ミスター・ムーンライト
毎週月曜日の朝は、radikoのタイムフリーでラジオ日本の「ビートルズ10」、いわゆる「ビー10(テン)」を聴いている。ビートルズは中学1年からずっと聴いているが、この番組のおかげで、俺のビートルズは毎週更新される。今週は、一曲目が「ロックンロール・ミュージック」、その後「ミスター・ムーンライト」が流れた(と思う)。
この2曲は、初来日時の法被を着たビートルズの映像と合わせて、テレビ番組で使われることが多い。白黒の映像と法被の異邦人、そしてミスター・ムーンライト。多くの日本人にとって、ビートルズのイメージって、実はこれだったりするんじゃないか。
サージェントペッパーズでもREVOLVERでもなく、ましてやイエスタデイでもなく、ミスター・ムーンライトと法被。これでいいのか、いや違うだろ。
ミスター・ムーンライトはジョン・レノンの圧倒的なボーカルが炸裂するインパクトの強い曲だが、グループ・サウンズみたいなのんびりしたビート、南国風サウンド、そして何よりカバー曲だ。レノンの熱唱だって、同時期の「ノーリプライ」「ヘルプ」「アイム・ア・ルーザー」の方が切実で、リアルだ。俺がビートルズにハマったのは「ヘルプ」のレノンの心からの叫び声にノックアウトされたからだ。切実さが全然違う、「ミスター・ムーンライト」とは。
という訳でテレビの影響力ってヤバイよな、やっぱ馬鹿になるよなと、今週もビー10を聴いてビートルズやそれにまつわるエトセトラに思いを馳せ、月曜の憂鬱な気分を少しだけ軽くしながら、休日明けの地獄の職場へ向かうのだった。