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社会人編② 【第一部】
二十歳を過ぎてから私は大人を憎んだ。
それぞれの命が積み重ねた、翻しようのない時間のズレというものがある。
それを思い知ったのが社会人らしきものにならざるを得なくなった頃。
そして、歳を重ねることのズルさも思い知る。
若さは「ズルさを悪だと思い込む」
ズルさとは、集団がそれぞれに事情を抱えたまま同じ空間にいるための知恵なのだ。そんなことも知らずに、およそプロ意識の欠片すら持たないまま
私は自分にとって生涯大切であったはずのラジオの世界で
無駄な数年間を最初に過ごしてしまった。
簡単なことだ。恋愛感情に悩み苦しみ溺れる日々は、
プロ意識と真正面から渡り合うより数倍楽だったのだから。
二十歳を過ぎてから大人を憎む私は、大人に進むことも子供のままとどまることもできない虫けらだった。
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