをやっていきたいと。今回もそれを目指していきました。

上田麗奈、“歌じゃない歌”で共感を目指したニューアルバム『Empathy』インタビュー より

この「歌じゃない歌」は勿論CDで聴いても素敵だ。しかしながら、視覚情報が付き、CD以上にアーティストが感情を入れて歌うライブにおいては、このような曲は普通の曲以上に化けるのではないか。

①声優として鍛え上げられた演技力
②敢えての「歌じゃない歌」
③ライブという臨場感ある環境

この3要素が掛け合わさったこと。それこそまさに、今回のライブを観た多くの者に尋常ならざる衝撃と満足感を抱かせることになった原因だとぼくは考える。

これからも、このような「歌じゃない歌」が制作されることを願いたい。特に「憑依」とまで形容される演技力を持つ上田麗奈の真骨頂を見られるのはきっとこのような路線の曲をライブで歌ったときだと思っているからだ。


17:あまい夢

この日、ぼくの涙腺が最も派手に決壊した曲である。

歌うことがとにかく苦手で、たびたび「嫌だ」と言っていたはずの方が、これ以上無く笑顔でこのフレーズを歌っている。観ているこちらの感情が崩壊するのには十分すぎる破壊力だ。

勿論、本心では緊張で圧し潰されそうになりながらも、この曲だからこそ笑顔で「演じ切っていた」可能性はある。それでもこの当時の上田さんの本心は確かにこの1フレーズとリンクしていたのだとぼくは信じたい

思えばこの時、我々観衆もまた、目の前の「あまい夢」をみていた。

お互いに、同じ時間・場所で同じ曲に触れながら同一の感情を抱いている状況。このライブにおいて、上田さんと我々が最も"Empathy"していたタイミングはきっとこの瞬間だろう


18:ワタシ*ドリ

怒涛の70分17曲連続ノンストップ進行の最終章。

「夢」とコンプレックスとを重ねた上田麗奈ワールド全開なこの曲は、車庫の少女の対比という位置づけである。

ただ、歌詞を改めて振り返ると車庫の少女より積極的に現実に向き合おうとしているように感じられることから、こちらは「悪夢」パートではなくこのタイミングで組み込まれるべき1曲だったのだろう。

実際の歌唱に対する感想としては、軽快な曲調でありながら、彷徨う鳥のような伸びやかさもCD以上に表現されていて、聴いてて気持ちが良かったのを覚えている。

また、曲調そのままにぐるぐる回る照明は大変印象的だった。

そして何より、最後の「一緒にいってみる?」は強すぎた。やはり「語りかけ」はライブにおいて最強。


19:マニエールに夢を

前曲からMCを挟んだ本曲は、「夢」や幻想とは程遠く、ただ繰り返される現実を描いていて、どちらかと言えば「夢」を待望するような位置づけである。

直前のMCで、我々は否が応でも残りの曲数が少ないことを改めて思い起こされた。どうあがいてもあと数十分でこのあまい夢のような空間から現実に帰らねばならない。そんなことを思いながら聴くこの曲だ。これでは曲中の「私」に共感せざるを得ない。

どこまでもうまく観衆の心を揺さぶってくるものだと感心させられた。


20:あなたの好きなメロディ

アンコール前最後はRefRainラスト曲。

公式HPによれば、「RefRain内の他の5曲で描かれた悩みやもどかしさを全部抱えてコンプレックスとも一緒に目をそらさずに生活したい」気持ちを描いたというこの曲。今回のライブでも同様の役割を背負うことになったのは必然であろう。

sleepland以来、18曲かけて表現されてきた「夢」や葛藤、コンプレックスの総決算がなされており、聴いているこちらとしても万感の思いをもって聴くことができた。

またアルバムとは異なり、今回は直前の曲がマニエールに夢をだった。それにより、マニエールに夢をで投げられた「繰り返しの日々」に対する向き合い方をこの曲が与えている形になっているのも個人的には趣深い。


21:リテラチュア

インタビュー等で上田さんが仰ってたように、「Imagination Colors」が最初で最後のライブであるとする。もしも予定通り、昨年の7月にライブが開催されていたならば、10月発売のリテラチュアを生で聴く機会は無かった。

ゆえに、ぼくはこの曲を生で聴けることが素直に嬉しかった。

さて、「夢」やお伽噺が描かれていた(と思われる)本は、アンコール前に閉じられた。つまり、アンコールの3曲は、「夢」ではなく完全に現実の上で展開される話になる。

そのうえで、これまでの流れから大事にしなければならないフレーズは「主人公になれていますか?」だ。

長い「夢」パートの中、コンプレックスや葛藤に圧し潰されて見失うこともあった、現実を生き抜く際に必要な道標。それがこのフレーズで完全に蘇る。

このフレーズには上田さん自身思い入れがあるようで、インタビューなどでも触れられている。そしてその思い入れ様もあってか、このライブにおいてもまた強い意味を持つことになったのではないだろうか。

あと蛇足になるが、小指のまじないをしっかり見せるのはやはり尊い。


22:Campanula

カンパニュラの花言葉は「感謝」である。個人的にはこの曲が最後に来ると予想していたが、実際にはEmpathy同様、最後から2番目に置かれた。

リテラチュア、あるいはあなたの好きなメロディ以降の曲は上田さんの、そして我々観衆の未来を見据えた曲である。勿論、このCampanulaも例外ではない。

紆余曲折の末、このような平和で優しい曲が来るからには、このライブも最終盤に来ているのだと実感して寂しくなったが、それよりも何よりもこの曲を屈託なく歌う上田さんがあまりに美しかったのが強烈に印象に残った。

加えて言えば、晴れ渡る空や緑が映える樹、カンパニュラの花を表現したステージの照明もまたとても美しかった。


23:Walk on your side

〆はこの曲。直前のMCの内容を考えれば誰もが納得する采配だ。

そういえば、この曲は今回のライブで唯一、クラップが行われた曲である。上田さんと観客が一体となって行ったクラップは皆にとって貴重な思い出となったことだろう。

いずれ2ndライブが開催された暁には、また同じようにこの曲でクラップができれば嬉しいところだ。

曲の意味に関してはどう解釈してもMCの内容に関わってしまうため、総括部分で触れる。

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