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令和6年度IT活用塾に参加してみませんか

今年も大船渡のローカルのIT勉強会である、IT活用塾が始まりました。まだIT活用塾を知らない人に向けて、どういう勉強会なのかと、これまでの振り返りを行いたいと思います。


IT活用塾とは

概要

IT活用塾は岩手県の大船渡市で毎年8月~2月頃の約半年間開催しているIT勉強会です。大船渡市がIT人材を育成するために行っている業務で、弊社が業務委託を受け、毎年開催しています。

このIT活用塾はいくつかの点でユニークなイベントになっていると思います。

まず、地方で開催される普通のITセミナーと違い、特定のITスキルについて一方向的・一斉に教えるものではないということです。IT活用塾の参加者はまず自分が取り組む課題について整理するところから始め、自主的な学習とグループでの知識共有をしながら、長期間学習活動を継続していきます。

参加者主体という意味ではセミナーというよりも勉強会ですが、首都圏で開催されるIT勉強会ともまた違いがあると思っています。それは参加者の多様性です。都内のIT勉強会は、特定の技術トピックについてある程度のリテラシーを持った技術者達が参加者の中心で、ある程度同質性が高いのが特徴です。一方、IT活用塾はテーマやITレベルに制限がないので、20代から80代、本当の初心者からWebエンジニアやデザイナーなど、様々な人が参加します。

実は場を成立させる上で参加者特性がバラバラなのはかなり難しい部分ではあるのですが、令和4年度および5年度で手探りで少しずつ改善を重ねてきました。

ITを楽しむ人の周りに初心者が集まる空間を作る

現在のやり方に変えたのが令和4年度、その結果をもとに様々な改善を踏まえて実施したのが令和5年度でした。

昨年令和5年度は私の目からみても場がより活性化した1年になりました。かなりこのことは数字にも現れていて、取り組んだテーマの数からしても4年度から向上していることがわかります。(あくまで活動の指標であって、数字を目標にしているわけではありませんが。)

令和4年度からの改善点はいくつかあるのですが、自分の中で最も意識したことは、ファシリテーターである僕自身が最も熱心な参加者でいることでした。誰よりもこの学習機会を活かして学習し、成果をグループに共有していました。

主体的にITを学ぶと簡単に言っても初心者にはそれが難しいものです。自分が一番の学習者となることによって、①ロールモデルとなる学習者がいる状態にする、②とりあえず場に参加するだけでIT活用事例が共有される、等の効果が出るのではないかと思いました。

結果的に起こったことは、地域に住むWebエンジニアやデザイナー等、従来のIT初心者層だけではない層の参加でした。参加者層が多層的になり、初心者向け情報だけでなくその先にあるIT活用についてのやり取りも加わったことで、初心者層にとっても刺激的で面白い情報が得られる場になったのではないかと思います。

今年の進め方

基本的には昨年と同様の進め方ですが、昨年度と最も違う点があります。それは開催が毎週から毎月ペースに変更になったことです。これは企業向けのDX人材育成プログラムを同時並行で進めていく関係によるものです。

前年度もそうだったのですが、IT活用塾は家に帰ってからが学習の本番です。自習をベースとして、月に1回のオンサイトの集まりで発表や交流をしながら月単位の振り返りを行うイメージです。

自習といっても完全に一人きりになるわけではなく、Discordというチャットツールを使ってオンライン上で常にコミュニケーションを取れるようにしています。Discordはわかりやすく言えば会話チャンネルがたくさんあるLINEのようなもので、ゲームのみならず今では様々なオンラインコミュニティに使われているツールです。

Discord内には雑談チャンネルや質問チャンネルのほかに、参加者それぞれの個人チャンネルを作って、そこで個々の学習メモや振り返りを投稿するようにしました。個人で学習を進めるうえで振り返りは絶対に必要なので、間隔や形式は自由としつつも毎週水曜日に振り返りを行うようにアナウンスしています。

各回振り返り

2024年8月28日(水) 第1回 IT活用塾

初回は2024年8月28日(水)に開催し、11名の参加がありました。告知が遅くなってしまったにも関わらずご参加ありがとうございました。

初回はIT活用塾の概要説明、学び方および、初回の導入を行いました。

嬉しかったのは昨年度からの継続参加が何名かいらっしゃったことです。限られた時間の自学自習、進度はどうしてもゆっくりになる事が多いのですが、学習を継続できるコミュニティとなっていくと嬉しいです。

2024/9/18 IT活用塾公開講座

昨年度はレギュラーのIT活用塾とは別に新規参加者もしやすいようなイベントを開催していました。一つはIT活用塾参加者向けの理由で、自習ベースで進めているとどうしてもだれてくるので、こちらからITネタを講座形式で提供できないかというものでした。もう一つはまだIT活用塾に参加していない人も、イベントをきっかけに参加してくれるのではないかという狙いです。

昨年度のIT活用塾と公開講座を繰り返す形式は良い方向に機能していたので、本年度もこのスタイルを継続することにしました。

第1回は2024年9月18日に「ホームページ作成」をテーマに開催しました。ホームページ作成は毎年課題として持ち込む方が多い一方で、達成率・導入率の点でいうと最も低いテーマでもあります。それは単一のツールの使い方だけではなく、企画から作成・運営まで様々な要素が絡み合う複雑なプロジェクトだからです。

色々観察してわかったことですが、皆「ホームページの作り方」を求めてやってくるのですが、ある程度共通していたのは作成以前に考えなければならない事項についてまず整理が必要だということです。例えば以下の質問を投げかけて、明確に回答できる人はそう多くありません。

  • 「どういう人がそのサイトを利用するのですか?」

  • 「どのような役割を期待していますか?」

  • 「そのサイトを閲覧した人が、その後どのような行動を起こすことを期待していますか?」等

そこでまずは「ホームページ」と呼んでいるものは何なのか、整理すべき事項を共有した上で、共感マップやカスタマージャーニーマップなどのツールを用いて自分たちの想定ユーザーの整理を行いました。(今回は解説を割愛するのでググってみてください。)

2024/9/25 第2回IT活用塾

先日の2024年9月25日に第2回のIT活用塾がありました。(またしても写真を撮り忘れてしまいました。)

第1回参加者はこの1ヶ月の振り返りを発表して学習成果をシェア、その後IT活用塾の活用方法についてフォローアップの発表を行って、各自作業タイム & 新規参加者の参加手続きを行いました。

発表したのは、IT活用塾を活用するという内容で、IT活用塾の特徴として情報を自分から取りに行く必要があることを改めて認識したうえで効果的な活用方法について提案を行う目的で行いました。

IT活用塾に限らず、インターネットやAIという環境下では、自分がいかに情報を出せるかによって得られる情報の量や質が全く異なってきます。IT活用塾で身につけたいものはまさにこのあたりの学びを自走できるリテラシー的な部分です。

とはいえ、そんなに難しい話でもなく、IT活用塾の建付け上、参加者一人一人に最適な情報というものをファシリテーター起点で提供することは難しいので、自分からドシドシ情報書いてくれたらそれに対するレスポンスという形でどんどん僕やコミュニティから情報を引き出せるし、そういう営みがコミュニティにとって助かります、という話です。

途中からでも参加できるのでぜひご参加ください!

地方ではなかなか異色なIT勉強会を開いているので、ご興味のある方はぜひ覗きに来てください。次回は10/23(水)開催予定です。詳細&お申し込みは以下のサイトからよろしくお願いします。(公開イベントは10/16(水)予定なのですがまだご案内できていないです!ご興味のある方は0192-22-7115まで)


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