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45歳のボブ・ディラン
ボブ・ディラン、45歳の時のアルバム。
みうらじゅん氏の「ディランは自分の年齢と同じときのやつ聴いとけ」的なヤツに従い聴いてみた。ディランはいろいろ聴いたが、この作品は初めて聴いた。
ボーンアゲイン時代や、ライブエイドやファームエイド、USAフォーアフリカなどを経て、復活直前の時期にあたる。トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズとのツアーは好評、そのままバンドサウンドをアルバムの中で展開すればよかったが、そうはいかないのがディラン。やたらとバックコーラス(バックコーラスの女性とこの時期結婚していた)がでかく、ゴスペル・ソウル・カントリー色が強い、雑食的・統一感があまりない作品。
サム・シェパードとの共作B1「brownsvill girl」がアルバムのハイライトで、80年代的なエコーのかかったドラムサウンドが気になるが、気迫の籠もったボブのボーカルがかっこよく、11分もあるが、飽きずに聴ける。かっこいい。
B2「got my mind made up」はトム・ペティとの共作で、ハートブレイカーズのタイトでスピードにのった演奏がかっこいい。このテンションで一枚作っていれば・・・。多分、「ビッグスター」ディランをコントロールできる側近がいなかったのだろう。
世間で語られる機会は非常に少ないが、全体的に悪くない作品。ただ何回も聴くかというと聴かないな。