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LSHTM Welcome week

こんばんは!
当初からボコボコーなペースで書いていますが、この調子だといつまで経っても入学できないことに気が付いたOgaです。笑

そこで、キャンパスライフの様子も織り交ぜつつ、もちろん入学までの経緯も振り返りつつ、でいこうかなと思ってます。
ということでさっそく、最初の週です!(実際には9/23-27の週のお話)

余談)イギリスでは、日付 / 月 / 年の表記順です。こういうちょっとした違いって、よく言えば自分の中の固定概念を自覚して文化の違いを楽しめるし、逆に言えば一瞬余計に頭使う分ちょっと疲れる。

さて、ロンドン大学(LSHTM)での最初の一週間は授業がない、いわゆるwelcome weekです。日本でも最初の週はオリエンテーションですよね、そのイメージで!
全学科向けの心構え的な教育講演もあれば、校舎の案内(といっても迷路みたいなもので、絶対に覚えられないから安心して笑)、院内ネットワークの接続確認、講義資料がアップロードされるオンラインページの確認、などをしていきます。

そして何より、知り合いを増やすということ。

どの教育講演でも先生方が、「私も数年(~数十年)前にあなたたちと同じ席に座ってました。今の緊張感はよくわかるけど、I'm always here to help you!だから心配し過ぎないでね!」と和ませてくれます。
実際に内訳として留学生の方が多くて、みんな知り合いが少ない(いない)のは当たり前。不安だろうけど、それはみんな同じだから安心して、って。
さすが。世界中から毎年、山のように留学生を受け入れていて慣れていますね。

そしてそんな温かいメッセージはもちろん、実際に安心材料だと感じた中で特に印象に残ったことを、3つリストアップしてみました。


1. 質問について

海外大学院ということで挙手の嵐かと思っていましたが、意外とみんな静かです。(もちろんスーパーアクティブになんでもぶっこむ人や、毎回鋭い質問を序盤に投げ込む頭の回転の鬼速い人は数人います。でも、その程度です。)
そのため毎回、しつこいくらい、
「どんな質問もばかげたことなんて決してないから、遠慮なく」
「あなたが疑問に思うくらいのことだから、ここにいる大半の人も同じことを疑問に思っているよ」
「いまこの場で聞くのが恥ずかしかったら、セッション後に聞きに来るか、メールをするかしてくれればいつでも対応するよ」
と繰り返し、繰り返し、明言してくれます。
先生方の8割は落ち着いた口調で聞き取りやすいですし、われわれnon-native English speakerでもビビりすぎることはなかったと、ひと安心しています。でもまあ久しぶりに一日中英語に暴露され続けると、やっぱりクタクタにはなるよね。

2.教育講演について

Equity(平等)、Diversity(多様性)、Inclusion(包括性)、Decolonization(脱植民地化)という言葉。
全員のバックグラウンドを尊重し、異なる意見に感謝すること、他者の人格を絶対に否定せず、みなで議論を作り上げていくことの必要性。
これらが繰り返し述べられていました。

イギリスという過去の宗主国としての功罪を自覚・反省した、未来に対しての決意表明。
公衆衛生という強大な社会問題に対して、幅広く様々な職種が手を取り合って立ち向かっていかなければならないというスタンス。

世界トップレベルの、イギリスの、公衆衛生大学院としての矜持を感じました。

3.手厚いサポート体制

入学してから知ったのですが、たとえ事前に知り合いのいない留学生だったとしても孤立しないよう、様々な工夫がカリキュラムの中に組み込まれています。これも最初からあった訳ではなく、生徒会が大学と交渉していく中で少しずつ整備されていったと聞きました。LSHTMの歴史と伝統の重みを感じる素敵な試みですね。以下に代表的なものを挙げます。

・チューターグループ制

LSHTMの特徴として、入学時から学科が細かく分かれています(詳しくはまたの機会に。)
Public Healthはその中でも一番人数が多い学科です。毎年200人近くいるらしく、今年は約180人と聞いています。
そんなPublic Healthを5つのグループに分けたのが、このチューターグループ制です。Welcome weekのひとコマ(半日分)として正式に存在するもので、実際には自己紹介やミニゲーム、ちょっとしたテーマトークをしました。30人の中から学級委員も選出しつつ、授業が進んでくると図書館で一緒に勉強する人いるかーい?みたいな。30人くらいの、気軽なひとクラスのつながりって感じです。

ちなみに僕はQueenっていうクラスの名前で、でもKingはなくて、Russell?と思っていたら。

近くの公園から取ったんだって。いちいちオシャレかよ。

・個人チューターの存在

上記のチューターグループとは別に、ひとりひとりが個人的な相談先としての先生(チューター)を割り当ててもらえます。
授業の相談、進路の相談、卒論の研究室配属先など。悩みは尽きないところではありますが、一対一でまず気軽に相談できる先輩として。
そのために9月上旬のメールにアンケートがあり、自分のバックグラウンド、将来的な進路希望(低中所得国か先進国かというようなざっくりとしたこと)、興味のあるテーマ(7つから3つまで選んで)、卒論の形式希望(政策研究、統計解析、数理モデルなどから複数回答可で選んで)、自由記載欄を埋めるように言われていました。
チューターの学位もresearch assistant(博士課程)から教授まで幅広いみたいでした。みな完全にではないけど、何かしらの興味領域との重なりがあり、ぜひ話してみたいと思えるような先生を振ってもらえていました!


・五人組制度

Pentacellといいますが、Ogaの無理矢理の直訳です。(そもそもが造語なのだし、許してね笑)
医学部時代の100人規模でも、名前が遠かったりしたらほとんど話したことのない人いましたよね。せっかく世界中から個性的な人が集まった中でそれはもったいない!というコンセプトで、大学側が正式なカリキュラムとして設定したものです。
具体的には、5人一組の集まりで何回かごはんでも行っといでー!というシステムです。初回は授業のない開きコマに設定されています。また大学が5人を自動で割り振ってくれます。なので勇気を出して名前から学内メールを送り、なんとなくwhatsappでグループを作って、とりあえずごはんに行く!あとはもう流れで、自然に仲良くなっていくという優れものです。
一年間の中で、何セットか五人組を組んでいくみたいで、とりあえず初回は緊張したけど楽しかったです!

(Week 1の授業が終わった時点で振り返り)
これらのつながりは本当に役立ちます。というのも、ほとんどの授業がLecture(講義)パートとSeminar(議論や作業などの実践)パートに分かれるのですが、やはりはじめましての人と熱い議論をするのはとても難しい。(さすがにweek 1はイントロ的な議論ばかりでなんとかなりましたが。)
その中でも、「あそこで会ったよね?」「あっ、彼も知り合い?」「このまえ〇〇で会った彼を紹介するよ!」みたいな感じで、どんどん横のつながりが広がっていくと、なんとなく顔見知りができて会話が圧倒的に始めやすくなります。Welcome week前後はこれ以外にも小イベントがある&突発的に飲み会などが企画されるので、恥ずかしがらずに(なんなら恥ずかしくても旅の恥はかき捨てよ、くらいの勢いで笑)参加する意義は大いにあると思います。もちろん諸々の新しいことばかりで、体力・気力的に削られるのもたしかだから、無理せずに、ですがね。

最後になりましたが、イギリスと言えばpub文化です!
最終日の金曜夜はwelcome partyだから予定開けておいてね、ってずっとメールに書いてあったけど。
なんとなんと…?

カフェテリアがpub会場へ様変わり!

ということで、全体的にLSHTM familyの一員となれたことにヒシヒシと喜びを感じた一週間でした。
授業もイギリス生活もがんばります!

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