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Blur – Leisure

91年発表の1stアルバム。デーモン・アルバーンは68年生まれなので、当時23歳ぐらい。

ブームのピークを迎えたマンチェスタームーヴメント(ムーブメントの中心にいたプライマルがスクリーマデリカを発表)とシューゲイザー(マイブラがラブレスを発表)の間の子のようなサウンドで、バンド名通り、はっきりしない曖昧な感じのプロダクションだ。メロディ的には、今に至るフック満載のデーモン節を聴くことができる。ただ、マンチェをなぞるもグルーヴの無いリズムと、この時点では無個性なグレアムのギターを中心に、全体的には緩く締まらない。当時、このバンドが30年以上も愛される国民的バンドになることを予見した人はどれぐらいいただろうか。

曲単位では、全英43位まで上がったデビューシングル「She's So High」、セカンド以降に繋がる感じで完成度の高い「There's No Other Way」 (最高位8位)、3RDシングル「Bang」トレインスポッティングのサントラに収録された「Sing」等、当時のクラブシーンの影響をポップに昇華させた良い曲がいくつかある。どの曲もギンギンにサイケで、この露骨にドラッギーな感じもこの作品の特徴だ。 

個人的にはこの当時15歳で、ビートルズに夢中だった。学校ではフリッパーズギターやBOØWY、BUCK-TICKが流行っていた。アルバム発売時のリアルタイムな記憶は無い。

改めて聴くと、以前より2nd以降との関連性を見出すことができるし、90年代に聴いていた頃よりは悪くない。ただ、デーモンのこの作品への評価「awful」程は悪くはないが、この後の傑作に比べると凡作だ。


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