STPCの話
私事だが、PTSD(心的外傷後ストレス障害:
Post Traumatic Stress Disorder)という言葉を聞くと、
いつもSTPCのことを思い出してしまう。
頭の中がお花畑なのかもしれない。
STPCとは、Stopover paid by carrierのこと。
PTSDとは遠く離れた旅行業界用語だ。
STPCをざっくり言うと、乗客が同じ航空会社の飛行機を
乗り継ぐ際に待ち時間が長時間になってしまう場合、
航空会社がホテル宿泊や食事を無料で乗客に提供すること。
無料ホテル無料飯バンザイ!と言いたいところだが、
これを行っている航空会社は残念ながら多くはない。
使用する航空会社がSTPCを提供しているとしても
旅客からのリクエストベースなので気を付けたい。
STPCを提供される条件
STPCサービスを受けるためには細かい条件があるので
それを必ずチェックしてからリクエストする必要がある。
そしてその条件も航空会社によって微妙に異なる。
そう簡単には無料ホテル無料飯にはありつけないのだ。
例:スリランカ航空のSTPCでの無料宿泊(2023年現在)
そして先日、私はスリランカ航空のコロンボ乗り継ぎの航空券を購入した
(時間はかなりかかるが、LCCより安かったから)↓
この航空券がSTPC提供に該当するか確認すると
1.接続時間→22時間40分なので〇
2.最短乗り継ぎ→コロンボ8:45到着後、12:10発シンガ行きの便が
運航している日なので最短乗り継ぎとはならないから×
3.1つの予約→デリーからシンガまで通しで買ったので〇
4.運賃→120USDほどの格安運賃なので×
5と6は省略
ということで、この場合のSTPCの提供はナシ。
ホテルを使いたきゃ自費でどうぞ、という話だ。
STPCを提供している航空会社
私が過去に経験したことがあるのは
1.エミレーツ航空@ドバイ
2.カタール航空@ドーハ
3.スリランカ航空@コロンボ
この3社だったと思う。
昔は多くの航空会社が提供していたと思うが、最近では
中東系や中国系の航空会社がSTPCを提供しているイメージ。
トルコ航空やエチオピア航空など、近年路線網をぐいぐいと
拡大させている航空会社も提供しているらしい。
STPCを提供する航空会社の多くはHP情報を載せているので
接続時間が長い場合には事前にSTPCの有無を確認をした方がいい。
STPCの体験談
長い乗り継ぎ時間を利用して
その都市を急ぎ観光するというのも可能だ。
しかし、その都市の観光に興味がない場合
STPCは体を休めるのに非常にありがたいサービスだ。
1.エミレーツ航空@ドバイ
ビジネスクラス利用時でのSTPCだったのだが、
エコノミークラスとは扱いが違うようだった。
私のためだけに、エミレーツの黒いベンツかなにかの高級車が
私を空港近くのメリディアンホテルに送ってくれた。
(噂によるとエコノミー使用時はコプソーンcopthorneホテル)
ドバイにしてはめずらしく低層建築のホテルで
私がアサインされた部屋もGround Floor→日本で言うと1階
暑いので部屋で裸でうろついていたら
外で作業中の庭師とばっちり目があった思い出。もはや余裕。
食事はホテル内にいくつかあるレストランの中から選択できた。
西洋料理、アラブ料理、アジア料理といった選択肢があったと思う。
基本無料のSTPCだが、アルコールを注文したりスパでマッサージを
受けたりすると別途チャージされるとのことだった。
2.カタール航空@ドーハ
エコノミークラス利用時でのSTPC。
ホテルまでは他のSTPC利用者たちと送迎バスで移動。
まあ安いだろうなって感じの街中にあるホテルで
部屋の暖房が効かず年末のドーハが意外と寒かった記憶。
ただ食事はビュッフェ形式で予想以上の豪華さだった。
3.スリランカ航空@コロンボ
エコノミークラス利用時でのSTPC。
空港制限エリア内のトランジットホテルと思いきや、
空港近くのリゾートホテルに送られた。意外。
トップ画像はそのホテル。
当時は現在のSTPCの条件とは違ったようで、
かなり安い航空券だったのにも関わらず
STPCサービスを提供してもらえたのでそこはラッキー。
ま、STPCだのPTSDだの略語は覚えにくいよって話です。
学校ではOPECぐらいしか習わなかったのに、
社会に出たらHDMIだのVIOだのいろんな略語が出てきて
昭和生まれは語彙のアップデートが大変。