林道ってこういうとこ。そして、林道の走り方その1(ライテクではない)


うーん。


これ読んでくれたんだね、ありがとう。


トシユキ氏はもしかして、ヤマと林道を混同してるかな。

最近はこういう場所も林道と呼ばれてたりするんで無理もない。なんか、単語の使い方が時代と共に変わってきてる気がするわ。ジェネレーションギャップあるかも。俺も気を付けんとなあ。

ちなみに、ここは個人の持山だそうです。誤解があるといかんので書いときます。

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(写真はメイビーさんの動画からいただきました。ありがとうございます。)



けど、あの記事で俺の言う林道はこういうやつ。

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(写真はあっちさんのツイートからいただきました。ありがとうございます。)




以前はさ、こういう林道が本州でもそれなりにあったんだよ。そりゃ、ここまでストレート長くなかったし、全幅も狭めだったがね。

出入り口には上の写真のように「未舗装路なので徐行して通行してください」と注意看板が立ってて、合法的に通行できた。地図にも載ってたし、バイク雑誌でも林道として紹介されていた。なんなら「林道特集の本」も複数の出版社から販売されていた。本屋に普通に並んでたよ。

本が売れてるくらいだから林道内は対向車もそれなりにいて、四駆(場所によってはセダンやタクシー)とすれ違うことも多かった。季節には、山菜採りの軽トラなんかが入ってることもよくあった。


そういう場所は、決してトランポからバイクを降ろして走る場所ではなかったし、そもそも「トランポでバイクを運んで林道を走る」なんて習慣もなかった。

ナンバーあるし、普通に公道を走るためのバイクを、どうしてわざわざ車で運ぶのさ?


ま、路面破壊と言われれば「まったく跡を残さない」わけじゃないんで、もちろん破壊してたね。確かにタイヤ痕はうっすら残った。

だがそれは、高速道路で「路面を傷める度合いから通行料を決める」概念同様、通行する車両全てが破壊してたわけだし、その中ではバイクは最も小さな破壊だった。

いや、「小さけりゃいいのか?」と責められると、それも違うなとは思うけどさ。

ただ、そういうのを全て排除せよと仰るなら、俺たちは何もせずに(ツーリングだけじゃなく、仕事も飲食もせずに)家に引きこもって死を待つしかあるまいよ。てか、そこまで言うなら「二酸化炭素が出るから呼吸するな」論になるぜ?


まあこれ言い出すとアレなんだが、SDGsを突き詰めると「人類滅亡せよ」になるんで、適当なところで妥協する考え方をしたほうがいいよ。

・・・・と、不真面目なおっさん(俺)は思うんやわ。

記事提供終了日:2023/5/14(日) と上記記事に記載されてますんで、それ以降は読めなくなります。

保険で、見える部分だけコピペで置いときます。(記事の最後に置いときます)


子供は原理主義に陥りがち。

純粋無垢だからね。大人みたいに余計な情報を持たないから、まっすぐに原理を追究できる。結果として「人間いらない」になるのは当然。

で、「100人集めたら100人全員が騒音問題とか路面破壊問題を抱えてるだろ。」論で考えると、俺たちはバイク乗ってるだけで原罪背負ってることになるし、バイクがそんなに悪なら、製造してるメーカーは即刻販売中止すべきだし、法律でバイク禁止せにゃあかんやろ。

てか、皆さん、バイク乗ること=悪とマジで思ってるわけじゃないやろ?


道は壊れたら直せばいいだけ。

・・・・と書いたからって、ここだけ論うなよ。物事にはなんでも程度ってもんがある。そして「どうせ直すんなら壊してもいいだろう」ってのはまた別の話だ。物は大事に使わなきゃな。



ただね、昔と今はだいぶ条件が変わったね。

俺が言ってるナンバー付きって、今の「KTMやBetaにナンバー付いてます」状態の公道仕様ではなく、当時の当たり前の市販車のことよ。XRやセロー、2ストにしてもDTやKDXとかね。

で、ああいうバイクの時代、騒音なんて言われたことなかったんやわ。林道のふもとには、今よりずっと沢山の人が住んでいたにも関わらず。

あの時代の騒音は暴走族とローリング族であって、林道ライダーではなかった。実際、バッフル抜いたXRでもなけりゃ、市販車なんて静かなもんだった。

タイヤだって、トレールタイヤでとことこ走るわけさ。ヤマやってる方たちが履くような極悪タイヤで林道へアクセスしてたわけじゃない。そんなんじゃ途中の町中がつらいからね。林道そのものより、アクセス路のほうが圧倒的に長いんだから。


