【毎週月曜日更新】自分やひとの格好をコーディネートするときにまず考えたいこと。
服を売ることを仕事にしてるからか、友人からよく「買いものに付き合ってほしい」と言われることがあります。
もちろん私もひとに服を見立ててあげたりするが好きなので、よろこんで引き受けるのですが、そういうときは、買いものに行く前にさりげなくそのひとのいろんな「好き」を聞き出すようにしています。
映画でも本でも音楽でもなんでもいいのですが、できるだけ服じゃない話をします。
コーディネートに自信がなかったり、似合うものがわからないというひとは自分の「好き」をうまく整理できてないだけだと思っています。
言ってしまうと、自分の「好き」を「服」というカテゴリーに当てはめることだけできれば自分に似合うものとか、着たいものを見つけることはそう難しいことじゃないんです。
「服」というカテゴリーで「好き」がわからないときは、服じゃないところから考えてみます。
誰でも好きなものとかことって、いくつかは見つけられるんじゃないでしょうか。
次に、その「好き」はいったいどういうところからきてるのかを考えます。
たとえばロックが好きなひとはそういうスピリット…反骨精神のようなものが好きなのかもしれませんし、
花が好きなひとはやわらかい雰囲気とか、もしくは華やかなところが好きなのかもしれません。
そんなふうに、自分の「好き」がどういうところからきているのか、価値観とか美意識とか、そういうものを意識して考えてみることで「好き」は整理されていきます。
服には安いものから高いものまで、もしくは派手な服から地味な服まで、数えきれないほどの種類がありますが、それはそれだけのいろんな価値観が世の中にはあるからです。
自分の「好き」を整理することができれば、自分に合った服を選ぶこともきっとできるようになると思います。
コーディネートするときによくあるような、アドバイスのようなこと。
背が低いひとはまわりの目線が上のほうにいくようにしましょうとか、タイツと靴を同じ色にすれば脚が長く見えますよ、とか。
そういう理論のようなことをアドバイスするのはできるのですが、
もっと大切なところはそのひとにしか答えがないので、教えたりできないことです。
好きな服とか似合う服がわからないというひとは、いったん服じゃないところから自分の「好き」ってなんなのかを深堀りして考えてみるといいかもしれません。