ま、2ストを混合仕様にしてて、タンク開けると中に計量用のミニカップ仕込んでるヤツなんかもたまにいたけど(笑)。

そういうヤツは、スタンドで給油してもらうと(あの頃はセルフなんか無かった)おもむろにカップで持参の2ストオイルを計り、タンクに入れてバイクを揺らして混ぜてたよ。

メスシリンダーで攪拌棒を使い、「泡立てちゃ駄目!」と言いながらそーっと混合してたロードの連中が見たら卒倒しただろうね。

どっちも見てた俺としては、「オフロードってずいぶんざっくりしてるんやな」とおもしろかったわ。


バイクを揺らすといえば、ガス欠になった時な。

リザーブも使い果たした。でも、あとちょっとでスタンドに届きそう。そういう時はバイクを左右に大きく揺らすんだ。それこそ地面に着くくらい傾けていい。完全に倒すと貴重なガソリンがこぼれるのでバツやけどw

そうすると、タンクの凸凹の隅に残っていたガソリンがキャブに落ちることがある。それを使ってスタンドに辿りつけることもある。これマメな。

(いやすまん、キャブしかなかった時代の話やぞ、これ)



話が逸れた。タイトルにした「林道の走り方」について書くわ。

昔だって「え?」と思うような走り方をするのはいたんだが、最近はその率が高くなってる気がしたんで。


責めてんじゃない。公道走行できるオフ車が減ってるんだ、走り方が次世代に受け継がれてないのは当然の話だわな。


だから公道仕様の市販車は必要なんだとあれほど(ブツブツ)



まず、林道に入る前には満タン。これ基本。

今、林道が残っているような地方は人口激減でスタンドもろくに残ってないが、それでも時には鄙びたのがある。見つけたら必ずそこで給油しとけ。

若い子と行くと、「市内の安いスタンドでしか入れたくない」とごねられることがある。そら、田舎のスタンドは高いからな。セルフもないし。

「給油してからまだ20㎞しか走ってないんで大丈夫です」と言われることもある。町の中を走ってるときならそれでいいが、これから林道に入るなら直前に満タン。何度でも書く。これ基本。


正直俺もオフ車乗り始めの頃は、先輩がやたらとスタンドに寄るのが煩わしかった。いちいち止まるのが面倒。さっさと林道に入りたかった。

でも先輩は、ちょっと集落に出たら給油。

2リットルも入らないじゃん。え?また次の集落で給油?

めんどくせ。

そう思っていた時代もありました。


でもな。いったん山(林道は山の中なので「山」と言いました。いわゆるヤマではないです)へ入ったら、余剰物資を持っていることが行動の余裕に繋がるんだ。食い物、飲み物、燃料。これだけは必ず余分に持っていけ。


ツイートでも「独りで林道へ行くな」というのをよく見かけるので、パーティ組んで行く人が多いんだろうと、そこは安心している。


だが、最近とあるグループとご一緒させてもらった時に驚いたのが、分岐で後続を待たずに走り去ってしまうこと。ソロで走ってんじゃねえんだぞ?複数走行時は必ず分岐で待機。これ基本。

4,5人(あるいはそれ以上)で走ると、走力の差もあってどうしても線が延びる。後ろが見えないほど離れたとか、分岐が立て続けにあったとか、後続が迷う機会はいくらでもある。

そういうとき、気心知れた同士なら、前走者がわざとスライドさせてタイヤ痕を残したりした。「俺が進んだのは右だよ」とわかるように。

ここ、怒られそうだから丁寧に説明しとくが、タイヤ痕は轍ではない。本当にうっすらと、でも確実に、「こっちへ曲がったな」と分かる印だ。後続はそれを見て進んだ。路面を読む。レースのそれとは違う読み方だがね。それが林道だった。


そうでない場合。

その日初めて会った人だとか、初心者が間に入る場合は、必ず分岐で待機。後続が自分の姿を見たと確認できたら前に進んだ。お互いに手を挙げて「OK!」と合図した。これも基本な。


こういうのを疎かにすると迷子がでる。捜索で時間と燃料を予定外に消費すると遭難にも繋がる。


さっき「食い物、飲み物、燃料。これだけは必ず余分に持っていけ。」と書いたのは、遭難しないための保険。「計算上、次の林道を出るまで絶対ガソリンはもつ」と分かっていても先輩が給油してたのは、そういうこと。俺は先輩から林道の走り方を学んだよ。

分岐の多い林道なんか、道を探索しただけで余計に燃料を消費することがある。山に入るなら、他人に迷惑をかけずに下山するのが最低限の責任だしね。

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